3話 三度目の正直
気が付いたときには私たちはまるで雲の上のような場所に立っていた。
周りを後ろを振り返ると無事みんないた。どうやら冥界の女神様はしっかりと私たちを届けてくれたようだ。
優菜「わあー、ここが天界なのかな?とってもきれいな場所だね。」
優菜が言うとおりにいかにも天空の上にある神秘的な場所といったイメージでとても息をのまずにはいられなかった。実際周りからも“綺麗”だとか“素敵”“神々しいばしょだ”“どうしよう、やばい、大変だ”とか言った特になんの凝ったところもないごくごく一般的な景色を賛美する声が聞こえた。
うん、なんだ?最後に何か若干誉め言葉とは違う内容の言葉が聞こえたぞ。
それに今の言葉を発した人はよっぽど困ったことがあったらしい。
その後も“やばい”と“どうしよう”という言葉を連呼し続けている。
その声の主がいると思われる方向である斜め上を向いてみるとこれまた綺麗で何か神々しさを発している女の人がいた。
?「あー、どうしようまたどこか別の場所に送っちゃたよ。最近はあんまやらかしてなかったから油断したのか私。やばいよ、世界の果てに転送してたらどうしよう、絶対死んじゃってるよ。あれリュディちゃんからメッセージきてる。えー、なになに“今回の召喚者冥界に来てたから送っといたよ。”え、うそでしょ、まあ何も記載がないから何もなかったのかな。てか、この文面的にもういるの⁉どこどこ...あ
どうも………………」
?「申し訳ございませんでした」
彼女はそういうとものすごい勢いで自分たちよりもしたの場所に沈んでいき土下座をし始めた。
いやー、女神がしているだけあってずいぶん綺麗な土下座だな、おそらく土下座の達人がいたら今世紀
いや、史上最高の土下座だとほめたたえるレベルだろう。
そして、おそらく最高神と思われる彼女は土下座をしながら事情聴取を始めた。
?「えーと、まずはご迷惑をおかけして大変申し訳ございませんでした。どのような経緯でリュ…失礼、冥界の女神にここまで送ってもらったのでしょうか申し訳ございません。」
どうやら彼女も相当反省しているらしくて、態度だけでなく語尾までもが謝っている。
吉村先生「冥獣とか言うモンスターに襲われてかけたところを冥界の女神に助けていただきまして。」
?「そ、それは大変なめに合われたようで申し訳ございません。」
吉村先生「いえ、別に我々には無にもなかったの」
麗「正直言って死ぬかと思った。」
?「ひー、ほんとにほんとに申し訳ございませんでした。」
れいーー!ちょっとあなた、なんで先生がせっかく丸く収めようとしていたのに傷口に塩どころかドラゴン・ブレス・チリ塗りたくってるの⁉女神さんものすごい責任感じた顔してるよ。もう泣きだしちゃったよ。
?「グス、もうぢわげございまじぇんでじだ...」
吉村先生「こ、こら麗さんそんなこと言わなくていいじゃんないか。結果的には私たちは無事助かったのだから。」
麗「でも死にかけたのは変えようがない事実」
吉村先生「まあ…それはたしかにそうだけど。」
?「ふぐぐ、やっぱり先生もそう思っていたんですか...」
ちょっ、先生までナイフで傷口をえぐっちゃってるよ。
うん?今先生って言った?
堅信「あれ、今先生とあなたは言いましたよね?まだ、だれも先生のことを先生と呼んでないのに」
おお、さすが委員長抜け目ないですな。
?「あ、はい。選ばれてしまったあなたたちはそれこそ一方的にらちする形で召喚されてしまうことに決まってるんですが、これでもあなた方の情報を少しは閲覧しているので。」
堅信「今のあなたの言い分ですと、最高神であるあなたでさえも従わないといけないルールがあるということですか?」
?「あ、はい。そういうことです。えーと言っていいのかな?まあこのくらいならいっか。
えーとですね、この世界はあなた達がいた世界と違う世界なのですがその世界ごとに私のような最高神がいまして、その間で決められたルールです。なぜ決められたのかなどは、言えないのですが。」
堅信「ちなみに世界がいくつあるのかを教えていただけますか?」
?「それを聞くと脳みそが溶けてしまいますけどいいのですか?」
堅信「え、」
?「冗談ですよ。(* ̄▽ ̄)フフフッ♪」
堅信「な、私は真面目に聞いていたんですよ。ふざけないでください。」
?「ひ、駄目な女神ですみません。(( ノД`)シクシク…」
優菜「ちょっと委員長、せっかく話がスムーズにできるようになってたのに女神さまを怖がらせないでよ。ちょっとは空気読んでよね」
堅信「え、今の私が怒られるんですか⁉」
?「満足に会話さえもできない駄女神ですみません。」
優菜「いや、今のは違うっていうか.........もう、委員長のせいだよ。」
堅信「え、なんで私?」
ほほう、さすが優菜、見事な責任転換だな。
しかしそろそろ話が進まないかな、と思う私だったりして。
そんな私の気持ち、いやこの場全員の総意を感じたのか先生が
吉村先生「えーと、そろそろ話しの続きをお願いしたいのですが。」
?「あ、はい。すみません。えっとですね、あなた方は異世界に召喚されるのに選ばれましたおめでとうございます。残念ながら、嫌だという人にも拒否権はありません。そういう決まりなので申し訳ありません。しかし、基本異世界人の待遇はとても良いものとなっているのでそこは安心してください。そして今から天職を授けます。召喚者は基本レアなものになりやすいので夢のチートライフに期待できるかも!ちなみに過去には一つのグループ25人中4人も最強スペックである勇者になったところもあります。今のところ質問はありますか?」
麗「冥界の女神が死にそうになった、っていえばいい天職にしてくれるって言ってたんだけど。」
ああ、麗はただただ死にかけた腹癒せで傷口をえぐってたのではなくそれを狙ってたのか。
まあ、やってることはただの恐喝みたいなものだけど。
?「ご、ごめんなさい。天職は生まれつき決まっているもので、授けると言いましたが正確には眠っていた才能を呼び覚ますといったところなので。その代わり、サービスで既にあなた達より先に召喚された人に影から見守るように言っておくのである程度強くなるまでは安心していただけたら幸いです。というかそれで何とか手打ちにしていただけないでしょうか。彼には何度も私のミスの尻ぬぐいをしてもらってるので実力、人格ともに信用なるので。実際彼の尽力によってこの世界はかなり平和になったので。」
どうやら、かなりの凄腕が私たちを陰から見守ってもらうことになったらしい。しかし、その人も随分とお人よしだな。
?「それではあなた達の力を呼び覚ましたらすぐに召喚先に送ります。」
すると我々は暖かい光に包まれた。
?「では、あなた達のこれからの人生が素晴らしいものとなるように最高神クレイン・アダマスの名において願っています。」
そして私たちは三度目の転移を経験した。




