三国志の世界へようこそ
こんにちは、三国志大好きなマルマルです。
頑張り過ぎて、1話が長いと思いますが、最後まで読んで頂けると嬉しいです
○大阪夏の陣
「家康覚悟ーーー!!!」
真田幸村が家康に切り込んだ。
「ぐうううう」
だが、守備兵に鉄砲を撃たれ倒れてしまった。
「太陽が3つに見える。ハハハ。これが、死ぬ時に見る光景か。む、無念」
仰向けになって3つの太陽を掴もうとしたが、力尽きて死んでしまった。
○謎の部屋
布団がある部屋に寝かされていた幸村
「む、無念・・・・・うん?
どこも痛くないぞ。ここはどこだ?」
布団から起き上がり、辺りを見回す幸村
すると、手に何か持っていた。
「何だ!!これは!!!!」
驚く幸村。何を持っていたかと言うと、赤いランドセルだった。
「このツルツルとした肌触り、丈夫な皮。そして、軽い。すばらしい(☆^_^☆)/
こんなの見たことがない。」
目を輝かせてランドセルを触たっり、叩いたりして感心する。
「お、なんだこの仕掛けは?開けられるぞ。
なるほど。この中に物を入れんだな。」
ランドセルの金具を回して中身を見た。
「よし。背負ってみよう」
ランドセルを背負ってみた。
「おい。あんた」
誰かが呼ぶ声がして、辺りを見回したが誰もいなかった。
「へんだな。誰もいないぞ」
「ちょっと。こっちだって」
声のする方を見てみると、それはランドセルからだった。
ランドセルに目と口が出現した。
「うぁああああ。物が喋った」
尻餅を付いて驚いた。
「大丈夫だって、何もしないからね。( ̄▽ ̄)フフフ」
「き、気持ちが悪い!!こんな物、うん?」
ランドセルを取ろうとしたが取れなかった。
「うーん。このーー。取れん。( ̄Д ̄)ハァハァハァ」
何回も必死に取ろうとしたが、取れなかった。
「あ、取れないんだ。へぇ~」
なぜか、初めて知るリアクションだった。
「離れろ。化け物」
「化け物とは失礼ね。言う事聞かないと食ってやるぞ」
「ぎゃーーーーー。ナンマイダー、ナンマイダー」
頭を抱えて怖がる
「(^○^)ハハハハ。ウソに決まっているでしょ」
「お主。絶対だな。絶対」
「大丈夫だって♪♪♪」
何だか楽しそうなランドセル
「せ、拙者は、幽霊が大の苦手なんだ」
まだ、怖がる声で言った。
「アンタ。名前なんて言うの?」
「拙者は、真田信繁と申す。」
「真田信繁? 家康と戦った人?」
「そうだ。家康の首を取れなかったがな」
(ウソーー(゜Д゜)!!
真田信繁と言ったら、真田幸村の事じゃん( ̄ー ̄)よく知らないけど!!
真田幸村って戦国時代に活躍した有名人なんだよね~( ̄○ ̄)よく知らないけど!!!
圧倒的優勢な家康に最後まで屈せず、家康をあと一歩まで追い詰めた事で、
【日本一の兵】と呼ばれているんだよね~( ̄▽ ̄)よく知らないけど、フフフ)
(有名人に合えたのは良いけど、残念な事があるんだ~。
それは、・・・・イケメンじゃないの~
しかも、お相撲さんみたいに、プヨプヨに太ってるの~( ̄Д ̄)ガーーーーン)
「ねぇ~真田っち」
「なんだその呼び名は?」
「いやだな~。あだ名に決まっているでしょ。真田っち」
「止めないか」
「え~。いいじゃん。人の呼び方は自由だよ。真田っち」
「( ̄3 ̄)ふぅ~。もういい。面倒だ。好きに呼べ」
言っても無駄だと悟る幸村
「あのさ~。そんなブヨブヨの体で良く戦えたよね」
「何を言う。拙者の体は日頃から鍛錬で鍛えているから、
腹筋なんてご覧の通り、綺麗に割れているだろ。
・・・・・え(゜Д゜)!!!!!!!!!」
鍛え抜かれた腹筋を見せようとして驚いた。
「なんだこれは」
ブヨブヨのお腹を摘んだ。
そして、自分の手や顔を触った。
「拙者じゃない。誰だこの体は?」
焦る幸村
「ああ。なるほど。太った人に転生したんだね」
「転生?」
「死んでしまった後に、別の世界で生まれ変わるの」
「信じられん」
自分のブヨブヨの腹筋をギュウーッと摘みながら言った。
「私もこの世界の人間ではないわ。」
「何!!本当か!!」
「そうよ。私の場合、前の世界で死んではないけど、目覚めたらランドセルに憑依してしまったの」
「お主。人間なのか?」
「そうよ。」
「幽霊ではないんだな。はぁ~よかった。本当に幽霊ダメなんだ」
ほっと胸を撫で下ろす
「それにしても暑いな。何か仰ぐ物ないか?」
「そお?私は全く暑くないけど(^○^)♪♪♪」
「お主は、物だからな」
「いいでしょ」
勝ち誇るナオ(^○^)!!
