プロローグ
・拙い文章なのでご容赦を
・基本シナリオとかあんまり考えていません
・超展開にご注意
・誤字脱字がありましたら申し訳ありません
・初投稿です
1年前、”第三次魔王討伐戦争 にて見事魔王を討ち取った貴台の英雄
身の丈も在る厚い刀身の聖剣”雷切 を手に、常に最前線で戦い遂に戦争へと終止符を打った。
しかし、戦争終結から間も無く
勇者は何者かに暗殺される事となる。
それは勇者の戦力を危険と判断した国王の手の者だった。
その手の者というのが、嘗て共に魔王を討ち取った仲間達。
「大反逆者」と謳われ、勇者は瞬く間に逆賊へと成り代わってしまう。
なんとか生き残った勇者は、切り落とされた左腕を抑えるように唯歩く。
そしてその足は、自然と嘗ての決戦の場へと向かっていた。
「どうした、我宿敵よ」
聞こえてくる忌まわしい声、それは聞き間違うことのない。
”魔王 の声だった。
死んでも尚、思念は残るのか・・・その声は直接脳へと響く
相変わらずしぶとい。
勇者は苦笑いしながら皮肉に口元を歪ませる。そして語った。
ー お前を殺して国に帰ったら、裏切られ、逆賊となった と。
魔王は高らかに笑い、そして返しに紡いだ。
「人間などそんなものだ。だからあの時世界の半分をお前にやると言ったのだ。
人間なぞ、お前に何も与えず。結局は一時の平和維持の為の生贄にすぎん。」
あの時は疑い、全く信用の無かった魔王の言葉が。
今ではすんなり入ってくる。全く、俺は勇者に向いていない。
勇者は自嘲気味に語る
ー 魔王が居なくなれば、勇者もお払い箱か・・・・
全く、世知辛な・・・。
「勇者とて、魔王という当面の敵が居なくなれば
正直唯の恐ろしい兵器に過ぎない、そんな何時暴走するかわからん
シロモノ(爆弾)など誰が持ちたがるか。馬鹿者 。」
全くその通りだと思った。
痛む腕をそのままに、俺は廃墟へと背中を預ける。
背負っていた聖剣がガイガリと音を立てて石を削った。
「生きたいか?」
魔王は唐突にそう聞いてくる
少し考えて、こう言った。
ー あの国王に剣を突き刺して、高笑い出来るなら生きたい。
魔王はソレを聞いて吹き出した。
「お前はっ! 本当に勇者に向いていないなぁ!!」
ー ほっとけ。
だが・・・と魔王は紡ぐ
その声はどこか笑いを含みながらも、真剣な声色だった。
「其れ故に良い、実に良い!
何もせずヘタレた下等な存在より何千倍もマシだ!」
そう言って奴は笑い出す。
同時に俺の周りへと瘴気が集まりだした。
これは魔力の集合体だ。
俺の左手を覆うように形作る。見れば徐々に血が止まり始めていた。
ー 何をする気だ?
「何、お前の左腕の”代用品 を作っているのさ」
魔王はまるで何かを咀嚼するように音を漏らす
其れが何を指すのか、俺にはまるで理解が及ばない
左腕の魔力の集合体は、一際眩しい光を放ち、やがて粒子となって消えた
残されたのは、禍々しいまでに”黒い腕
「それが、お前の新しい腕だ。」
聞こえてきたのは、背後から
見れば崩れた建物の塀の上に、女性が立っていた。
それもまだ10代半ば程度の少女だ。
黒いマントを身にまとい、全身を覆う魔術儀式痕
これじゃまるで・・・・・・・。
「いかにも、私が魔王だが?」
ー ・・・・・・・・・・・・。
どうやら、力がまだ完全には戻ってない状態で”現界 してきた様だった
語彙とかあんまりないので・・・・