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Magicians Circle  作者: ransu521
体育祭編
95/309

や、ヤバいってこれは……

『さぁ始まりました、障害物競争女子の部。何だかよくわからないギミックも存在しますが、そこは気力でカバーしてくださいね!』


実況、真面目に実況しろや。

それじゃあ何が何だかよくわからないだろうが。

そんなことを考えている内に、参加者達は第一ギミックにさしかかっていた。

細い道を、バランスよく通って行く。

これは軽々クリア。

続いて、跳び箱。

これも軽々クリア。


「なかなかやるじゃない」

「あ、はい……」


ライバル意識をむき出しにして、一之瀬の隣で走る女子生徒は言う。

……そこまでして『最強』の名前を欲しがるのか。

いや、一之瀬自身はそんなこと考えたこともないんだろうけど。


『ここまで順調に進んでおります!しかし、ここからが勝負の決まりどころ……続きましては、コース上に置かれている服に着替えていただきます!あ、更衣室はありますから、そこで着替えてくださいね』

「いやぁ見れなくて残ね……んぐぁっ!」

「変態は黙ってろ」


何やら不穏な言葉を言いかけた晴信を黙らせた後、俺は競技場の方を見る。

まぁご丁寧に畳まれている服は……。

なぁ、これってもしかして……。


「一之瀬の前に置かれているのって、あの噂の……」

「……だよね、多分」


俺と葵の顔が引きつる。

それはどうしてかと言われると、置かれている服と言うのがちっとばっかし問題があってだな……。


「な、何よこれ!?」


一之瀬の隣の女子なんか、叫んでしまっていた。

みんな、目の前に置かれている服を見て、愕然としていた。

……誰の趣味で選ばれたんだ、あの服は。

つか、この体育祭、かなり真剣に遊んでる奴らばっかしだな、おい!


「こ、これを着ていかなくてはならないんですか?」

『さぁ戸惑っています参加者達ですが……おっと!早くも第一コースの選手が着替えはじめている!』


なんと……更衣室に入っていく一人の女子生徒がいるではあ~りませんか!(ネタ古い)。


「……」

『おっと!第四コースの人も更衣室の中に入った!やや遅れて第五コースの人も中に入った!』


一之瀬が決意を秘めた表情で更衣室の中に入り、それを見た隣の女子が、後から慌てて入っていく。

他の女子の中には、辞退する人が約半分いた。

これで残り走者は後四人。

お?一番最初に入っていった人が出てきたな。


「……ふっ。この服は私にはピッタリ過ぎたようだな」


髪を右手でかき分けた後に、そんなことを言っていた。

……本人の言う通り、あれは似合い過ぎだ。

つか、女子の制服着てるよりも似合っている。


『第一コースの選手が着てきたのは、何と我が校の男子指定制服だ!』


……そう。

あの人が着ているのは、男子の制服なのだ。

あの……普通にカッコいいんだけど、違和感なさすぎ。


『おおっと!!第四コースの選手も少し遅れて更衣室から出てきた!』


第四コースって言うと……一之瀬か。

なんか、どんな服を着させられているのか少し気になる所ではあるが……あれは、もしかして……。


「さ、流石にこの服は恥ずかしいです……」

『ああっと!!出てきたのはなんと、お姫様スタイルに進化した女子生徒だ!!』


……本当に、このチョイスは誰の仕業だよ。

不意にもときめいちまったじゃないか……晴信が。


「さ、最高だぜ!!……ハァハァ」

「……」


最早他人の振りを貫き通そう、そうしよう。

そうしている内にも、残りの二人も出てくる。

片方は一之瀬の隣で走っている女子で、もう片方は背が小さめの女子である。

隣で走っている方は……あれは、チャイナ服か?

もう片方は……ブカブカのジャージだった。

あれ、一人だけまともなのが……。


「え……エクスタシィイイイイイイイイイイ!!!!」


……うるせぇな、晴信。

とにかく、四人が出揃った所で、さて次のギミックだ。
















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