「そ・う・で・す・ね」
ワザと思いっきり良い笑顔を見せた。
真ん中に緑の丸い玉があり、孔雀の羽で出来た扇が壁に掛かっていたので取った。
「暑い暑い」
そして、座って扇を軽く仰いだ。
「うぉおおおおお!!何ーーてーーー風ーーだーーー!!!」
頬がプヨプヨ揺れて、後ろにある掛け軸が揺れていた。
「何これ( ̄▽ ̄)!!」
「すごいぞ!!」
初めてみる未知の道具に興奮する二人。
「ほら」
座った状態で、布団を下から上へ仰いだ。
すると、布団が浮いた。
「おおおおお!!!」
「もっとやって、もっとやって」
「よし。行くぞ!!ほらほら」
さっきより力を入れて仰ぐと、さっきよりも布団が浮いた。
「すごいーーーーー(^○^)!!」
目を輝かせるナオ
「今度は思いっきりやってみて」
「よし。ほらほらほら」
思いっきり仰ぐと、布団が部屋の入り口に飛んで、天井にへばりついた。
「最高(^○^)!!」
子供のように、はしゃぐ二人。
「失礼します」
入り口から侍女のリンが入ってきた。
『あ( ̄○ ̄)!!』
二人の声がシンクロした。
「きゃーーーー」
頭上から布団が突然降ってきたので驚くリン。
「あー!!い~け~ないんだ。いけないんだ。私、知らないからね」
「お主が、あおったからだろ」
「でも、やったのは真田っちだよ」
「な、なにを~」
と言って高速でランドセルの中に扇を入れた。
「あ~!!証拠隠滅した」
「拙者は知らん」
顔を背ける
「鉄様。何をなさるのですか?」
「せ、拙者ではない」
「じゃー誰なんです」
少し怒り気味に言うリン。
「そ、それは、そのー」
「早く謝りなさいよ。ほら」
「すまぬ」
「ど、どうしたんですか?」
リンは驚いた表情をした。
「そんな驚く事なかろう」
「よっぽど、鉄って言う人、悪い事でも謝らなかったんだろうね。
謝らない人は、自分に甘く他人に厳しい。
上司の奴もさ・・・・」
ナオの愚痴が止まらない止まらない。
幸村は悟った。悪い事をしたら直ぐに謝ろうと思った。
「鉄様。鉄様」
「な、何だ」
ナオの話に気を取られて、聞いてなかった。
「お加減は大丈夫ですか?数日前まで意識が戻らなかったのに」
「ああ。大丈夫だ」
「ねぇ。真田っち、ここがどこか聞いてよ」
「自分で聞けば良いではないか」
「だって、さっき私が話しても聞こえない感じだったから」
「面倒だな。ここはどこだ?」
「はい?」
変な事聞くなーと言う顔をするリン。だじろぐ幸村
「記憶を失くしたフリをして」
「なぜだ?」
手で口元を隠して小さい声で喋った。
「意識不明だったのよ。後遺症で記憶を失っても不思議に思わないわ
それに、一から情報を聞きやすいでしょ」
「え~」
嫌そうな顔をする幸村
「いいからやりなさい」
「ハイハイ」
「ハイは、1回」
「ハ~~~~~~イ」
渋い顔をしながら答えた。
「鉄様。どうされたのですか?
