誕生日編④ 全てを捧ぐ日
※性的表現があります。苦手な方はご注意下さい。また、15才以上の閲覧でお願いしますm(__)m
「お誕生日おめでとう、めーこ!✧✧」
「お誕生日おめでとう、京ちゃん!✧✧」
京太郎と芽衣子は京太郎の部屋で、笑顔を見合わせてお互いの誕生日を祝福し合った。
今日、3月27日は京太郎の誕生日。芽衣子の誕生日は一日違いの3月28日であった為に、芽衣子の家で芽衣子の家族、京太郎の母も交えて合同で夕方から誕生日会を行う事になっていた。
芽衣子は誕生日会の前に、二人だけのプレお祝いをする為に、京太郎の家に来ていたのだった。(ちなみに京太郎の母、奈美は夕方まで仕事で、職場から直接芽衣子宅へ向かう予定。)
芽衣子は、テーブルの上の小さな木の箱を見遣り微笑んだ。
「ふふふ。京ちゃん。コレってもしかさして、頼んでいた例のもの…?」
「そうだよ。一昨日届いてまだ開けてないけど…。」
「じゃあ、一緒に開けよう?」
「ああ。せーので行くぞ?」
芽衣子の提案に京太郎はにこやかに頷き…。
「「せーのっ!」」
パカッ!
かけ声と共に、小さな箱の蓋を開けると…。
「わあっ…!!✧✧」
「おおっ…!!✧✧」
箱の中から現れたのは、可愛らしいペアのストラップだった。
それぞれのストラップは、ハートの片割れになっており、二つを重ねると、綺麗なハートの形になるという作りになっていた。
更に表面には、「めーこ」「京ちゃん」とお互いの呼び名が書いてあり、それぞれ犬とドラゴン(※京太郎の小さい頃好きだったヒーロー番組『ドラゴンマスク』からのイメージ)の形の小さいチャームが付いていた。
「すっごく可愛いね…♡」
「ああ。チャームも細かいとこまでよく出来ていて、すごいな…!」
芽衣子は、「めーこ」&犬チャームのストラップ、京太郎は、「京ちゃん」&ドラゴンのストラップを手にとり、しばらく感心していたが、やがて二人は向き合って持っているストラップを差し出し合った。
「はい。京ちゃん。お誕生日プレゼント受け取って下さい!//」
「はい。めーこ。誕生日プレゼント受け取ってくれ。//」
お互いに誕生日プレゼントを何にするのか、悩むところであったが、今回はお金をあまりかけないもので記念になるものにしたいという芽衣子の要望で、二人の誕生日が近い事からも、費用は折半でペアのストラップを注文する事にした京太郎。
デザインや、名入れ内容などは芽衣子と相談しながら決め、そして仕上がったストラップの「めーこ」&犬は芽衣子から京太郎に、「京ちゃん」&ドラゴンは京太郎から芽衣子に贈られる事になった。
「わあいっ!ストラップ素敵だなぁ。京ちゃんとちょっとでも離れている間はこれを見て、元気を出す事にするね?」
「ああ。俺も、これを見て芽衣子の事を想う事にするよ。//
(ベタ過ぎて、ちょっと恥ずかしいけど、めーこが喜んでくれてよかった✧✧)」
カチャン…♡
二人は、スマホに付けたストラップを重ね合わせ、愛の形を作ったのだった。
「誕生日会は、5時だったよな?そろそろ出た方がいい時間かな?」
「あっ。ま、待って。京ちゃん。」
時計を見て腰を上げかけた京太郎に、芽衣子が慌てて止めた。
「ま、まだ、少し時間あるし…。も、もう一つ、京ちゃんに捧げたいものが…あって…。」
「えっ。もう一つ?ごめん。俺、他に何も用意してないけど、いいの?」
京太郎に申し訳なさそうな顔を向けられ、芽衣子はぶんぶんと首を振った。
「う、うん!いいの、いいの。ただ京ちゃんにもらってくれるだけで有り難いの。15才の私を…。」
「へ?」
「きょ、京ちゃん。見ててね…。///」
キョトンとした京太郎の前で、芽衣子は緊張気味に宣言すると…。
グイッ。パサッ。シャッ。パサッ。
「め、めーこっ?!///」
タートルネックのセーターと、を潔く脱ぎ捨てた芽衣子は艶かしく胸元と手足を露わにしたスリップ姿になっていた。
「な、何やってんだよ!めーこ!早く服を着っ…///」
「だめ!ちゃんと見てて、京ちゃん!!///」
急いで後ろを向こうとする京太郎を芽衣子は大声で制止した。
「だ、だって、めーこ。この間言ったろ?18までは俺、めーこの事大事にしたいって!あんまり刺激的な事されると、俺、自分を抑えられないよ…。」
「う、うん。もちろん、京ちゃんの気持ちは分かってるよ。け、けどっ。私の気持ちも分かって欲しいっ。」
困り切ったような京太郎に芽衣子は頷きつつ、必死に訴えかけた。
