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夢の音

作者: スナドリ

森の中で見つけた

不思議なピースに導かれて

森の中、静かな木々が風に揺れ

太陽の光が葉っぱの間から差し込んでいました。

私は気ままに歩いていると

不思議な光景に遭遇しました。

目の前には小さなクリスタルのピースが、

オセロのようにキッチリと並んで

空中に浮かんでいるのです。


恐る恐る、その小さなピースに触れてみると

水滴の落ちる「ポチャ」だったり

「ゴー」という山の叫びのような音がしたり。

どうやらそれぞれのピースには、地上に存在する

いろいろな音が封じ込められているようでした。


フワフワ浮かぶピースを

「左右」に動かすと距離が変わり、

「上下」に動かすとボリュームが変わります♪

夢中になっていじくり回しているうちに

「前後」に動かすと時間が操作できる

ということに気づき

驚きとワクワクが私を包み込みました。


「前後」と「左右」の動きを組み合わせると

時空に美しい円を描くことができるのでは?

と煌めきました。

これが、私が探していたものを見つける

唯一の方法かもしれないと確信しました。


そこで、私は「水の音」の入ったピースを選び

実験を始めました。

ピースを前後に動かし

同時に左右に微調整を加えました。

すると、不思議なことが起こりました。

私の目の前に、水の中に広がる情景の球が出現♪

まるで、私自身が魚になって

自由に泳いでいるかのようでした。

実験は大成功でした♪


しかし、私はまだ探し求めていたものには

たどり着いていませんでした。

ピースを操作し、さまざまな情景を探しましたが、

答えは見つかりませんでした。

そして、最後に残された

「夢の音」が入ったピースを選んでみました。


それを操作した瞬間、私の心が震えました。

夢の中で見た風景が、目の前に再現されたのです。

私は涙を流しながら、夢から逃げだしたものが

私の手の中に戻ってきていることを感じました。


私が探し求めていたものは夢の中にあるのではなく

自分の心の中にあることを示していたのです。

そして、それこそが小さなピースが私に与えてくれた

魅力的な冒険の結末ででありギフトでした。


いつのまにか目の前に浮かんでいたピースは

忽然と姿を消していました。


挿絵(By みてみん)

お読み頂きありがとうございました♪

夢日記をベースにしたショートストーリーが

他にもありますので、興味があればお読みくださいね♪

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