「う~ん。どうやら記憶があいまいなのだ。
だから、これから色々質問するから答えてくれ」
「そうなでんすか。解りました。」
リンちゃんに聞いて解った事は、
まず、驚いた事にここは、三国志の世界だったの(°○°)!!
日本でいうと戦国時代みたいな所で、沢山の英雄達が天下統一を争った所。
私は心が踊った。なぜなら、三国志のゲームをやり込んでいるゲーマーだかだ( ̄▽ ̄)フフフ
私にとってゲームは心のオアシスなのよね。
会社では上司に、もっと売れもっと売れと怒られるし、
部下には、まだ結婚しないんですか?
と笑顔で言われる始末
どうせ、私は無能でブスですよー(`△´)ぷんぷん
三国志のゲームをやっている時が、ストレス発散になるのよ
どういうゲームかと言うと、内政でお金や兵糧を増やしたり、戦争で領土を広げたりして
天下統一を目指すゲームなんだ。
私のやり方は、ズバリ人材集め。
とにかく、優秀な人材をスカウトして、国を強くするの。
でも、忠誠度が高い人物は難しいので、流言などの策略で忠誠度を下げたり、
相手の国を弱らせて、他国に攻めてもらうの。
そうすると、忠誠度が一気に下がったり、在野武将になるから、そこからスカウトすると成功しやすいんだ。
我ながら、良い性格していると思う( ̄▽ ̄)フフフ
私の頭には優秀な人材の名前を覚えているの。
その中で1番好きなのは、趙雲様(^○^)/
強くて頭も良くてイケメンで、おまけに性格良い人物なの
どっかの誰かさんとは、えらい違いだけどね
幸村の方をチラリと見る。
まぁ~。これから、三国志の知識がある私は、他の人より有利だから、
旅をしながら優秀な人達をゲットしたい!!
こいつを使って、幸村の方をチラリと見る。( ̄▽ ̄)キラリ
ただ、残念なお知らせがある
真田っちが、弱小国の王子なんだ∑(°○°)
今、冀洲を治める韓馥の三男なんだけど、
このままこの国にいたら、確実に死んでしまう。
周りの国は、三国時代の主役、魏の曹操、ライバルで蜀の劉備がいる。
さらに、序盤最強の有力な人物の袁紹に囲まれた所にいる。
もう、詰んでいる状態 (×_×)ガクガク
さいわい、まだ、黄巾の乱が始まる前で、周りの国が強くなる前だから、今の所大丈夫
正直、将来強くなる曹操、劉備、孫権の所にいれば良いんだけど・・・・
真田っちがねぇ~ チラリと見る
リンの話をウンウンと頷いて、この国を強くしようと息巻いているようだった。
はぁ~。こういう時、体があったら逃げる事が出来るのになぁ~と思った。
「ふぅ~。」
ため息を付くナオだった。( ̄3 ̄)ふぅー
「なるほど。解った」
「お役に立てなによりです。」
「ねぇねぇ。真田っち。あの大きなたらいは何だろ?」
「あれは。風呂だ」
手で口元を隠して、小声で言う。
「え!!ウソーー。どうやってやるの?」
「まず、たらいに水を入れる。そして、中に入って体を洗うんだ」
「本当!!シャワーとかないんだ」
「シャワー??何だそれは?」
「説明するのが面倒だから、とりあえずリンちゃんに聞いてよ」
「仕方ないのぉ~」
「あのたらいは、風呂に使うんだろ?」
指でたらいを指した。
「ああ、あれは氷を入れる物ですよ。この暑さで溶けたみたいですね。
補充しまーす。アイスタワー」
リンが手から魔法を唱えると、大きな氷の塊が出てきた。
「ええ!!!!!!∑(°○°)!!!」
二人は、目を大きく開いてビックリした。
「うそー。三国志の世界なのに何で魔法が使えるわけ」
