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Magicians Circle  作者: ransu521
王女来日編
27/309

カーチェイス

瞬一達を乗せた車は、問題の場所、即ち大通りに来ていた。

日本政府に行くのに、この道を通ることは確実なのだ。

この道を通る以外にもルートはあることにはあるが、近道なのは紛れもない事実だった。


「……まだ来ないな」

「そう早くに来るものでもない。だが、油断してたら襲われた時に何時もの判断が出来ぬ。冷静に事を判断するのだ」

「……はい」


校長は、呟いていた瞬一に対して、そう言葉を返す。

シュライナーは車の横を監視するのに徹していた。

瞬一もまた、後ろの方を見て、黒服がいつ来てもいいように、魔術を使用する準備をしておいてあった。


「……」


車内に、緊張の空気が広がっていく。

だがしかし、そんな空気はすぐに壊されることとなった。


「なっ!?」


突如、車の近くでドン!という爆発音が聞こえてきた。

つまり……。


「来た!校長先生、窓を!」

「うむ!」


校長は、瞬一に言われて窓を開ける。

攻撃しやすくするのと同時に、窓が割れるのが原因となる怪我を防ぐ為だ。


「ちっ!数が多い!」


瞬一とシュライナーは、窓から顔を出し、相手の数を確認する。

黒い車が、4、5台追いかけて来るのが見えた。


「やるぞ、シュライナー!」

「分かってます!」


車の他にも、瞬一達が乗る車の横には、バイクに乗っている黒服達も何人か見えていた。


「数が多ければいいって問題じゃないぜ!!」


瞬一は、横を走るバイクの一台に雷撃を与える。

タイヤに当たり、パンクしたことで、バイクは横転した。

そのバイクは、すぐ後ろを走っていた仲間も巻き込んだ。


「お嬢様には……指一本も触れさせませんよ!!」


シュライナーは、携帯を取りだし、


「汝らに与えるは残虐なまでの破壊……ブラスト!」


その携帯を、黒服が乗っているバイクに向ける。

彼は、黒服本人にではなく、バイクに魔術をかけたのだ。

瞬間。


「!!」


ドゴン!と言う喧しい程の爆発音を響かせて、バイクは跡形もなく爆発した。


「よし!」

「油断するでない!敵はまだまだおるぞ!」

「「はい!!」」


瞬一とシュライナーは、声を合わせて校長の言葉に答える。


「これで……バイク組は終わりだ!」


最後のバイクを破壊し、瞬一は言った。


「今度は車の方か……」


後ろを見ると、すぐそばまで来ている黒い車の姿があった。


「聖なる雷よ。その力の一部を我の両手に宿せ!」


瞬一は、両手に雷撃の力を与える。

そして、


「ライトニング!!」


車のタイヤ目掛けて、その雷撃は一直線に飛ぶ。


「!?」


一つの車の二つのタイヤに、その雷撃は直撃する。

タイヤに穴を開け、車は制御不能となった。


「よしっ!」

「このまま逃げ切るぞ!しっかり捕まってるんだ!!」


車は残り四台。

シュライナーからの角度じゃ、車にダメージを与えることは不可能。

……かくいう瞬一の雷撃も、最後尾の車までは届かない。


「どうすれば……!!そうだ、その時のこの銃だ」


瞬一は、とあることに気づく。

そして、瞬一はシュライナーの方を見て、


「……シュライナー。その銃は護身用にアイミーに渡しとけ」

「え!?……あ、はい」


瞬一の目を見て何かを悟ったらしい。

シュライナーは、丁寧にアイミーに魔銃を渡した。


「でも、これって魔力を使うんじゃ……」

「科学魔術師は確かに、携帯等の、科学の力で生み出された物に魔力を込めて魔術を発動させる……

 この銃も、例外ではないはずだぞ?」

「なるほど……この銃なら、私でも扱える、というわけですか?」

「あくまで護身用だ。出来れば使わない方が一番いい」


確かに、渡しておくだけ安心といえば安心だろう。

だが瞬一は、同時にあまり使わせたくないとも思っていた。


「……ありがとうございます」

「……いい判断だとは思う」


校長が瞬一に言う。


「……残りの敵も殲滅する方向で行くとしよう」

「はい……」


瞬一はもう一度窓から外を見る。

そして、両手を突き出し、魔銃を構える。


「……!!」


そして瞬一は、魔銃に魔力を込め、


「これでも喰らえ!」


引き金を、引いた。















日本でこんなことは起こりません。

カーチェイスを日本で目撃した方、それは恐らく間違いだと思われます。

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