表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
20/65

偽装工作

「やっぱりおかしいよ、お姉ちゃん、ここ、部屋の話し声、リビングにいると丸聞こえだよね」

 確かに。あの時の声が大きい真優ちゃんや遥さんなど、リビングにいると、何回いったかわかるくらいだ。

 

「こんな環境で、その、男女のことなんて、普通絶対にできないよね」

 我々は慣れっこになっているから全然平気だ。


「遥さんは詮索しないって言ってたけど、同居人同士ずいぶん仲良しみたいだし、プライバシーはあまり守れなていないよね」

 私たちは一夫多妻の家族みたいなもの。プライバシーなんてないに等しい。

 

「恋人同士が一緒に住むのに、こういう環境、私なら絶対選ばない」

 おっしゃるとおり。妹よ、あなたの感覚は正常です。


「お姉ちゃんって、昔っから超奥手だったから、もしかして、まだ淳史お兄ちゃんと、アレ、していないんじゃないの。お姉ちゃん、まだ処女なんじゃないの」

 いや、そこは違うけど、でも、まずい、まずい展開だぞ。


「そもそも二人は本当に恋人同士なの? 全部お姉ちゃんの妄想で、本当はただの幼馴染の友達なんじゃないの?」



 遥さんと沙織が夕食の準備にキッチンに立っている間に、私の部屋で緊急対策会議が行われた。


「ハーレムを疑われているわけじゃないんだから、彼女に淳史と美和ちんがしているところを見せればいいだけの話じゃないの」と真優ちゃん。


「でも、どうやって?」と私。


「部屋のどこかに隠れさせるとか」とひなたちゃん。


「またそれか。そもそも俺の部屋に隠れられる場所なんてないし」と敦ちゃん。


 結局、敦ちゃんの部屋にスマホのカメラをしかけ、私の部屋のPCでその模様を実況中継することになった。

「音声だけじゃダメかな」と提案してみたが、リアリティに欠けると却下、画像が不鮮明になるという理由で照明も付けたままということになった。

 

「ちょっと敦ちゃんの部屋へ行ってくるね。遅くなると思うから先に寝ててね」

その晩、私は沙織を部屋に残して、一人で彼の部屋へ向かった。


 すかさず真優ちゃんとひなたちゃんが私の部屋へ来て、「いいもの見せたげる」とPCをオンにする手はずだ。


「緊張してるようだけど、普段通りやればいいから」と敦ちゃん。

 いやいや、要はしてるのが分かれは良いので、何も普段通りにやる必要はない。妹に忘我の姿を見られるのはこの上なく恥ずかしい。


「全部脱ぐ必要はないんじゃないかな」と言ってみたが、あくまで普段通りの敦ちゃんに全裸にされた。

 枕に顔を埋めて声を堪えていると、苦しいけど、我慢している分だけいつにも増して気持ちよい。ああ、これはやばい、やばいぞ。

 

 耐えに耐え続けたが、カメラを意識した敦ちゃんが、よく映るようにといろいろな体位を工夫しだしたところで、私の我慢の堤防はとうとう大決壊をした。

 

 妹は、その一部始終を、実況ひなたちゃん、解説真優ちゃんで鑑賞したらしい。真優ちゃんの解説は、男性経験の乏しい沙織にもわかるよう、微に入り細を穿ったものだったそうだ。


 かくして私の処女疑惑は払拭されたが、翌日の朝食では、妹は顔を赤くしてうつ向いたままで、決して私を見ようとはしなかった。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