「て、手から氷が出た!!!!!」
動揺する幸村
「どうしたんです?別にたいした事ではないですよ」
きょとんとするリン
「凄い!!この世界は魔法が使えるのが、当たり前なのよ
私たちも何か使えるんじゃない」
「そ、そうだな」
まだ、事態が飲み込めてない幸村
「拙者は、どんな魔法が使えるのだ?」
「鉄様は、使えません」
「なぜ?」
「お父上に封印されたからです」
「どうして?」
「それは、解りません。直接聞いて下さい」
「そうか。封印を解いて貰えば使えるんだな」
嬉しそうな幸村
「私は?私?」
・・・・・
「それは無理だろ。なぜなら、お主は物だからな」
勝ち誇る様に、( ̄▽ ̄)ニヤニヤしながらいった
「( ̄3 ̄)ふーんだ。解ってますよ。でも、もしもって事もあるでしょ」
「仕方ないな~」
ニヤニヤが止まらない幸村
「例えば、この物とかが、自分の意思で魔法を使える事とかあるのか?」
ランドセルを指しながら聞いた。
「私の知る限り、聞いた事ないんですね。
ただ、道具に魔法を与えて、使う事は出来ます。
例えば、鉄様が持っている扇。
これには、風の玉が付いているので、仰いだら自動的に風魔法が発動して、
風を送れる仕組みになっています。」
「なるほど。あれは風の魔法が使える玉があったから、
強風を生み出すことが出来たのか」
「( ̄д ̄)はぁ~使えないのか」
感心する幸村に対して、ナオはため息を付いた
『ぐうううーーーーゴオオオオ』
二人のお腹が同時なった。
「お主は物なのに、お腹が空くのか?」
「そうみたい(〃^ω^〃)テヘ」
恥ずかしがるナオ
「何日も食べてないから、お腹が空いたのですね。今すぐ用意します」
リンが部屋を出ていった。
・・
「それにしても( ̄▽ ̄)フフフ。拙者しか魔法が使えないようだな。」
「ああーーー!!!!魔法が使いたい使いたい使いたい」
「だだこねてもだめだぞ~」
子供をあやすように、ニヤニヤしながら言った。
「フン。ゲームみたに魔法オープンっていたら、使えたらよかったのに」
「おっと」
テーブルにあったコップをこぼした・・・・
はずだった。
周りが全て止まってしまった。
「あれ、どうしたの?おーい。おーい」
幸村に話しかけたが、止まったままだった。
「ホホホホ。呼んだかの~~」
白い髪に長いヒゲ、白い杖に白い着物を着た爺さんが現れた。
「誰?」
「ホホホホ。名前はない。じゃが、みんなワシの事を」
「じゃ~。白ジイね」
「このワシを白ジイじゃと?ホホホホ。面白い事を言う女子よの~」
「それで、用は?」
不機嫌なナオ。
「魔法を使いたいじゃろ?」
「もちろんよ」
「では。そなたに1つ魔法を与えよう」
・・
「本当!!本当!!白お兄様」
目を輝かせるナオ!!(≧∀≦)!!
「凄い変わりようじゃのぉ~。どんな魔法がいい?」
「う~んとね。モテモテになる魔法とかは?」
「出来るが、良いのかのぉ~。そなたは物だから、この者以外、喋る事も触れる事も出来ないが」
「∑(°○°)!! しまった。私、ランドセルだったーーーー(T_T)
人間だったらな~~~~~~~~。1度で良いからモテたいよ~~~~ううううう(T_T)」
「まぁまぁ」
なだめる白ジイ
(めそめそしても仕方ない。元は取らなくてわ。
でも、どんな魔法が良いかな~
ファイアーボールとか? う~ん。普通すぎる
何かこう~。私にしか出来ない魔法ってないかなぁ~
他の人と違う所と言えば、この世界の人間ではない。
この世界の人間ではない・・・そうだ!!)
