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堕天使ちゃんは逃げ惑う  作者: 霞灯里
第2章 カリオン王国

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第31話 勝負の日

初心者ダンジョンで異常発生したスライムの群れを一掃し、二人の乙女とついでに一匹のおっさんを救出。そのまま無事にフィオルまで送り届けた結果、私は功績を認められ冒険者ランクがアイアンへと昇格することになった。


おまけに、助けた二人の美しき乙女にはやたらと熱のこもった視線で見つめられ、気づけば「お姉さま」と呼ばれる関係にまで発展していた。


ふふっ、いいわよ二人とも……、いずれじっくりお相手してあげるわ!




そんな余韻を残し迎えた、翌日。

そう、今日は待ち焦がれたミィちゃんの実家に招かれる、約束したデートの日!


鏡の聖域で念入りに湯あみを済ませ、この日のために用意しておいた淡い色合いの街着に身を包む。露骨にならない程度にあくまで上品に。主張しすぎず、それでいて目を引く絶妙な加減だ。


長い髪を丁寧に整え、小さな花のヘアピンを添えると――気のせいか、いつもよりも艶やかに見える。大事な下着は厳選し下品にならない程度の清楚な白地のものした。


聖域の鏡に映る全ての私が、今日は特別な日とそう無言で語っているようだ。


今日、私はミィちゃんを抱き、抱かれるの……。


――そう、勝負の日!



「よし、行くぞっ!」



己の美しさを一通り堪能し気合を入れてから、いつものロングコートを羽織り私はフィオルの街へと駆け出した。


待ち合わせは昼過ぎ。

中央広場から西の住宅街に入る通りの角地に実家の食堂があるみたい。早速向かうと石造りの家が並ぶ角地に見えてきたのは、三階建ての小振りな綺麗な家。一階部分は食堂というよりも、お洒落なカフェのような可愛らしい外観ですぐに分かった。


そして、昼過ぎだというのに、店の前には長蛇の列。しかも男多め。


なんか見覚えある光景ねぇ……。


ロングコートを空間収納に仕舞い、カフェに向かう。周りの視線を無視してガラス越しに店内を覗いてみると、案の定ミィちゃんが満員の店内で、オーダーを取ったり料理を運んだりと、可愛いエプロン姿で胸を揺らしながらパタパタ忙しそうに動き回ってた。その一挙手一投足に、客の視線が釘付けになっている。


ガラス越しに手を振るとミィちゃんはすぐに私に気づき、ぱぁっと笑顔になって外へ出てきてくれた。


「エリュシェルさん、来てくれたんですね!」

「もちろんよっ、大事な日だもの!」


店内に案内されると、厨房ではミィちゃんにそっくりな美人のお母さんが、手際よく料理を仕上げていた。「あらまぁ……聞いてた通り、とんでもない美人さんねぇ」と柔らかな笑顔で迎えられるが、その厨房はなかなかの戦場だ。


中央から更に奥のリビングへと案内されると、ミィちゃんは申し訳なさそうに深く頭を下げた。


「ごめんなさい、ちょっとだけ待ってて下さい……!もう少ししたら休憩に入るのでっ!」


そう言い残すと、パタパタと厨房の方へと戻って行った。


あっ、あれぇ……?デートはぁ……?ベッドインはぁ……??


……思っていた展開と違っていて少しがっかりはしたけど、でもそれ以上にミィちゃんが心配になってきた。今日も彼女は仕事だったんだ。


ギルドと実家のカフェ、掛け持ちで一生懸命に働いてる様子を見てさすがに気になり始めた。このお店もこんなに大繁盛しているのに、ギルドでもあんなに働いていて。ちょっと頑張りすぎじゃない?ちゃんと休めてるのかしら?


ミィちゃん、どうしてこんなにたくさん働いているの?


そんな疑問が、胸の奥でじわりと広がっていった。

この物語を読んで頂き有難うございます。

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また、評価いただいた方、有難うございました!

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