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Magicians Circle  作者: ransu521
体育祭編
93/309

あの亀との対決!?

次はウンテイだ。

だがこれは、距離が長いだけで楽なのでは……と思われていたのだが。


「くっ!」


ん?

珍しく大和の顔に苦痛の顔が見られている。

まさか……。


『この障害物競争の本当に怖い所。それは、今までのギミックによる体の疲労に加え、このウンテイの長さにあります。壁を乗り越えられたとしても、大抵の選手はここでリタイアすることも多いのです!!』


なるほど……確かに、前後に動く床、全力疾走しなきゃ崩れる床、めちゃ高い壁。

それらすべてを突破するのには、結構な体力が必要となってくるだろう。

……あれ、でも使ってるのってほとんど足じゃね?

腕は別に疲れることはないと思うんだけど……。


『それだけじゃありません!あのウンテイには特別に油が少々塗られていて、滑りやすくなっているのです!』


いやいやいやいや。

完全にゴールさせる気ないだろ、この障害物競争。

ターザンの紐(仮の名前)まで行けるかどうか、正直微妙な所だろ。


「ぐっ……だが、俺はここで落ちるわけにはいかないんだぁあああああああああああああああああ!」


……勝手にやってろ、小野田。

といいたいところだが、小野田は何と、大和についていけている。

途中手が滑りそうになったことが何度かあったが、気合いでなんとかしている。

……マジで執念深い男だな、小野田は。


「お、おお……」


そして、この二人は何とかウンテイを渡りきり、続いてターザンのあれにさしかかる。


「はっ!」


大和は綺麗な軌道を描いて、降りていく。

対して小野田は、


「あ~ああ~!!」


……この男、かなりノリノリである。

誰がリアルターザンをやれと言った?


「……いよいよ次で最後だな」

「……そうみたいだな」


隣で晴信がそう言ってきたので、俺は言葉を返しておいた。

そう、次のギミックで最後となるのだ。

最後に待ちかまえているのは……亀だ。

しかも、甲羅からはトゲみたいなのが生えていて、爪は鋭い。

んでもって、二足歩行だ。

……完全にあれ、クッ○だよな?


「例えクッ○が相手でも、今の俺は止められないぜ!!」


勇敢にも、小野田はその亀に突っ込んでいく。

しかし、


「ガァッ!」


亀が一声鳴き、小野田を殴りつけてきた。


「あべしっ!」


どうやらここを通す気はないらしい。

て言うか、いつの間にかスーパーマ○オの城ステージのような雰囲気になってやがる。

やっぱり、この障害物競争に金かけすぎだろ……。


「くそっ!……負ける、ものかぁああああああああああああああああああ!!」

「グァッ!」

「ひでぶっ!」


やっぱり駄目だったか……。

勇敢にもあれに突っ込んでいく小野田の勇気は認めてやるが、それであれに勝てるとは到底思わない。

むしろ、殴られてはい終了、というのが落ちだろう。


「……ん?」


その戦いを見ていると、俺はとあることに気付いた。

……いつの間にか大和がいない。

……って、あっ!


「なん……だと……!」


何と大和は、亀の後ろにいるではないか!

それに、大和がいる位置には……何やら斧らしきものが。

……って、もしかして。


「この斧を引き抜けば終わりだよね?」


言いながら大和は、斧を引き抜く。

瞬間。

ガラッ!という音がなり、床が一気に崩れ出した。

そしてその先には……水が張ってあった。


「って、俺も巻き込まれるのかよぉおおおおおおおおおおおおおおおおお!!」

「……あ」


亀が下に落ちていくのと同時に、小野田もまた下に落ちていく。

……小野田、ここまできたことは褒めてやるが、最後、かなりあっけなかったな。


「……えっと、とりあえずゴールしていいのかな?」


結果。

大和が一位でゴールし、S組の点数には入ったのだった。
















体育祭は後10話は続けるつもりです。

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