第102話 誰?
本作品は炎をメインに使う展開を考えていましたが、内容を大幅に変更した為投稿が遅れてしまいました。申し訳ございません。
ラック視点
ひゅう〜ドン!
炎と共に魔物が打ち上がり空に花を咲かせている。
「にゃ!?誰がこんにゃ事を?」
一体誰が?とは思わなかった。
100%義妹の魔法だろう。
こんな事が出来るのは彼女しかいない。
「にゃ?あれは・・・魔物?なんでこんな街中にいるにゃ?」
え?この猫獣人が呼び寄せたんじゃ・・・。
「誰かが退治したならそれでいいにゃ。固有魔導書を探さなきゃにゃ。邪魔しないでほしいにゃ・・・。」
それは邪魔しますよ。
私をマナミさんと誤認して攻撃をしてきたのだから本人を見かけたら攻撃するだろうから。
「重力の檻よ!」
「どんな魔法も当たらなければ意味ないにゃ〜。例えそれが固有魔法であってもにゃ」
・・・また、躱された。
獣人は総じて身体能力が高くその中でも猫獣人の速度は群を抜いている。
速度が必要・・・。
それなら、『我と・・・
『やめておけ!いくら消費低下系のスキルを持っているとはいえ、直ぐにMPが切れて手詰まりになるぞ!』
風の妖精の詠唱を始めたら魔道具の腕時計が大声(?)をあげた。
『純粋に速度だけを上げる魔法を創り出して身体強化を併用した方が良いだろう。』
と言われてましてもね・・・。
口にするのは簡単だけれど速度が上がるイメージが湧かない。
これでは魔法は創り出せない。
「魔道具と何を話してるにゃ?」
しまった!猫の獣人に大分距離を詰められてしまっていた。
「これで終わりにゃ゛?!」
猫の獣人は吹き飛んでいった
「大丈夫ですか?」
「ええ、また助けられてしまいましたね、マナミさ・・・」
しかし私の目の前に立っていたのは人族の少年。
え!?人族の少年!?この人、誰?
マナミ視点
ラックさんは一体どこにいるのだろうか?
「どこって北側の方に物凄い魔力反応が・・・え?もしかして探知系の魔法が使えないのか?」
アリシアがこう言うとその場にいた鑑定を持ってない組が驚いた表情をしていた。
・・・使えませんよ。
前に固有魔法で覚えようとしたら別の魔法が仕上がりましたしね。
基本的な魔法を創ろうとすると別の何かが出来るみたいだ。
因みに魔力、生命探知を創り出そうとして仕上がったのは・・・
水中音響探知
離れた物体を探知する。
水中のみ使える。
音なので真空状態では使えない。
波探知
隠れている物体を探知出来る。
自動ドア等の附近を通過する際にしばしば誤警報を起こすことがある。
自動ドアはこの世界にないでしょうが・・・
今はそんな事はどうでもいい。
「北のほうですね。ちょっと行ってきます。」
僕は大急ぎでラックさんの所へ向かった。
「我と『やめておけ!』」
ラックさんの元にたどり着くとラックさんが風の妖精を発動しようとしていたが腕時計に止められていた。
その魔法を使って勝った事がないから仕方ないかな。
あ!猫獣人は物凄いスピードでラックさんに迫っていた。
エルフの身体だと格闘に自信がないので人の姿になり猫の獣人の顔を殴った。
大丈夫ですか?
「ありがとうございます。マナミさ・・・え!?人族の少年!?この人、誰?」
まぁ、そうなるよね・・・。




