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虚構の楽園  作者: 鳳蝶
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始まりの予告



「ママ!おねんねのお話!」

夜空が純粋に写し出せれている夜に茶髪の青い瞳をした可愛らしい少女が母上に寝る前にお話を読んで欲しいと駆けつけた

「キャロル?まだ起きてたの?」

優しい笑顔を浮かべ少女の母親がそう答えると

「うん!チャールズもお話聞きたいって!」

とまた元気よく答えるとキャロルの後ろを歩いていた彼女と似たような顔をした双子の兄が現れた

「聞きたいとか言ってないけど…てか起こされたっ」

眠そうに目をこすりながら少年がそう言う

「あらま…キャロル…無理矢理起こしちゃったら駄目でしょ?」

眠そうに立っているチャールズを母親は抱いてキャロルを優しく叱った

「ごめんなさい…」

と下を向くキャロルを見て母親は隣の窓から見える夜空を眺めながら

「衝突事件のお話?…」

キャロルがどのお話を聞きたいのかを察したかのように母親が言うとそれに対してキャロルは強くうなずいて母親にで抱っこされ共に夜空を眺めていると母親が語り始めた

「昔々…北極がまだあった頃に空から小惑星が地球に向かって落ちてきた…その光は綺麗に光っていたが地球に大きな被害をもたらしたその衝突で地球の地軸が少しずれ地球環境を変え…すごく寒い時期が続いたり…大雨の時期が続いたりした…けど一番大きく変化したのは“進化類”が現れたこと…っ」

母親が話している途中にキャロルが彼女の服を少し掴んで

「ママ…進化類って何なの??」

と聞いた

「進化類はね…事件のせいでかわった環境で生き残れた生物の私達と違って、その環境に応じてより優れた力を作り出した生物の事」

(…人喰類は違う日に…)

母親はそう答えるとキャロルは興味深そうな顔をして母親が話を続けるために静かにしあ、母親は話を続けた。

「どこだったけ?…あっ!そう…進化類が現れて…人間と進化類との上位を狙う争いが始まった。…日本も平和主義を取り消し、他の国も戦争の準備を始めてしまったの…そしてその戦争と共にや少しでも外見が違う人の事を進化類と呼ぶようになった…おしまいっ」

きりよく話を終えた母親をキャロルが目を輝かせた

「そしてその戦争をリードしているのがパパでしょ?」

とまだ寝ていなかったチャールズが二人に言った

「そうよ…私達サンガー家ね」

チャールズの方を見て優しく微笑むと母親が二人を降ろして目と目を合わせるためにしゃがみ込む。

「はい…もう寝る時間よ!…おしゃべりはおしまい。ちゃんと寝るのよ…」

キャロルとチャールズにそう言っても当然おしゃべりはすると知りながらも笑顔でそう言いった。それから、二人におやすみのキスをもらい部屋へ戻っていく彼らを見送った。

「……」

心配と切なさで目を揺らしながら母親は夜空を眺めた。

「チャールズ…」

ベットに入った状態のキャロルが天井を見上げながらチャールズを呼んだ

「なんだ?」

とチャールズが目を閉じたまま返した。

「私…強くなって…この世界の平和を取り戻す!」

天井を見上げながらチャールズにいつも思っていた事を言った。

「はいはい応援してるよっ…」

面倒くさそうにチャールズが答えると二人は眠りについた。

二人は成長し父親が大将として所属している、南日本軍の軍隊の一人となる為に南日本軍訓練学校に通っていた。そして一番トップの段級の色である紫色のスーツベストを獲得し、卒業する日が来た。

「メアリー!私のコート何処にあるかわかる!?」

と急ぎな様子で制服のネクタイを整える15歳の美しく成長したキャロルがメイドにそう聞いた。

「こちらでしょうか?」

メイドのメアリーがキャロルにコートを見せ、着るのを手伝う。

「ありがとう!!」

キャロルは黒色のネクタイとスーツそれとコートの下で高貴しく目立つ紫色のスーツベスト姿、そして胸元には大会でもらったメダルをつけ、新鮮な姿で歩き始める。

「卒業式だというのにバタバタしすぎだろ」

と隣の曲がり角からチャールズがネクタイをつけるのに一生懸命な姿で昔と変わらない冷静を顔を出しながらキャロルと共に歩く。

「だって!卒業だよ?!…やっと…南日本軍の一員になるんだよ?!?」

緊張と嬉しさが混ざった表情でチャールズに言う。

「てか…ネクタイ結べないんだが…」

ネクタイをまだ結べれず頑張っているチャールズな遠回しに“結んでくれないか?”と言っている事をキャロルが察し、結び始める。

「ママがここに居たらきっと…自分の事のように喜んでたんだろうね!……できたよ!!」

9歳の時に病気で亡くなった母親の事を言い始めたキャロルを見つめていたチャールズがその後笑顔で

「ありがとう」

とお礼を言い二人は長い廊下の先にある玄関の扉をめがけて歩き始めた

(正直怖い…自分の戦争を終わらせたい思いが通じるかもわからない…可能かもわからないの…けど…やってみないと分からないよね!)

