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森での防衛戦 前編

初戦闘シーン。

上手く書けてるか心配

ひとつ。


昔話をしよう。


この世界がまだ出来たばかりだった頃、それなりに文明が栄えそこそこの王国が存在した時代。


ひとりの勇者と魔王が居た。


そしてその昔、もう一つ後の時代。


ひとりの勇者と魔王が居た。


其処から100年前。


ひとりの勇者と魔王が居た。



勇者とは、人民の希望と共に魔王を討ち滅ぼすという役目と使命を負った存在である。


魔王とは、自らの欲望のために世界に死を振りまく悪の総称である。


それらの勇者と魔王は、例に漏れず歴史を繰り返す。

魔王が勇者に倒されるという”物語レキシ

幼き子も知る絶対の”掟 と言っても良い、其れは決して破られる事のないストーリー。


これは現代でも破られた事はない。


だが、勇者が魔王を倒した後の物語は?

めでたしめでたしで閉じた本の先に、果たして真の幸せというのは有るのか?

争いも止まず、むしろ激化した廃墟のような世界が広がっているかもしれない。

だが魔王を倒した故の平穏が訪れるやもしれん。


その先を覗き見た者は居ない。



故に、語ろう、記そう。


これは永遠の”物語 を繰り返す物語。


始まりの”勇者 と ”魔王 の語りを。


始めようではないか。




















ーお前・・・・・・。


呆然とするしかない。

兜の穴越しに見る魔王は、如何にも貧弱そうだ。

ふと頭に先ほどの思考が蘇る。


(当面の目標は”現世界の魔王殺害 )


そう、目の前にいるコイツこそ。こいつが殺害すべき対象だ。

この魔王を殺し、俺たちが軍を率いて人類を滅ぼす。

俺たちの世界で言えば”敗北 するのは魔族だ

故にその未来を捻じ曲げるために俺は此処にいる・・・。


だが。


ー 俺の知っている魔王は・・・・こんな・・・


こんな貧弱そうな奴じゃ無い。


その言葉を寸で飲み込んだ。

彼女に対して後ろめたさがあったと言うのも有るが、何より敵の気配を感じたのだ。


(敵ッ!?)


一瞬で体に力が入り、思わず魔王の手を強く握り締めた。


「痛ッ」


ーす、すまん!


慌てて手を離す。

同時に後方から何者かが躍り出たのは同時だった。


「馬鹿がッ!」


(・・・!?)


振り上げた銀色の刃、刃渡り凡そ80cm程度

日光を怪しく反射し躊躇いなく振り降ろされる。

ソレを背中越しに確認した俺は、雷切の柄の部分を全力で刃の正面に激突させる。

程よい衝撃が手の平に伝わり、敵方の剣が勢いよく木の幹に突き刺さった。


「なっ!?」


ー抜けないだろう? だって”そういう風に当てたんだからな。


ズドン、と地面が鳴く。

肩から降ろしただけで雷切の重量に耐え切れず地面が割れた。

俺の雷切が淡い電光と共に空を薙い、とてつもない風圧と共に敵方の鎧を文字通り”砕いた 。


「ごぁかっ・・・・・」


口から血やら唾液やら歯やらもろもろ吹き出しながら、勢いを殺せず後方の木を薙ぎ倒して吹き飛ぶ。

あちらこちらで嫌な音を奏で、大量の木と粉塵を巻き上げながら最後に大木へと衝突し停止した。

同時に振り切った雷切が地面に衝突して地割れを起こす。

これが「勇者しか扱えない由縁。」

並々ならぬ筋力と技量を持った者しか扱えず、”勇者以外が触れればたちまち消し灰になる 人類の聖剣。


ー聖剣”雷切 ・・・・・!


担ぐように構え、出方を見る。

気配だけで見れば約3人程いるように感じた。

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