「ねぇ~。私がイメージした物って出来る?」
「もちろん出来るぞ」
「やったーー(^○^)/」
「ただし、条件がある」
「条件?」
「そうじゃ。そなたが1番好きな物はなんじゃ?」
「もちろん。お金よ。
お金が全てではないと解っている。でも、お金があれば色々買えるし、色々出来る。
そして、何よりお金を増やすのが面白いのよ(^○^)/」
熱弁するナオ
「でわ。魔法を使う時、お金がいる事にしよう」
「ええ~。ひどい」
「でわ。やめるか?」
「うううう、解ったわよ」
悔しそうなナオ。
「では、そなたに魔法を授けよう。エロエロエ―ロ」
・・
白ジイが独特な掛け声で、魔法を唱えるとナオが光に包まれた。
「よし。これで、魔法が使えるぞ。イメージと言いなさい」
「イメージ」
すると、ナオの所に黒板が出てきて、何やら文字が書かれていた。
【風の扇を換金しますか?】
「何これ?」
「お~~イカンイカン。忘れておったわい。ホホホホ。
そなたの中に道具などを入れると、換金出来る仕組みになっておるのじゃ」
「おおおおおお!!ワンダフルー(^○^)!!」
「換金してみるがよい」
「真田っち。怒らないかな~」
チラリと動かない幸村を見た。
「でも、いいや。真田っちの物は私の物。私の物は私の物だから、大丈~~~夫(^○^)v
それに、私が魔法を使えた方が良いでしょ。ウンウン。
換金しま~~す」
【全て換金しますか?それとも風の玉は、吸収して残った物を換金しますか?】
「どういう意味?」
「風の玉など、魔法の源を吸収すると、道具を作る時に追加出来るんじゃ」
「すごーーい!! オリジナルの魔法道具を作れるわけね。
じゃー吸収で」
ランドセルから孔雀の扇が出てきて、突然黒板に大きな口が開いてムシャムシャ食べた。
ビックリするナオ
【まいど、ありがとうございますm(_ _)mゲフ 1万5千円になります。ゲフ】
ステータスが表示された。
LV :1
お金 :15,000円
魔法 :風の玉/LV1
風の魔法を使える
(数:1/10)
装備スキル:なし
開発道具 :なし
道具数 :0/3
(き、気味が悪い黒板ね。まぁ。気を取り直して)
「よし。イメージした物作れる?」
【もちろんです。どうぞ】
「う~ん。やっぱり、最初は簡単な物にしよう」
ナオは頭の中で道具をイメージした。
【これでいいですか?】
ナオがイメージした道具が、空中に浮いて立体的に表示された。
「うん。これでお願い」
【解りました。5000円になります】
「えーー高い。もっと安くしてよ」
【できません】
「いいじゃん」
【ダメ】
「いいじゃん。いいじゃん」
【ダメダメダメダメ】
「ケチ。仕方ない。この値段で作って」
すると、イメージした物が出来上がった。
「なんじゃ これは?」
「ロボットアームと言って、遠い所の物を取る時に、便利な物なの
握ると棒の先にあるアームが閉じて物を掴む事が出来るの」
「ほぉ~~面白そうな道具じゃな。初めて見るわい」
目を輝かせて、色々な角度から観察して感心する白ジイ
(真田っち、ロボットアームがいきなり出てきたら、ビックリするだろうな( ̄▽ ̄)ニヤリ)
「ところで、風の玉は使わないのか?」
「だって、いつ貰えるか解らないから、もったいないじゃん。
大事に大事にとっておくの。( ̄▽ ̄)フフフ」
【レベルUPしました。レベルUPしました】
黒板からレベルUPした音が鳴った。
黒板にステータスが表示された。
LV :2
お金 :10,000円
魔法 :風の玉/LV1
風の魔法を使える
(数:1/10)
装備スキル:魔法コピー/LV1
倒した敵から、魔法をコピー出来る
ただしレベルが上の魔法はコピー出来ない。
開発道具 :ロボットアーム
遠い所の物を取る道具
魔法追加なし
道具数 :1/3
「何これ?物を作ったからレベルUPしたの?」
「そうじゃ。どんどん道具を作ればレベルが上がって、色々な特典が付くんじゃ」
「例えば?」
「そうじゃな。道具を入れる数が増えたり、装備した者のステータスをUPさせる事も可能だ
そなたの場合、新しい装備スキルが使えるようになった」
「あ!!本当だ。 魔法コピーだって。
コピーした魔法を道具に、追加する事が出来るって事?」
「そうじゃ。装備した者がどんどん敵を倒してくれたら、沢山の魔法を覚える事が可能じゃ」
「おお!!それはいい。真田っちに頑張ってもらわないとね。( ̄▽ ̄)フフフ」
ニヤリとするナオ。
「それにしても、たった1万じゃ厳しいよね~。そう簡単にお金貯まらないだろうし」
「コツコツ貯める事だな」
(いや待てよ。白ジイを使ってお金を稼げるかも。白ジイってお金持っているのかな?)