キャロルが笑いながらそう思っていると大きな扉が開いて二人は屋敷を出て車に乗ろうとしていた瞬間

「お嬢様!!お坊ちゃま!!!」

とあるものを大切に持って走るメイドが声を掛けた。

「家紋のブローチをお忘れです!…」

メイドが息切れしながら私達にサンガー家の家紋のブローチをつけてくれた。

サンガー家の家紋は金色の羽を重ねた不死鳥、

自由に神々しく羽撃く力強い鳥

「「ありがとう」」

キャロルは微笑んでチャールズは車に入りながらお礼を言いメイドや執事に手を振ってもらいながら車で卒業式に向かった。

「雪…」

急にチャールズが外を見てそう言う

「ほんとだ!」

そしてキャロルも自分側の窓から雪を眺めているキャロルがとある事を思いつく

「今年の雪合戦も私の勝ちかしら?」

と挑発するように言うとチャールズは少しカッとした表情で、

「絶対勝たせないッ」

キャロルの方を急いで振り向き、少し上から目線でそう言った。

「前も同じこと言ってて勝てなかったけどねー」

悪い顔をしてチャールズをからかう

「はぁ?俺はあの時11歳だった…今は15だ…勝てるにきまってる」

自信満々に言う

「競争する?」

とキャロルがニヤと笑ってチャールズに顔を向ける

「ああ」

そしてチャールズもニヤと笑ってキャロルを見つめる。

そしてそのような言い合いを続けているといつの間にか式場である学校に着いた。二人は車から出てコートを整え、門を通る。

「おーい!!チャールズ!キャロル!!」

と式が始まるのを待っていた二人の後ろから親しい声が聞こえ二人は同時に振り向く,

そこには染めた金髪の髪色に耳にピアスをつけた二人と少し背が高いぐらいの赤色のスーツベストをつけた犬っぽい少年がやってきた

「あっ!エヴァン!!」

キャロルはその金髪の彼に手を振った。

一方チャールズは目を大きくして逃げようとしていた。

「やっほーキャロル!」

とエヴァンがキャロルと話し始めたとき、

「…逃げよう…」

チャールズがエヴァンに見つからないよう空気の様に去ろうとしていた。その時後ろを向向いていた顔を前に向けると目の前には沢山のメダルをつけたツリ目の黒髪ロングで青色のベストを来た美少女が前に立っていた

「何してるの…」

少し気持ちのこもってない声で彼女がチャールズに言った。

「あっ…縁…」

チャールズが一瞬固まってからやばいとも思いながら彼女の名前を言った。

「あっ!!縁ー!!」

キャロルが二人の方に歩いていきキャロルの親友である縁を抱きしめた。

「苦しんだけど…」

そう言いながらも少し微笑んだ。

「チャーリー?」

チャールズの後ろからエヴァンが現れチャールズはもう諦めかけたような表情で突っ立てる。

「キャロルと縁みたいに抱きしめていい?」

とうるうるの目で聞くエヴァン

当然

「駄目だ」

とチャールズは答える。

「えー…ちょっとだけ!!」

それでもエヴァンはどうしてもチャールズを抱きしめたい

「駄目だ」

チャールズがそう言うとエヴァンが隅っこで拗ね始めた。

「チャーリー酷いっ」

と言うエヴァンに対して圧を感じたのかチャールズが一度ため息を吐いて面倒くさそうに

「5秒だけだぞ」

それに対してエヴァンは理解できず“ん?”と振り向く

「5秒だけ抱きしめていいぞ」

とチャールズが照れながら腕を広げてエヴァンが抱きしめるのを待っていた。

「チャーリー!」

エヴァンがチャールズを強く抱きしめて彼の頬にキスをしようとしていたけどチャールズがそれに気づいて急いで離れた。そして、キャロルを盾に後ろに隠れる。

「えっ?何!?」

と当然キャロルは何が起きているのかわからないまま盾になっていて

「チャーリ〜!なんでえええ」

泣き叫んでくるエヴァンをチャールズはカメムシが飛んでくるかのように逃げ、キャロルを盾にした。

「二人とも落ち着いて…ハグとか後ですればいいじゃん」

少し苦笑いをして二人を止めようと頑張っているキャロルが見事に二人を止めた後に音楽が流れた。その音楽は卒業式が始まるという合図の音楽だった…キャロル達も入る卒業生が全員一瞬でビシッと2列に並ぶ…女性は左側…男性は右側という並びで並んだ

