
九津下ぬぐみは足の裏に違和感を覚え、くつ下を脱いだ。

足の裏に人の顔があった。
「え、誰」
「お邪魔してます、芦之浦です」
知らない人だった。話をよく聞いてみると、芦之浦は人の足の裏に寄生する一種の菌のようなものらしく、気に入った足の裏を見つけるとこうして勝手に居着くらしい。
「あの、困ります」
「困りますか・・・」
「はい、ごめんなさい」
少し可哀想な気もしたが、ぬぐみは自分の気持ちを正直に伝えて足から出ていってもらった。
「さようなら、良き足の裏を持つあなた」
芦之浦はそう言い残すと、風に流されてどこかに飛んでいった。