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8回目の嘘コクは幼馴染みからでした  作者: 東音
嘘コク八人目
252/255

誕生日編①  深まる二人の仲


 放課後、芽衣子の部屋で彼女と共に作品作りをしていた京太郎。


******************


「お兄様、お母様から何を聞いたのですか?あれ以来私を避けていますよね?」


 妹のスプラに詰め寄られ、ライは苦しそうに話し出した。


「分かった。話すよ…。実は…、俺とお前は本当の兄妹ではないんだ…。」


「えっ?!嘘ですよね?」


「本当だ…。俺は父さんの友人の子らしいんだ。」


「そ、そんな…!本当の兄妹じゃないからって、お兄様は私のお兄様です!これからもずっと…。だから、これからも仲良く…」


「そうじゃないんだ。それを知って、俺は自分の気持ちに気付いてしまった。」


「えっ。」


「俺は、一人の女の子としてスプラが好きだったって、気付いてしまった。だから、もう、兄として一緒には過ごせない。さよなら、スプラ!」


「待って下さい!おにぃ…ラ、ライ!」


 去ろうとするライの背中にスプラは抱き着いた。


「い、行かないで下さい…。私も、ずっと、あなたが一人の男性として好きでした…!」


「ス、スプラ…!」

「ライ…!」


 二人はどちらからともなく、抱き合い、口付けをし合い、そして、ベッドに倒れ込んだ。


 1000年に一度の剣聖、1000年に一度の聖人の称号を今は忘れ、二人はただの男と女になった…。


 一糸纏わぬスプラの豊満な…を、ライは思い切り


******************


「はっ!///い、いかん!」


 筆が乗り過ぎて官能小説のような描写をしてしまった京太郎は、急いでノートパソコンのデリートキーを押そうとしたが…。


「京ちゃん、どうしたの?せっかく書いていたのに、消しちゃうの?」


「だ、駄目だって!めーこ!!」


 隣で詩の作品を作っていた芽衣子が、京太郎のパソコンを覗き込もうとしたので、京太郎は慌てて押しのけようとして…。


 ドサドサッ!


「キャッ!!」

「…!!」


 二人共ベッドの方へ倒れ込んでしまった。


「きょ、京ちゃん…。///」

「め、めーこ、ごめっ///…!め、めーこ?!」


 押し倒す形になってしまった京太郎が、慌てて身を起こそうとすると、芽衣子はそれを許さないように、京太郎の背中に手を回し、力を込めた。


「京ちゃん…。い、いいよ…?///」

「…!!///」


 至近距離で覚悟を決めてギュッと目を閉じる芽衣子の艷やかなピンク色の唇や、服の上からも分かる二つの膨らみ、倒れた拍子に、捲れたスカートから露わになった太ももから京太郎は目が離せなかった。


(キ、キスしてもいいよって…事だよな?それぐらいなら…、いい…よな?)


 自分に言い訳をするように心の中で呟き、京太郎は、芽衣子に顔を近付けて行き、柔らかく唇を重ねた。


「んんっ…。チュッ。んむっ…。チュルッ。(めーこの唇、柔らかくて甘いっ…。と、止められないっ。)チュッ…。カリッ。」

「んんっ…。チュッ。んむっ…。チュルッ。(京ちゃんのキス、すごいっ…。き、気持ちいいっ。)あっ…!//痛っ…。」

「はっ!ご、ごめん、めーこ!」


 勢い余って、芽衣子の首筋を噛むように吸ってしまった京太郎。


 ハッとしてすぐ離れるも、芽衣子の首筋にはしっかりとピンク色の跡がついてしまっていた。


「…!!///(キスマークつけちまった。俺はなんて事を…!)」


「あっ。う、ううん…?///ぜ、全然大丈夫だけど、京ちゃん?!」


 芽衣子は首筋に手をやり、呼びかけるも、京太郎はどんどん真っ赤になり…。


「うわああぁっ!ごめん、めーこ!!俺、今日のところは帰るよ。」

「ええーっ?!京ちゃぁ〜んっ!」


 このままこの部屋にいたら芽衣子に何をするか分からないと思った京太郎は、そそくさと支度をして帰ってしまったのだった。


 ✽✽✽✽✽✽✽✽✽✽✽✽✽✽✽✽✽✽


「ルンルル〜ン♪つぼみかぁ〜ら、はな〜へ〜☠☠」

「芽衣子よ、ご機嫌じゃのう!」


 翌日、学校の帰り支度をしながら調子っぱずれの歌を口ずさむ芽衣子に、真希子が声をかけ、彼女の首筋にバンソーコーが貼られているのをチラリと見遣った。


「あっ。コレはね?虫刺されだよ?///決して京ちゃんと何かあったとかじゃないんだよ?デヘヘ…。」

「いや、その説明聞くの3回目だから…。」

 ゆるゆるの顔で説明する芽衣子に、真希子は呆れたようにため息をついた。


「芽衣子ん。その調子だと、すぐバレるからね?また噂にならないように気をつけなよ?」


「えっ。どうしよう?あ、いや、バレて困る事なんて何もななな…。」


「ホラ、すぐにボロが出てる!まぁ、矢口先輩とうまく行ってるのは何よりだけどさぁ。今日も、お家デートするの?」


「ううん。今日は何故かお家デートはやめて、図書室で一緒に勉強しようって言われたんだよね。テストも終わったっていうのに、京ちゃん、真面目だよね?」


「ほほぅ…。(矢口先輩、芽衣子への煩悩を打ち払う為に勉強する事にしたのか…。)」


 京太郎の気持ちを推察し、深く頷く真希子。


「ん。まぁ、矢口先輩も真面目な人だから、なかなか(手を出してもらうのは)大変かもしれないけど、芽衣子も頑張れよ?」

「うん!(真面目な京ちゃんに釣り合うように勉強)頑張るよ!」


 真希子に肩ポンをされ、芽衣子は明るい笑顔でガッツポーズを取るのだった。


         ✽


「あっ!京ちゃ…?!」


 そして、京太郎と待ち合わせの図書室へ向かい、自習机に座っている京太郎を見つけ、駆け寄ろうとした芽衣子だが…。


「ね、矢口!あたし、あんたのチェリー卒業させてあげよっか?」

「な、何言っているんだ??触んなよっ。」


「?!!||||」


 隣の見知らぬ黒髪女子にベタベタ触られ、迫られている京太郎を見て、芽衣子は凍りついたのだった。


✽あとがき✽


 読んで下さりありがとうございました✧✧

 今日から、誕生日編を4話分毎日投稿していきたいと思います。


 今後共色々よろしくお願いしますm(_ _)m

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