「私は、京ちゃんに今の私の全てを捧げたい!!だから、ちゃんと私の覚悟を見届けて欲しい。お願い…!」
「め、めー…。…!!…!!…!!」
スルッ。パサッ。プチッ。パサッ。スルスルッ。パサッ。
芽衣子は決然とした表情で、下着も全て取り去り、目を見開く京太郎の前に全裸で立った。
「きょ、京ちゃん…。////これが15才最後の私…です。どう…ですか?」
「め、めーこぉ!!////」
真っ赤な顔で窺う芽衣子のふるんと揺れる双丘、腰のライン、下半身、見えてはいけない全ての肌が露わになっていて、そのあまりの美しさに京太郎は跪いた。
同時に体の奥から、熱いものがこみ上げてくるのを感じていた。
「き、綺麗だよ。めーこ。綺麗過ぎるよ。俺っ…。まだ手を出しちゃ駄目なのに、俺っ…!俺っ…!!」
思わず、抑えきれない本能のままに、芽衣子に手を伸ばしかけたところ…。
「あ、うん。それは分かってるよ。京ちゃん。だから、これ以上は私も何もしない」
「は、はい…?||||(ま、まさかの寸止め?)」
「ただ、今の私を見てもらいたかっただけなの。初めての何分の一かをあげられたようで、今までのモヤモヤが晴れたよ。あー、恥ずかしかった〜。////」
ピタリと手を止めて愕然とする京太郎とは対照的に、芽衣子はスッキリした表情になり、胸と下を手で隠した。
「京ちゃんが18まで手を出さないと言うなら、私はそれを受け入れる。けど、それまで、誕生日が来る毎に、京ちゃんにはその時の私の全てを見届けてもらう事にする!来年もよろしくね?」
「ま、マジか、めーこ…。(誕生日来るたびに、裸族になるってか…?)そんな事したら、手出すの我慢出来るワケないーだろが…!」
芽衣子の毎年裸族計画を聞き、思わず主張する京太郎だったが…。
「えっ。そ、そうなの?じゃ、じゃあ、今は持ってないけど、一応用意しといた方がいいのかな?お、お守り…////(マキちゃんにもらったのは、後学の参考に形状を見る為に開封しちゃったしなぁ。)」
「¥♀♡♂?ぶっふうっ!!」
ポタポタッ!!
「あっ。京ちゃん、鼻血出てる!!」
更なる衝撃発言に堪えきれず、鼻血を出す京太郎に慌てる芽衣子。
「ま、待ってて今、ティッシュを…!」
ぷりんっ♡
「ぐはっ…!///」
ティッシュを取る為、後ろを向いた芽衣子の生のお尻を見てしまい、一層血を吹き出す京太郎。
「きゃああっ!!京ちゃんっ!!早くティッシュを!!」
ぷるるんっ♡
「(お、おっぱいが揺れ…)ブシューッ!!
ほ、ほれよりはやぐふくをきでぐれーーっ!!(それより、早く服を着てくれーーっ!!)」
「あーん!京ちゃん!!ごめんなさ〜いっ!!死なないでぇっ!!」
絶景を見てしまい、出血多量で死にそうな京太郎と泣き叫ぶ芽衣子。
しばらく地獄(天国?)絵図だったが、手当てをしてなんとか色々収まり、その後、芽衣子宅にて誕生日会に参加するも、見てしまった(見られた)恥ずかしさにより、お互いの顔がちゃんと見られなかった京太郎と芽衣子。
何かを察したそれぞれの母に、後日こっそりお守りを渡される事になったとか…。
✽あとがき✽
読んで下さりありがとうございました!
ここまで書いてしまってよかったかと悩みながらの誕生日編でしたが、どうでしたでしょうか。
京太郎くんに対する絶対的な愛情に基づいて積極的にアプローチをする芽衣子ちゃんでしたが、どこか清らかなイメージは保ちたいと思いながら本編は描いておりました。
最終話の前話で、結ばれた二人ですが、その前にも二人なりに、相手を大事にしたい気持ち、触れ合いたい欲求やら色んなものが葛藤して、伝え合って、どちらかが無理をするということなく、自然な流れでそうなっていったんではないかと…。
その時期は、読んだ方それぞれにご想像頂ければと思います。
「8回目の嘘コク」のおまけ話、ここでほぼ構想があったところまで書き終わりまして、完結とさせて頂きたいと思います。
今日までこの作品を読んで下さり、応援下さり、本当にありがとうございました(;_;)
読者の皆様に感謝の気持ちを込めて、ウエディングドレス姿の芽衣子ちゃんをイメージしたAIイラストをみてみんに投稿していますので、よければご覧下さいね。
https://42432.mitemin.net/i945572/
現在、「NTRビデオレター元カノと妹」「一夫多妻制」など連載中でして、今後他の新作も書いていけたらと思っておりますので、他作品でまたお会い出来たら嬉しいです。
各作品今後ともどうかよろしくお願いしますm(_ _)m