「ねぇ。お金持ている?」
「もちろん。じゃ」
(よぉ~し。稼ぐチャンス(☆^○^☆)!!。ただ、どうやって稼ぐかだな。
う~ん。今売れるような物は・・・・ないな)
キョロキョロ見渡す。
(何かないかなぁ~。白ジイが興味を持ちそうな物で、私が持っている物。
今使えそうな物は、三国志の知識くらいか。
うん?
知識知識知識知識・・・・ そうだ!!)
目を大きくして、手を叩いた。
(現代の知識があった~(^○^)!!
白ジイは、さっき道具を作った時に興味深々だったから、現代の知識を売れば買ってくれそうだ!!
でも、何が良いかなぁ~。解りやすい物が良いなぁ~ !!!)
ナオは何か閃いた(^3^)☆
「ねぇ~。分厚い本とかある?」
「もちろんあるが、それがどうしたのじゃ?」
「よし」
ガッツポーズするナオ。
「2つの本を魔法や接着剤など使わずに、くっ付ける方法って知ってる?」
「それは・・・う~ん」
考え込む白ジイ
(( ̄▽ ̄)フフフ。絶対に解らないだろな~。なぜなら、解明されたのは随分後の時代だからね)
「う~ん。解らん。なんじゃ」
「知らないんだね。フフフフ」
( ̄▽ ̄)ニヤニヤしながら言うナオ。
「だから、教えるのじゃ」
「どうしようかなぁ~。タダじゃ~教えたくないなぁ~」
「ムムムム。このワシからお金を巻き上げようとするのか」
「人聞きが悪いなぁ~。嫌なら払わなければ良いだけだよ」
白ジイが悔しそうな表情を見て、( ̄▽ ̄)ニヤニヤが止まらないナオ。
「う~ん」
考え込む白ジイ。
(よし。もう一押しだな)
「白ジイって、何でも知っていると思ったけど、知らない事もあるんだね~」
チラリと白ジイの表情を見て、話を続けた。
「この事を知っているのは、三国志の世界で私だけだろうな~。だから、知っていると自慢も出来るかもよ」
「ムムム。そこまで言うなら払おう。」
「(^○^)まいどーーー」
「じゃ~分厚い本を二冊用意して」
「解った。マサイン」
パチンと指を鳴らして魔法を唱えると、2冊の分厚い本が、ナオの目の前に現れた。
「じゃーそれを、1枚1枚交互に紙を重ねて。」
「ワシがするのか?」
「だって知りたいんでしょ」
( ̄▽ ̄)ニヤリとするナオ
「ムムムム。解ったわい。こき使うの~。 サルク」
空中で本同士が、高速で1ページずつ交互に重なった。
「よし、引っ張ってみて」
「大丈夫か?こんなので」
「大丈夫大丈夫」
疑いの目で見る白ジイ。
「フン!!」
「あれ?」
「フーーーーン!!!!」
白ジイは、杖を放り投げて両手で本を引っ張った。
「おかしいの。もう1一度。フーーーーン。フーーーーン。フーーーーン
・・・・・・・はぁはぁはぁ」
何回やっても全く離れなかった。
「なぜじゃ?」
「原理を知りたい?」
コクコクと頷く白ジイ。
「じゃ。お金ちょうだい」
( ̄▽ ̄)/ニヤニヤしながら言う。
「いくらじゃ?」
(う~ん。100円くらいで良いかな。大した知識じゃないし)
「1本でどう?」
「ちと高いじゃろ」
「じゃ。2本」
「聞いているのかワシの話を」
「5本」
「ワシの話を」
「10本」
「ワシ・・・」
