表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

茶屋の娘が語るお話

作者: コリー


 

 わたしが作った 団子


 お茶の葉を混ぜた 茶団子


 どんな茶団子よりも小さくて やわらかい


 わたしの 手と手のひらを合わせて作った


 わたしの 茶団子 


 緑色をした まるい団子が


 一 二 三


 細い木の串 並んで くっついている


 わたしが初めて作った 一串


 それをあなたは喜んで食べてくれた


 やさしい 暖かい笑顔で


 おいしい


 わたしの頭を やさしくなでてくれた


 うれしくて うれしくて


 その気持ちを ありのままに伝えたくて


 またきてね!


 大きな声で 笑顔で言った


 そうですね また いつか


 あなたも微笑む 


 でも その顔は 少しさびしそう


 あなたは 自由気ままな旅人


 わたしは 小さな茶屋の小さな子供




 わたしは今日も団子を作る


 今ではそこらの茶団子とあまり変わらない


 わたしの手と手のひらを合わせて作った わたしの茶団子


 団子を三つ 串に通して


 微笑みながら お客さんに差し出す


 お客さんは 見知らぬ旅人


 わたしは 小さな茶屋の看板娘

 

 そしてまた あの日の事を思い出す


 それは 小さい頃の 私の思い出


 初めて団子を握った あの日


 やさしい旅人とおさない私の 


 ほんの一時の 大切な思い出


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