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Magicians Circle  作者: ransu521
通り魔事件編
208/309

事件後の変化

あの日から一週間が経過した。

迅がいなくなってからというものの、もう通り魔事件は起こらなくなった。

それに、迅はSクラスから消えた。

……仕方なかったのだろうな、多分。

アイツはもう二度と、こっちの学校に戻ってくることもないのだろうな。

それと、いい報告もあった。

まず最初に、この一週間の間に織が無事に転入してきた。

何が起こったのか分かっていない様子だったが、あの事件のことは話したくないので、心の中にしまっておくことにした。

次に、被害者の人達がみな学校に復帰したこと。

小野田も例外ではなかったらしく、今日から部活も再開することとなった。

そして……、


「どうして俺だけS組から外されてんだよ!!」


……クラス分け試験の結果、晴信はA組に落ちることとなったのだった。

小野田はDに、啓介はAに上がり、他の人はそのまま。

俺ももちろんS組に残ることが出来た。

Sから落ちたのは、晴信含め2,3人くらい。

……どれだけコイツらはテストできなかったんだよ、マジで。


「知らないよ……晴信があまりにも勉強してなかったのが原因だよ」

「キングダムハーツの登場人物全員書いたのに!!」

「……そこに時間をかけてるお前もバカだよな」


まったく、コイツは本当にバカだ。

そこに時間かけてる余裕があるなら、他の所に時間をかけろって言う問題だよな。


「それじゃあ、今日から部活を始めるけど……」

「……晴信先輩、ちょっといい?」

「ん?何だ刹那?」


晴信先輩?

あれ、前まで『宮澤先輩』って呼んでたのに……。

さては刹那の奴……。


「……その、あの時は、ありがとう……」


声を小さくして、刹那は晴信に言う。

すると晴信は、


「ああ、あの時のことか。どうってことないさ。俺達は仲間なんだからな」

「仲間……」


仲間、か。

晴信にしてはいい表現をするな……S組から落ちたけど。


「それは言わない約束だよ……」

「あれ?また口に出してた?」

「はい、割としっかりと」


春香から指摘されて、俺はようやっと気づいた。

そっか……なんでこの癖治らないんだろう。


「さてさて、刹那がデレを見せたところで……」

「べ、別に晴信先輩にデレたわけじゃないわよ!!」

「誰が晴信にって言った?」

「しゅ、瞬一先輩!!」

「おっと!」


魔術を使ってこっちに攻撃してきた!

照れ隠しの攻撃だとしても、さすがに魔術を使うのは勘弁していただきたい。


「お、おとなしくそこに直れ!」

「嫌だね。何で俺がその意見を聞かなければならないんだよ?」

「くっ……受けろ!」

「ほいっと!」


このままじゃバトル展開に持ってかれそうになるな……。


「よし、晴信!出番だ!!」

「ええ!?お、俺?」


突然呼ばれた晴信は、何のことやらさっぱり分からないようだ。

構うものか、これでも喰らえ!


「晴信ミサイル!!」

「って、俺を担いで投げるな!!」


ブウン!

晴信を思い切り投げて、刹那に当てる。

……と、思ったけど、刹那は見事にかわしていた。


「か、かわされた!?」

「だ、大丈夫ですか……宮澤先輩」


優菜が慌てて駆け寄る。

晴信は……どうやら気絶してるようだ。


「気絶してるみたいだよ……晴信君」

「だな……しばらく寝かせておけ」


あ、織もこの部活に入ることとなった。

理由は……俺がいるかららしい。

何で俺がいると部活に入る理由になるのかはともかく、これで相当人数は増えた。












こんな感じで、騒がしい日常が続いていく。

この間までの事件なんて、まるでなかったかのように……。

かと思ったら、来月からは文化祭が始まることとなっているのだった。














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