「女性!!左向け左!!」

とそこに現れた教育員の声に答え女性全員が左を向いた

「男性!!右向け右!!」

そして男性も同じように右を向いた

「前進め!!」

と次に女性の列は左に男性の列は右に前に進み始めた

「止まれ!!」

みんなが止まって

「女性!!右向け右!!」

「男性!!左向け左!!」

とその合図で女性も男性も一斉に声を出していた教育員の方を向いた

「休め!!」

そして全員が同じタイミングで手を後ろに組んだ。

教育員は礼をして下がり二人の父親であるニラン軍大将が上がった時全員がキリッと敬礼をした

「まず…卒業おめでとう。」

とマイクで喋っている大将

「これからの生活は今までのとは随分変わるが、その中で貴方はどう動くかが大切だ…自分はただ入っただけで満足するか…自分は上を目指すか…それは貴方次第だ…これからは先生ではなく戦争で物を覚えることも多くなる…そして自分の力で!この世界の平和のために!…不撓不屈の精神を持て!そして敵を恐れるな…自分の事を恐れさせろ!」

そして大将のスピーチが終わり長い卒業式も終わりキャロルとチャールズとエヴァンそして縁が雪が降り続ける中もらった賞などを見せあいながら車の中に入ろうとしていた。

「キャロル!…チャールズ!」

父親が二人を呼んでいた。

縁とエヴァンは敬礼をして、キャロルとチャールズは彼に近づいた。

(どうしたんだろ…私達の名前を呼ぶなんて珍しい…)

とか思いながらキャロルが

「どうしたの?お父様」

そう聞くと父親が少し戸惑いながらもこの日一番言いたかった事を口にした

「卒業おめでとう…お前達は自慢の子供だ」

素っ気ない声だったが今まで言われたことのない言葉に双子はびっくりする。

母が亡くなってからは3人の仲は大きく変化し、絆で繋がっていない親子のような冷たい関係に変わっていたがその言葉を聞き、温もりを感じた。

「…嬉しいよ!お父様!」

キャロルが彼を抱きしめるとその次にチャールズも勇気を出してその中に入った。

父も当然強く抱きしめて去っていた。

「大将ってあんな人だったんだなー」

とエヴァンがポケットに手を入れて双子にそう言う

「…まだここにいるつもり?…寒いんだけど」

縁が鼻水を啜りながら寒そうにまだ車に入っていなかった3人に聞く。

「縁ーごめんねぇー」

エヴァンが車に入ると双子も入っていった。ドアが閉まり屋敷に戻ると

「明日の狩關式でどんな武器をもらうんだろ!」

キャロルが狩關式という進化類や人喰類を殺す為に作られた光狩刃と言う刃で大太刀や直刀の様々な種類のある中その中で唯一一刀を貰う儀式の事を待ち遠しい言う

「だよね!…俺はやっぱり天皇の光狩刃とか〜?」

と自信満々に言うエヴァンに対して

「ありえん事言うな」

窓から見える雪を見ながらさり気なくチャールズが言った。

「そんなこと言わないでよー!悲しッ」

とエヴァンがそう返し縁が喋り始めた。

「どの光狩刃を獲得したとしても目的は変わらないわよ…進化類を殺して生きて帰るッ……生きることすら難しくなった世の中だけど……」

と言い終えると沈黙が続いた。

「…生きよッ」

今まで見たことのない真剣な顔のキャロルが続いて喋り始めた。

「生きて…この世界を変えるの…残酷で殺し合いゲームの様な世界を変える…そして進化類と共存する…」

高くて大きいビルや空に飛んでいる飛行車を横目で見ながらそう言うと最後の言葉に全員が信じられない様な顔をした

(この壁を越えたら大勢の進化類が私達を殺す…あるいは..喰らう……けどもう2類が戦争で国民を苦しめる世界を変えたいの…それに)

「元々同じ人間だったじゃない…」

(彼らはその自覚はないけどね…)

キャロルがその言葉を言って3人がゾッとしたみたいだった。

「考えたことない?…私達は人間を殺してるんだよ?……………まッ!襲ってきたら話は別だけどね!」

そして笑顔を貼り付けて言った。

「なんでそんなに気にするの?…だってさーキャロルって大将の継承者の一人でしょ?…進化類が死ぬとか気にッ」

あの場で誰もが疑問に思った事をエヴァンがキャロルに聞こうとすると、キャロルは質問が終える前に

「見て見ぬふりをするにはあの日見たセカイが残酷すぎたッ………それにー!人間と進化類が仲良くして一緒に共存したい!…彼らにだって私達が得られない知識や能力がある…こっちも同じだから力を合わせれば!もしかすると、最強になるって思ったの!」

