表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
15/99

火場狩かくなに関する報告

 火場狩ひばかりかくなは「ひ」という文字を書くのが苦手だった。どう書いてもバランスがおかしくなってしまう。もう少し上手に書けるようになりたいと思った彼女はノートに何度も「ひ」を書いて練習した。


ひひひひひひひひひひひひひひひ

ひひひひひひひひひひひひひひひ

ひひ


 三十個ほど書いた辺りから、彼女には「ひ」の丸い部分がだんだんと人の鼻に見えてきていた。直線部分は眉毛とか目に見える。

 なんとなく思い付きで、大きな「ひ」を書いて、そのなかに小さな「ひ」を書いてやると人の顔っぽくなった。ついでにもうひとつ「ひ」を書き足して胴体にしてやった。

 こうしてひひひ人間は生まれた。

挿絵(By みてみん)

 彼女が生まれてはじめて作り出したオリジナルキャラクターだった。

 なんだか嬉しくなった彼女は、もっといろいろなひひひ人間を作ろうと考えはじめる。

 ひひひ人間は、「ひ」の書き方ひとつで様々な表情や動きを表現できた。

挿絵(By みてみん)

 細長いのはママひひひ、大きいのはパパひひひ、小さいのは子ひひひ。ひひひ家族の完成だ。


 彼女のイメージのなかで、ひひひ家族が紙から抜け出し自由に動きはじめる。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