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Magicians Circle  作者: ransu521
秘草探し編
47/309

収集

次の日。

俺は早速、みんなを集めて話をしてみた。


「……というわけなんだけど、協力してくれるか?」

「何がというわけだよ。事情を説明してくれないと、俺達には分からねぇよ」


晴信、何でお前は分かってくれない?


「いや、普通分からないって。その説明だけじゃ、さすがに僕だって分からないよ」


大和にまで言われてしまっては仕方ない。

俺はとりあえず、昨日あったことを説明し、そのうえで俺はもう一度尋ねる。


「というわけなんだが、協力、してくれるか?」


晴信達は、少し迷うような素振りをする。


「えっと、要するに、その佐々木啓介って言う人の幼馴染が、アンジック病にかかったから、それを治すための薬を作るのに必要なソージの葉を持って帰ってくればいいっていうことだよね」

「ああ。そういうことだ」


葵が、簡単にまとめてくれた。

まぁつまりはそういうことだ。


「私はいいよ。瞬一が決めたことだもん。付き合うよ」

「ありがとう。葵」


俺はなんとなく、葵の頭の上に右手を乗せて、撫でてやる。

すると、葵の顔は若干赤く染まっていた。


「俺も行くぜ。瞬一と一緒に行動してると、面白いことが起きそうな予感がするからな」

「行動理由はともかく、一緒についてきてくれるのだけは嬉しいな。ちなみに、俺的にはお前を弄る方が面白かったりするんだけどな」

「ちょっとは控えてくれよ!!」

「心配ないさ~!!」

「大○ライオン!?」


伏字使ってるけど、ほとんど実名出てるよな、これ。


「僕も参加させてもらうよ。困ってる人を助けるのはいいことだしね」

「私も協力します」


大和・一之瀬の二人も同意してくれた。


「みんな、ありがとう」


俺は協力すると言ってくれたみんなに、改めてお礼を言う。

そのあとで、


「でもよ、いつその山に行くんだ?さすがに県を越えるわけだし、平日に行くわけには……」


晴信が、そんな質問をしてくる。

俺は答えた。


「土曜日……つまり、明日に行こうと思ってる」


佐々木との話し合いの結果。

土曜日に行くことにしていた。

だが、どうもみんなの顔がさえない。


「どうしたんだよ」

「いえ……その日は確か、魔術格闘部の部活がある日ではなかったでしょうか?」


……あ。

そうか、部活がある日だったっけ。

とは言え、この部活はそんなに人数がいるわけではないしな……しいて言うなら十人くらいか。

この学校の部活は、人数が三人居さえすれば成立する。

そして、今の部員は、俺・晴信・葵・一之瀬の四人。

ちなみに、一之瀬は最近この部活に入った。

大和は剣術部に入っているみたいだし、空は現在どの部活に入ろうか絶賛迷い中だ。


「剣術部の方は、毎日練習がある代わりに土曜日と日曜日は休みだけど……確か魔術格闘部は火・木・金・土の四日間じゃなかったかな?」


そういえば、そうだった。

何でこんな微妙な日にち配分になっているのかは……聞くな。


「それじゃあ、部長である私から提案があるよ」


葵が手を挙げて、とある提案をした。

その提案とは。


「魔術格闘部の土曜日の活動は、その山に行ってソージの葉を採ってくる、ってことにすればいいんじゃないかな?」

「おお!なるほど。それなら合法的に大里山に行ける!」

「でかしたぞ!葵!」

「えへへ……」


照れたように笑う葵。


「よし。そうと決まれば、早速先生に報告を……」

「お待ちなさい」

「……ん?」


顧問の先生である下川先生(説明はのちほど)に、そのことを伝えに行こうとした矢先。

俺達は誰かに呼びとめられた。


「あ……北条」


その人物とは、北条だった。

そういえば、昨日こいつにあんな約束しちまったんだっけっか。


「何か偉い美人だけど……瞬一、いつの間にかお前、また新たなフラグを……」

「俺じゃねぇよ。こいつはな……」


ニヤニヤした顔で俺のことを見つめてきやがった晴信をとりあえず一発殴った後で、耳元でこっそりと伝える。

すると。


「マジか!?」


晴信は、驚いたような顔をして、瞬時に大和の顔を見た。


「ど、どうしたのかな?」


さすがにこの行動には大和も驚いたらしく。

晴信の顔をマジマジと見つめていた。


「んで、話ってなんだ?」


そんなことは放っておいて。

俺は北条との会話を続けた。


「大和君が大里山に行くって言うのなら、私も連れて行きなさい!」

「……行く分にはいいんだが、危ない場所だぞ?」


一応忠告だけはしておく。

すると、北条は両手を腰に当てて、まるで自慢するかのように言った。


「この私にそんな脅しが効くわけないでしょ?私はね……剣術部の二年生の中で、二番目の実力があることを自負しているのだから!!」

「……マジで?」


人はみかけによらないって、本当の話だったんだな。


「ちなみに一番は、大和君よ」

「……納得」


何故か納得がいく。

大和は実際に強いしな……直接対決はしたことないけど、出来れば避けたい。


「それじゃあ、先生に報告してきますね」


手の空いていた葵と一之瀬が、このことを報告しに行った。















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