「100本」
「スットーーープ。払うから」
手でストップと制した。
「本当に?」
「ああ。ホレ。マサイン」
パチンと指で鳴らすと、黄金の石が現れた。
そして、ランドセルの中に入った。
「この石を売れば、そなたが言った値段になる」
「まいどーー(^○^)/」
満面の笑みを浮かべた。
「ガメツイ奴め。ほれ。さっさと言わんか」
「解った解った。焦らない焦らない。答えは、摩擦力が働くから」
「摩擦力?」
「2つの物体が触れ合っている時に、反対方向に働く力の事。
例えば、ザラザラした地面を歩くと、摩擦力が強いから滑らない
でも、ツルツルした氷の上を歩くと、摩擦力が弱いから滑るんだ」
「おおおお!!!!」
感心する白ジイ。
「だから、本の紙を1枚重ねるだけじゃ摩擦力は弱いけど、
数を増やすと摩擦力が強くなって、離れ難くくなるんだ」
「ほぉ~そうじゃったのか。勉強になったぞ。ホホホホ」
パチパチと拍手をして、嬉しそうな白ジイ。
(まぁ。当たり前の大した知識じゃないけど、1万円で売れてラッキー(^^)/
当たり前の事が、お金になるよね~
例えば、日本語
自分達にとっては、日本語を話せるのが当たり前だけど、外国の人からすると当たり前じゃない。
だから、日本語を学びたい人に教える日本語の教室は、お金になるビジネス。
※自分では当たり前と思っている事を他で活かせないか考えると、
新しいビジネスを見つけれるかもしれないね)
「もっと他の事を教えてくれ」
前のめりの白ジイ。
「今度ね今度。」
「今度っていつ?」
「今度は今度さー」
「絶対だぞ絶対」
「わ、わっかたよ」
ナオの顔に近づいて念を押す白ジイだった。
「さて、お楽しみの。換金と行きますか」
【黄金の石を換金しますか? ハァハァハァ】
「ええ」
なぜか、黒板が犬のように舌を出して興奮していた。
(さっきより、興奮しているなぁ~。何かあるのかな?)
黒板がいつもと違う事に気づいたが、特に気にしなかった。
ランドセルの中から、黄金の石が出て来た。
黒板は、さっきより興奮した様子で、犬の様に舌を出してよだれを垂らしていた。
そして、待ってましたとばかりに、ガブリと黄金の石を食べるとめちゃくちゃ嬉しそうに食べた。
【ゲフーーーー、美味しゅうございました・・・・ゲフ。
では100000000円の換金ありがとうございます。】
「は?私の見間違いか?一、十、百、千、万、十万、百万、千万・・・・
ハハハハ。数え間違いだな。きっと疲れてるんだ私。」
目を擦って、更に近づいて指で数え出した。
「一、十、百、千、万、十万、百万、千万、一億
一、十、百、千、万、十万、百万、千万、一億
一、十、百、千、万、十万、百万、千万、一億」
読むスピードが加速していった。
「・・・・・一億ですとーーーーー∑(゜○゜)!!!」
目を大きく見開いて、絶叫するナオ。
「どうしたんじゃ。そんな大きな声を上げて」
「だって・・・1本っていくらだと思ったの?」
「何を今更、言っておる。1本100万円じゃろ」
「!!!!!」
(なんて事なの!! 凄く勿体無い事をした。一億あれば遊んで暮らせるのにーーー!!)
