迎夢ぽちこに関する報告
迎夢ぽちこは、リビングで父親が古そうなゲームをして遊んでいたのでその様子をそばでぼんやり見ていた。
しばらく見ていると父親から「ぽちこもやってみる?」と聞かれ、ゲームのコントローラーを渡された。
「ヒヒ、わたしもやってみたかったんだ~」
彼女がこれから遊ぶゲームは、まず最初に八人の魔女のなかからひとりを選び、その魔女をうまく操作して次々と現れる悪者たちをやっつけていくアクションゲームだ。
彼女はギリプリンという名前のキャラクターが気にいったみたいだった。
ギリプリンは魔女のくせに巨大なハンマーで敵をぶっ飛ばしていく豪快なキャラクターだ。
「このコかわいい~」
ぽちこがギリプリンを選ぼうとすると、父親が横槍を入れてきた。
「あ~、ギリプリンは動きが重すぎてぽちこには難しいよ。そのとなりにいるシャボリーナが使いやすいかな、泡を飛ばして攻撃できるから。シャボリーナだよ、ほら、そのとなりの」
ぽちこは「うるさいなー、ギリプリンでいいの!」と言い返し、ゲームをスタートさせた。
父親が「あーそこ、ホラそこの壁をハンマーで叩いてごらん」だの「いや、そいつは盾を構えてるとき攻撃しちゃダメなんだよ」だのアドバイスを繰り返し、そのたび娘から「だまって!」と叱られた。
なんとか1面のボス、ガイコツ男爵までたどり着く。ぽちこは重たいハンマーを振り回すがボスは素早く飛び回って全然攻撃が当たらない。
「なんだこのガイコツー」「ほらな、ギリプリンじゃ無理なんだよ」「わーっ」「よくみて、攻撃してくる前にタメがあるから」「タメってなに。わわー」「あー死ぬ死ぬ、ちょっと貸せ」「やだよ今わたしのばんでしょー」「Y押して!Y!」「ワイってなに。あ」
「もーパパうるさいんだよ。もう一回わたしのばんね」
「だからギリプリンじゃ無理だって。シャボリ
キッチンでは夕食の準備をしている母親がひとりクスクスと笑っていた。もうすぐ晩ごはんができあがる。




