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恋愛相談

 私、金子ひなたは、短大の保育学科で保育士の資格を取り、新人の保育士として東京・武蔵野市の保育園で働いている。


 勤務先は大きな幼稚園に併設された保育園で、学校法人の理事長の跡取り息子の八神広志先生が保育園の園長先生だ。


 この御曹司の広志先生、福山雅治似のイケメンで、保育園の私以外のすべての女性が、彼を狙っているといって過言ではない。

 独身女性は玉の輿に乗ろうと彼の気を引き、孫のいるおばさま保育士まで一夜のアバンチュールを期待して秋波しゅうはを送る始末だ。


 女癖は少々難あり、自分がモテるのをよいことに、何人かの保育士さんが彼に食べられてしまっているようだ。でも彼を非難する行動に出ると女性全員を敵に回すことになるので、結局泣き寝入りということなるらしい。


 ある日、私の教育係の浦田郁美先生に相談を持ち掛けられた。

浦田先生は、私たちのクラスのリーダーで、ダイナマイトなボディの持ち主である。性格は控えめで服装は質素、仕事も堅実で後輩の面倒見も良いので、私は尊敬と親しみを込めて、郁美パイセンと呼んでいる。


 そんな郁美パイセンが「相談したいことがある」ということで、二人とも早番の日に駅前のコーヒーショップで話を聴いた。

「金子先生は彼と同居しているから、園長先生には全く興味がないのよね」

「はい、全くありません。もしかして、園長先生に食べられちゃったというか、そっちの方の相談ですか」

 そりゃそうだ。パイセンが私に仕事や人生の相談をするはずがない。


「広志先生に私の初めてをあげたのに、それ以降、お誘いがないどころか、明らかに私を避けているようなんです」


「やった後、彼になんて言ったんですか」

「結婚を前提にお付き合いいただけるんですよね、と言いました」

 原因は間違いなくそれだ。


「一発やったくらいでいちいち結婚してたらきりがないですよ。それで、郁美パイセンは、ピロシのやつとどうなりたいんですか」

「結婚を前提にしたお付き合いがしたいです」


 私は、淳史先生にこの件を相談した。

「同じモテ男として、うちの園長先生を攻略する方法、何かアイディアはありませんか」

「中出しさせて、お父さんの理事長に『あなたの孫がお腹にいます』とか言えば、なんとかなるんじゃない?」


「避けられて会ってももらえてないんですよ。妊娠とかハードル高すぎやしませんか」


「昔、ひなたと真優が俺に仕掛けたやつでいけるんじゃない?」


「大失敗した入れ替わり大作戦ですか! あれ、思い出すのも恥ずかしいんですけど…」


「失敗したのは、ひなたが転がり出ちゃったからじゃないか。作戦自体は悪くないと思うよ」

 私は、淳史先生の助言を参考に、作戦を細部までじっくりと練り上げた。


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