表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
8回目の嘘コクは幼馴染みからでした  作者: 東音
嘘コク八人目
238/255

文化祭編⑥ 1-Dメーワンコカフェ

 

「演劇部の劇、見た?」

「見た見た!風紀委員長の王子様姿、かっこ良かったよね?Мだったけど。」

「あと、シンデレラ役の氷川さんも綺麗だったよね?結局現彼氏(魔法使い)とくっついたけど。」

「そう言えば、氷川さんのクラスメイドカフェやるんだって。結構盛況らしいよ?」

「へ〜。行ってみよっか?」


 午前中、演劇部の劇でシンデレラ役を演じた芽衣子。


 劇が好評だった為、生徒達の話題に上り、午後からクラスの出し物のメイドカフェにも人が押し寄せていた。


「はいっ!氷川さん!!5番テーブルに、オムライス三つ!!」

「了解しましたっ!!」


 殺伐とした忙しさの中、クラスメートからオムライスの皿を載せたトレーを受け取るメイド姿の芽衣子。


 そして、制服姿の三人の男子が座っている5番テーブルに向かうと…。


「め、めーこ。忙しい時にごめんな。//(うっ。芽衣子のメイド服、メチャメチャ可愛いっ。)」

「「氷川さん、こんにちは。」」


「キャフン!京ちゃん…♡!!それに、杉崎先輩!福富先輩!」


 京太郎、スギ、マサの一行が5番テーブルの席に着いており、驚く芽衣子。


「来てくれて嬉しい!!心を込めてオムライスにハートを書くね?」


 感激した様子で、ケチャップを両手で構える芽衣子に、周りの席の客がどよめく。


「えっ。あの、水色のリボンの子、ハートは描けないって言ってた子じゃない?」

「ってことは、あれがあの子の超ウルトラスーパーカッコいい彼氏?」


「えっ?な、何だ何だ?」

「「京太郎、メッチャ注目されてんな。」」


「それは、私がご説明しましょう!」


 戸惑う京太郎達に、髪にエメラルドグリーンのリボンを結んだメイド服姿の真希子が登場した。


「芽衣子は、ケチャップでオムライスにハートを描けるようになったものの、「他の人にハートを描くのは、京ちゃんへの裏切りになっちゃう!」という事で、他のお客さんから要望があっても、

「ハートを書くのは超ウルトラスーパーカッコいい彼氏さんにのみと決めていますので、他のマークか文字に変えて頂けますか?」とお断りしていたのです。」


「え。そ、そうだったのか?めーこ?!///(っていうか、超ウルトラスーパーカッコいい彼氏って、誰だよ?他のお客さん俺を見て首を傾げてて、恥ずかしいんだけど…。)」

「えへへ…。//皆さん快く了承して下さって、早く彼氏来てくれればいいねって声をかけて頂いての…。」


 真希子に説明され、テレテレの京太郎と芽衣子。


「そして、今、矢口先輩が来て、芽衣子が唯一オムライスにハートを描く瞬間が訪れたのです!

 ミュージック、スタートォっ!!」


 チャーラーラララララ…♪


「!??」


「京ちゃんへ…愛を込めて…♡」


 真希子のかけ声にムーディーな音楽がかかりる中、芽衣子は、京太郎の前に置かれたオムライスにケチャップでハートを描いていき…。


 ハートが完成した瞬間ー。


「皆様、ハートの完成です!!水色リボンのメイドとその超ウルトラスーパーカッコいい彼氏に、盛大な拍手をお願いします!!」


 真希子が、他の客に、感極まった様子で拍手を乞うと、1-Dの教室中に、大きな拍手が沸き起こった。


「いいぞ!両想いカップル!!」

「シンデレラ、魔法使いカップル最高!!」


「え、ええ〜?//」

「うふふっ。皆さん、ありがとうございます!//」


 周りから、結婚披露宴のケーキ入刀ばりの注目を受け途方に暮れる京太郎と、幸せそうな笑顔を浮かべる芽衣子。


「ふわ〜。京太郎、すごい事になってんな…。」

「氷川さん、パワフル過ぎ…。」


 そして、同じテーブルで、友人の大騒ぎに、目を瞬かせるスギ&マサだった…。


 ※ちなみに、彼らも友人なので特別待遇で、それぞれの彼女の名前の隣にハート

(アミ♡、マコ♡)を描いてもらえたそうですよ…。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