光陰如矢(こういんやのごとし)
前のエピソードから二年が経過します。
ここで新たに登場する人を含め、登場人物を整理しておきます。
(高田馬場ハーレムの住人)
◆ 二子神淳史≪にこがみあつし≫(25歳)
主人公にしてシェアハウスの主。女性が異性を欲するときに発するフェロモンが目視できるという特殊能力を駆使して女性にモテモテ。
コンサルティング会社勤務で入社4年目。
◆ 金子真優≪かねこまゆ≫(26歳)
従妹の金子ひなたの依頼で淳史を誘惑しようとして、逆に淳史の愛人第一号となる。
食品会社勤務で入社5年目。
◆ 金子ひなた≪かねこひなた≫(22歳)
淳史が大学生の時の家庭教師の教え子。高校二年の時に従妹の真優に依頼して淳史を誘惑、淳史の愛人第二号となる。
短大卒業後、保育士として武蔵野市の保育園に勤務し3年目。
◆ 山上美和≪やまがみみわ≫(25歳)
二子神淳史の幼馴染。中学生の頃から淳史一筋でその一途ぶりはもはやストーカーの域。処女ながら淳史に迫って愛人第三号となる。
一年遅れで淳史と同じ会社に入社し、入社三年目。
◆ 冴島遥≪さえじまはるか≫(37歳)
心療内科医。高校生の淳史の特殊能力を自らの身体を張って診断、淳史の童貞もいただく。
7年後に偶然の再会を果たし、愛人第四号にとなる。
淳史との間に遊人をもうけるが、シングルマザーの道を選択。
(笹塚かのん関係者)
◆笹塚かのん(13歳)
淳史、美和が所属する会社の重要取引先「笹塚家具」の社長の一人娘。亜麻色の髪、とび色の目のハーフで、美少女天才ランナーとして注目されている。
シェアハウスのオーナーで押しかけの管理人。淳史を婿様、美和をねえさまと慕っている。
◆笹塚由美子≪ささづかゆみこ≫(38歳)
笹塚かのんのシングルマザー。大手家具チェーン・笹塚家具のオーナー社長。二子神淳史に目をかけている。
◆池澤晶≪いけざわあきら≫(25歳)
笹塚社長の秘書兼運転手。笹塚かのんの車の送迎も担当。
ロリ趣味あり、かのんのことが好き。美和をライバル視している。
◆神鍋糺≪かんなべただし≫
笹塚家具の社長室長。
◆左右田彩夏≪そうだあやか≫(13歳)
笹塚かのんの中学校の友人。陸上部。
◆神宮寺小夜≪じんぐうじさよ≫(13歳)
塚かのんの中学校の友人。陸上部。
(その他の登場人物)
◆八神広志≪やがみひろし≫(34歳)
金子ひなたが勤務する保育園の元園長。金子ひなたの策略にはまり、浦田郁美と関係を持った。
◆浦田郁美≪うらたいくみ≫(26歳)
金子ひなたが勤務する保育園の現園長。学校法人の御曹司の八神広志と結婚。
◆小石川華乃≪こいしかわかの≫(35歳)
二子神淳史が所属する営業一課の課長。眼鏡女子。
◆大塚陸人≪おおつかりくと≫(25歳)
二子神淳史、山上美和の会社の同僚。
俺、二子神淳史がこの地にシェアハウスを構えてから、早いもので丸二年の歳月が流れた。
俺は大学卒業後「ビジョンクエスト」という大手と中堅の中間くらいのコンサル会社に入社して4年目となった。一年遅れて入社してきた幼馴染の山上美和が今年の人事異動で同じ部署となり、一緒に大手家具チェーンの「笹塚家具」を担当している。
笹塚家具は当社の最大顧客であり、今や俺たちの所属する営業一課は、同社の経営企画部門的な位置づけになっている。
笹塚家具の笹塚由美子社長には公私ともども大変お世話になっており、加えて一人娘の笹塚かのんちゃんは俺たちのハウスのオーナー兼管理人(自称)である。
彼女には、俺は「婿さん」、美和は「ねえさま」と慕われている。
そのかのんちゃん、通っている私立小学校の運動会のリレーにアンカーとして登場すると、他のチームをごぼう抜きし、ぶっちぎりで優勝する大活躍をみせた。さらに学校代表で出場した区の競技会の100mの部でも優勝、その画像がSNSで拡散され、一躍天才美少女ランナーとして注目される存在となった。
身長も伸びて、中学校に入学する頃には、すっかりスレンダーな大人の身体つきになった。
陸上競技の名門校からスカウトが来たが、結局従来通っていた小中高一貫の私立の中等部に進学した。陸上部にも乞われて入部し、活躍中である。
遥さんは男児を出産した、もちろん俺の子だ。
遥さんが遊人と名付けた。「遊ぶ人なんて淳史くんっぽいでしょ」と彼女は笑った。
遥さんは、入籍しないという選択をした。認知も不要、シングルマザーとしてこの子を育てるという。
年齢のこともあるし、結婚という形式にこだわりたくないとのことだったが、シェアハウスの仲間に配慮した結論であることは明らかだ。
同居する真優、ひなた、美和に対する配慮、二人が結婚すると思い込んでいる俺と美和の両親に対する配慮、どこまで本気かわからないが俺を婿さんと呼ぶ笹塚かのんに対する配慮。
俺自身は遥さんの決断に忸怩たる思いがあったが、彼女の決意は固かった。
美和をはじめ、真優、ひなたとは散々話し合った結果の結論のようで、遊人のことは、ハウスの子として皆で面倒を見るという。知らぬは父親の自分ばかりのようだ。
現在は育休中だが、心療内科医としてのキャリアを諦めるつもりもないようで、時が来たらひなたの保育園に子供を預けて復職するといっている。
ひなたは22歳になった。
勤めている保育園の浦田郁美先輩が理事長の御曹司と結婚し、保育園の園長を任された。郁美新園長の下、クラス担任という責任ある立場になって頑張っている。
それに、どうやら、お付き合いする男性ができたみたいだ。
光陰矢の如し、同じような日々が繰り返されているようで、それでいてシェアハウスを取り巻く環境は少しずつ変わっていく。
ハウスのメンバーも、ここにいたいならずっといればいいし、他の人生を見つけて去っていく分には無理に引き留めることもない。嫁に出すつもりで送り出すつもりだ。