頭を抱えるナオ(×_×)
「そうだ!!返金してもらおう。さっきの黄金の石を返して」
【それは無理です。もう食べてしまったので、( ̄▽ ̄)ゲフ】
「うううーーーーなんてこった~」
座り込んで、再び頭を抱えるナオ。
白ジイは、さっきから何をやっているんだろうと変な目で見ていた。
(悔やんでも仕方ない。その分、新しい道具を作ればいいんだ。そうだぞナオ。元気出せナオ)
自分を励ます
「そなたとは、色々あったが、最後に占ってみた」
「それで?」
「そなたは、王佐の才がある」
「どんな才能があるの?」
目を輝かせる。
「王の補佐をする能力が高いと言う事じゃ」
「なんだ。英雄になれないんだ。チェ」
ふて腐れるナオ。
「何を言う。王佐の才を持った物は数える程度しかおらん、レアな才能なのじゃぞ」
「そぉ?」
嬉しそうな顔をする。
「そうとも。これから誰に仕えるか解らないが、頑張るのじゃぞ」
「そうかー。私にはそんな才能があったのかー」
ナオは単純に嬉しかった。今まで生きた中で、褒められた事が少なかったからだ。
「でわ。時を進めるぞ」
「はーい。白ジイも元気でね!!」
白ジイと別れた。
「おかしな娘だったな。あの娘がこの三国志の歴史を変えるとは、誰も思わないだろうな。ホホホホ」
白ジイが笑い声と一緒に消えていった。
○母親の部屋
部屋の奥に、胸元が見え色気がある着物を着た女性のララが座っていた。
「奥様。鉄様が起きられました。」
「そうか。目覚めたか。それは良かった。ハハハハ
それで、様子はどうだい?」
「それが、記憶を無くされたようでして、私に色々と質問をしていました。」
「後遺症か何かであろう」
「そうでね」
「では。今日は鉄の誕生日だから、大好物のおもちを届けていきなさい。
スルム」
ララが魔法を唱えると、小さな黒い箱が開いて、
皿におもちを載せて、プカプカ浮かびながらリンの元へ行った。
「わかりました」
リンは皿を受け取ると部屋を出た。
「フフフ。喜んでくれるかしら」
口元を隠して微笑んだ。
○鉄の部屋
「おっと」
幸村がコップのお茶をこぼしてしまった。
「うぁあああ。やってしまった。」
「フフフ」
「何か拭く物はないかな」
「フフフフ」
「どうしたのだ。お主。さっきから嬉しそうに笑って」
こぼしたお茶を拭きながら言った。
「( ̄▽ ̄)フフフフ
私、魔法の道具を作ることが出来るの」
「は?何を言っているんだ」
「だ・か・ら、魔法の道具を作れるの」
「はいはい」
「あ!!信じてないんだ。よーーし」
全く信じてない顔で、テーブルを綺麗に拭いた幸村
ランドセルを少し開けて、そろ~り。そろ~り。ロボットアームを伸ばすナオ。
(気づいてない気づいてない。( ̄▽ ̄)ニヤリ)
全く気づかない幸村。
そして、テーブルにあったみかんを掴んだ。
(( ̄▽ ̄)ゲットーー!!)
「うぁああああ。何だこれは」
いきなり、現れた物にビックリした。
幸村の体が大きく揺れても、絶対に絶対にみかんを離さないナオ
「( ̄▽ ̄)ホホホホ。だから言ったでしょ。魔法の道具が作れるって」
勝ち誇るナオ。
「使うなら使うと言え。ビックリしただろ」
「だ~って~信じてなかったじゃん」
「それはそうだろ。普通、物が自分の意思で、魔法を使えるわけないだろ」
「でも出来るんだなぁ~私 ( ̄▽ ̄)エヘン」
「失礼します」
リンが部屋に入ってきた。
テーブルに料理を並べた。
「あ~美味しそう!! このおもち食べようかなぁ~」
ロボットアームで取ろうとした。
「バカ。動くな。ばれるだろ」
「ちぇ。早くどっか行ってくれないかなぁ~。リンちゃん」
「こちらのおもちは、鉄様の誕生日と言う事で、特別に用意した物です。どうぞ、召し上がり下さい。」
「そうか。解った」
おもちを箸で取って、醤油につけて食べた。
「あーーーいいなぁ。いいなぁ」
「う!!」
「どうしたの。真田っち」
「もちが、へばり付いて、い、息が・・」
苦しむ幸村
「助けて。リンちゃん」
リンは、すっと立ち上がった。
「意識を取り戻さなかったら、楽に死ねたものを。」
冷たい目で見るリン。
「き、きさまー」
苦しみながら、睨んだ。
「せいぜい苦しんで死にな」
くるりと背を向けて、扉を開けた。
「う、うーー」
幸村がバタンと倒れた
リンはちらりと見て部屋を出て行った。
「真田っち。しっかりして。真田っちーーーーーー!!!!」
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