3人とも彼女の方を見つめていた

「この考えを大佐に言ったら笑われた…一度もう駄目かなとか無理かなとか思ったけど…試してみないとわからないじゃない…“もう逃げるの疲れたよ”」

彼女は話を終わらせてポニーテールだった髪型をハーフアップに直して

「…あっ着いたよ!」

駐車した後車から出てそれぞれメイド達に上着を渡し

(キャロルは他の人達と違って何か目的を持って軍隊に入ろうと思っている…決して殺すためでもなく…上位に立つためでもない…この世の中を変えるために入った…いつも笑顔でくじけずに進化類を人間のように語っている彼女をみんなは隊員っぽくないと言ってるけど…進化類も人間も平和を取り戻す為に殺す力を持っている…この軍隊の中の誰よりも隊員っぽいって思うよ)

縁がそう思いながら優しい笑顔で屋敷に入っていった。

「今日は何がいいですか?…焼き肉とか…中華料理とか」

執事が4人に聞いた。

「「「焼き肉しか勝たん」」」

4人が勢いよくギラギラとした目で執事に言い

「あっはい…」

執事がその勢いに耐えながらも返事をしてキッチンへ向かう

「誰が焼き担当か決めますか★」

キャロルが袖を捲り始め、エヴァンと縁がネクタイを緩めて、じゃんけんを始めた。

「俺は便所行ってくるわ…」

ポケットに手を入れてトイレを通り過ぎるチャールズ。

廊下の壁に貼られている先祖の画の横を歩いていると急に止まった。

「駄目だ……やっぱりママがいないと駄目だ…こんな世界で弱い僕がどうやって生きるっていうんだ…怖い…ママみたいに誰かを失いそうで怖いんだ…」

と手で頭を抱え、誰にも見せない一面を誰もいないただただ冷たい先祖の目に見守られ自分を攻めていた。

けどそうしていると前から足音が聞こえただから隣の部屋に入ってその人がさっていくのを待っていた。

「全部設置したのか?」

不気味な声がして急いで隣の部屋に隠れ耳を傾ける

「ハイ!すべて各部屋に設置しまシタ!」

とチャールズは理解できないまま話を聞いていた。

「良かろう…誰にも見られていないんだろうな?」

その不気味な声の主が言い

「数人のメイドに見られまシタが…全員私達が"コロシマシタ"…」

(今あいつ殺したって言ったか!?)

チャールズがそのもう一人の奴の言葉を聞いてドアから離れて慌てた表情で一歩後ろに下がると何かぬるっとした物を踏み振り向いた。

「っ!!?」

チャールズは口を手で抑えて慌てた顔をして、残酷に殺されたメイドの姿を目にした。

(なんなんだ!あいつらは!…父親の敵か?)

そう思いながらチャールズは話の続きを耳にした。

「血祭りだ」

その不気味な声の人がそう言うとチャールズは勘づいた。

そしてその二人の奴らがさっていくのが足音でわかり、チャールズはそっとドアを開け、いないことを確認してキャロル達の方に走った。

「あっ!チャールズ!」

キャロルが走ってくるチャールズに笑顔で手を振っていると彼がその手を握ってキャロルを連れて走り始める。

「3人共走れ!」と叫んだ。

3人共何か大変なことが起きたと感じ、ただただ走り続ける。

(間違えなく爆弾だ…走ってる途中に聞こえるこの音は…爆弾のタイマーの音だ…ここから出ないと仲間が死んでしまう!)

そして屋敷から出て門の近くまで走った。

「急にどうしたの!?」

キャロルが彼の事を心配しているように聞く。

チャールズが答えようとした瞬間に屋敷が爆発し始めた。

4人とも目を大きくして屋敷が燃え上がるのを見ていた。

「…何が起きてるの…」

キャロルが見ている光景を信じられなかったそれはそこにいた3人全員も同じだった

「メアリー!!!エミリア!!田中さん!!!」

(何だこの肺がちぎれている感覚…喉が閉まるような感覚は…)

