女友来訪
私は左右田彩夏、友人の神宮寺小夜ちゃんと、笹塚かのんちゃんのお家にお泊りで遊びにいくことになった。
かのんちゃんは私たちの自慢の友人だ。
お父さんがアメリカ人、お母さんが日本人のハーフで、白い肌、亜麻色の髪、とび色の目をした飛び切りの美少女だ。
我が陸上競技部のエースで、その実力は中高一貫のお嬢様学校の部活のレベルをはるかに凌駕している。
しかもお母さまは大会社のオーナー社長、社長令嬢だ。
それにかのんちゃんは大人だ。なんと中二にしてすでに婚約者がいるという。しかものもその彼とはもう大人の関係で、彼の裸も知って見て知っているそうだ。
「はん、婿さんなんだからあたりまえでしょ」
夏合宿でお泊りした時、大人の男女のあれやこれやをいろいろ聞かせてくれた。
男の人のものって、これくらいの大きさで、こんな形をしているのよと絵を描いて説明してくれた。それは、「こんなのがどうやってズボンの中に納まっているの?」と思うくらい、大きくて、形状もグロテスクだった。
大人の男女がどういうことをするかも図解入りで説明してくれた。私たちは興奮してキャーキャー騒ぎながら、彼女の話を聴いた。
是非その大人の彼に会ってみたいというと、あっさりOKがでた。
「いいわよ、シェアハウスで同居しているからいらっしゃいな」
同居ですって、きゃー。
ということで、土曜日の午後、私と小夜ちゃんは、かのんちゃんと落ち合い、彼女の会社の社長秘書の池澤さんが運転する高級車に乗せてもらって、シェアハウスに向かった。
それは、意外にも、かなり古そうな木造二階建ての一軒家だった。
「淳史、私の陸上部の友達の彩夏ちゃんと小夜ちゃん。かわいいからって手を出しちゃだめだからね」
早速かのんちゃんが婚約者の二子神淳史さんを紹介してくれた。確かに大人だ。しかもかっこいい。
もう一人、山上美和さんを紹介してくれた。かのんちゃんが「美和ねえさま」と呼んで慕っている人だ。こちらも、理知的できれいな大人の女性だ。
あれあれ、でも、この淳史さんと美和さん、雰囲気がラブラブっぽいぞ。年齢も一緒の幼馴染同士というし、どう見ても、淳史さんと美和さんが婚約者同士で、かのんちゃんはその妹だ。
「なにいってんのよ。淳史は私の人生のパートナーになるのよ。仕事もだけど、一緒に楽しい家族をつくるんだから」
かのんちゃんはこともなげにそう言うけど、なんだかなー。
それに、このハウスには女性がもう三名暮らしていて、かのんちゃんはこのハウスのオーナー兼管理人なんだそうだ。
女医さんでシングルマザーの遥さん、保育士のひなたさん、その従姉の真優さんが交互に顔を出して気さくに挨拶をしていく。シェアハウスだから当然と言えば当然だけど、住人同士はすごく仲が良さそうだ。
でも、普通、婚約者が住んでいるアパートに、女性ばかり五人も住まわすかな? しかも、こんなプライバシーの保ちにくそうなシェアハウスに。
かのんちゃんも美和さんも淳史さんも、この三人の関係、なんだかおかしい。いや、このシェアハウス自体が、微妙に怪しい。




