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Magicians Circle  作者: ransu521
入学試験編
3/309

クラス分け試験

「……なんか、騒がしいな」


学校に来てみるなり、何やら生徒同士で話し合っている光景が見えた。

……本当に今日、何かあったっけかな?


「何寝ぼけたような顔してんだよ、瞬一!」

「ん?」


背後から声がして、そして。

バン!と背中を叩かれる音が体に響いた。


「いっつ!お前何すんだよ……」

「いやぁ、瞬一が今日の日のことを忘れているご様子だったから、教えてやろうと思ってさ」


あのな……。

悔しいが、今日が何の日か分からないのは事実だ。

なので、俺はこの際コイツに聞くことにした。

『コイツ』というのは、今目の前にいる奴のことであり。

中学の時からの腐れ縁というか、同級生という立場にいると言ったら正しいだろうか。

短くて茶色の髪、黒色の瞳、俺より少し小さい位の身長、そして、十字架のネックレス。

このネックレスは、親からのプレゼントなのだとか。

名前を、『宮澤晴信みやざわはるのぶ』という。


「それじゃあ晴信……今日が何の日なのか教えてくれないか?」

「お前本当に忘れてたのな……んで、今日が何の日かと言いますと」


そこでわざとらしく一拍置く晴信。

半ば殴ってやろうかと考えていたその瞬間に。

タイミングよく晴信が答えた。


「今日はクラス分け試験の日だぞ。一年前のこの日にもやったじゃないか」

「あ~そういえばそんな行事もあったっけか」


行事……と言うか、なんていえばいいだろうか?

まぁいいや、とりあえず今日は始業式。

各学期の始業式・一番始まりの入学式に行われる、クラス分け試験。

俺は毎回毎回クラスはBであった。

今年も恐らく、Bで収まるんだろうな。


「お?奇遇だな。俺もBで収まる気がするぜ」

「お前と一緒のクラスになるのだけはお断りだな……思い切ってS目指すかな」

「おいおい……いきなりそれはないんじゃないの?」


晴信がそう言うのも無理はない。

Sというと、この学校において最高ランクに値するからだ。

ちなみにこの学校では、上から順番にランク分けしていくと、S,A,B,C,D,E,F,Gの順番

となる。


「うるさいな。何事も挑戦だって言うだろ?」

「いや、無茶だろ。必ずお前、どこかでヘマするし」

「今日の為上級魔法を習得してるから、大丈夫だ」

「……さっきまでクラス分け試験があることすら知らなかったくせに。ま、ともかく闘技場へ行くぞ」


闘技場とは……簡単に言ってしまえば、体育館みたいなところだ。

ただ、魔術を使う授業をここで行うため、そのような名前が付けられたのである。

その時。

ドン!という衝撃音と共に、誰かと体がぶつかった。


「あ、すまん……」

「……触んなよ」

「!!」


少年は、黒髪で黒い瞳。

身長は、俺とたいして変わらないだろうか。

ただその瞳は……それだけで人を凍りつかせるにはちょうど良かった。


「……何だあいつ。あんな奴、この学校にいたか?」

「ああ……去年Sクラスにいた、由雪迅よしゆきじんって奴だ……なんでも、ぶっちぎりの成績で

 Sクラスに入ったらしい……けど、周りと関わることを極端に嫌う奴だってさ」

「ふ~ん……」


由雪迅、か……。

その名前、よく覚えておくとするか。















まだまだ始まったばかりですが、これからもどうかよろしくお願いします。

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