悲しみと怒りで彼女は屋敷に駆けつこうとしていたけどチャールズに止められた。

「チャールズ…お願い…チャールズ!!」

泣いている彼女を見るのは耐えられない。チャールズは自分を落ち着かせるためにも彼女がこれ以上進まない為にも強く抱きしめて、

「誰がこんなことするのよ…」

縁が燃え続ける屋敷を眉に皺作り、見つめながら呟いた。屋敷から多数の人喰類が彼らの血ではない血で濡れた姿で出てきているのが見えた。

「冦…人喰類がここにいる」

と縁が驚いた表情でチャールズの肩を掴んで言った。

「ここにいたら危ない…ここから出るぞ!」

チャールズは泣くのを耐えて歩きだす

「銃も持ってこれば良かったな」

エヴァンがそう呟くと、

「…この量じゃ…立ち向かっても逆にこっちが死ぬわよ」

ゆかりが後ろを振り向いて答える。

「チャールズ!!!キャロル!!!」

二人の父親が軍隊を連れて現れ、二人の方に駆けつけた。

「無事か??!」

4人全員にケガがないのかを聞き

「無事だけど…メアリー達が…」

自分の服を強く握りながら助けられなかった思いを抱える。

「とにかくここにいろ…進化類の仕業みたいだしな…私はすぐ戻る」

その場を去ろうとする父親のスピーカーが鳴った。

「ニラン軍大将!!!彼らが…彼らが!!雪魄せっぱくが!!」

雪魄という名前を言った途端そこにいた全員が固まった。

(ママから聞いたことがある…雪魄は進化類が現れた後、人間がそれらについて知ろうと実験を開始したそのとき…世界中の科学者が集まり、進化類の特徴を複数合わせ持った特進化類である雪魄を作りあげた…進化類の王的存在を…初めは進化類と人喰類を操るために作ったものだったが雪魄は人間達をを沢山殺した…その事で人間は彼らを絶滅さた…はずだった..)

「雪魄?!…お父様行ったら…死にますよ!!」

必死にキャロルが父を止めるが彼は優しく微笑み二人を抱きしめた。

「ヘリを用意した…そこに乗って行け…できるだけ遠く」

二人は彼から離れた。

「…お父様は?」

(お願い…一緒に行くって言って…お願い)

と思いながらキャロルは涙を流しながら聞いた。

「二人にあげる物がある…」

その手にあったのはお母様がつけていた龍の頭が先についた白龍の簪と黒龍の簪

父親は白龍の簪と黒龍の簪を2人の制服のポケットに差し込んだ。

「これを持って行け…」

キャロルは彼の袖を掴もうとしたがその前に彼が隊員にキャロル達を連れて行くように目で合図を送った。

「離せってっ」

「離して!」

二人は抵抗しようとしたが大人の力には叶わない。

そのまま4人ともヘリに乗りヘリが動き始めた。

エヴァンは死んだような顔をした。

縁は怒りと悲しさが混ざったような複雑な表情で頭を抱えこんだ。

チャールズは無意識に涙が止まらなく唇を噛んでいた。

キャロルは渡された白龍の簪を取り出し手に握った。

取り出すと同時に何か擦れる音がして、ポケットを探ると簪と一緒に紙が入っていた。開けてみるとメモ用紙みたいな紙には

「生き残れ」

と書かれていてシンプルだが、愛情の伝わる文字に彼女は立ち上がりドアを開けて“お父様!”と叫ぼうと父親の方を向いたとき…絶望した。

雪魄と思われる白目が真っ黒で透き通るような黄色い瞳をもち、手からは墨の様な色の模様が広がって長くて白色角を持っている。そして肌も髪も真っ白な高貴しい姿の人が彼女の父親の首を切った。

彼女は声が出ずその光景を絶望した姿で見ていた。

そしてチャールズが同じ沢山の軍隊が食われている光景と父親が殺された光景を見てしまい彼もまた絶望顔をした。

父を殺した雪魄と目が合い一瞬双子の青い目が一瞬黄色く染まったのを見て雪魄が長い刃のように尖った歯を見せながら不気味に笑った。

チャールズは泣きながら急いでドアを閉めて泣き崩れたキャロルを抱きしめる。

「嫌だ…嫌だ!嫌だ!嫌だ!!」

そしてエヴァンとゆかりも抱きしめ始め二人が安心しながらも悲しみながらも泣き始めた

一方雪魄の方では___

「ありえない…ッ」

不気味な笑顔がドアが閉まったと同時に消えて、怒りと悔しさで持っていた軍大将の頭部を壁に何度も叩きつけて真顔で

「汚らわしい」

と言って死体を踏みながら去っていった


どうでしたかねー♪( ´▽`)

ちょうど書いてた日に理科の授業がったので少し理科とか入れてみました笑

やっぱり双子とか可愛いよね〜

ちなみにキャロルが先に生まれました!チャールズが3分あとです

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