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今日から始まってしまった異世界生活  作者: ドロップスター
2章 奔走するエルフ生活
93/140

第100話 ほのぼのしている場合じゃない

「お前、似非エルフだよな?」

アリシアは僕が誰なのかわかった様だ。

「盗賊の直感。」

ひどい直感だ・・・。


「コサック!何でもっと早く言わないんだい!」

「コルトです。ジジィ様が言おうとしてましたからね。それとドットは何でステータスを確認しないんですか?」

「マナー的にどうかな?って所と興味ないから。コットンの兄貴こそ職業病じゃないか?」

兄貴分の名前を間違えてるよこの人・・・。


「ちょっとごめんなさい。あーこの固有魔法の数は確かに本物のマナミさんですね。」

リリアンさんも見れるんでしたね。

もっと臨機応変に対処して下さい。


兵士の1人が気まずそうに

「あの・・・もうすぐここに猫の魔物が押し寄せてくるんですが・・・」

そういえばそうだった。

遠目に魔物の影が見えてきている。


姿がはっきりわかる距離まで魔物の群れがやってきた。

たしかに猫の魔物だけど・・・

見渡す限り虎とライオンの魔物だった。



「マナミのボウズ、魔法は?」

誰がボウズ(少年)だ?

そういえば人の姿に戻ってから魔法が使えない。

「それじゃスキルの方はどうだい?」

ステータスコマンドと文字化けは機能しているようだ。(この世界の人たちと会話が成立してる&ステータスが見れる。)

見た感じ殆どがロックされているが2つほどロックされてない固有スキルがある。

それは魂と軀(SoulとBODY)

試しにSoulを使ってみた。

しかし何も起こらなかった。

次にBODYを使ってみた。


-使いたいカラダを選んで下さい-

エルフ


エルフでお願いします。


エルフを選ぶと僕の体が光り出した。

光が収束するといつものエルフの姿になっていた。


-能力の制限が外れました-


「本当にマナミだったとはね。」

マドリーさん信じてなかったな・・・。

「マナミのボウ・・・嬢ちゃん、ハニー(ラック)のところへ行ってくれ。」

よし殴るか。イラっとした。ボウズといいかけた事にイラッとした。


瞬間移動を使い背後をとり一度人の姿に戻り義兄の頭を殴った。

「痛!誰だ!ボウ・・・嬢ちゃんか。悪かった。」


「今度ボウズって呼んだらこんなもんじゃ済まないですからね?」

と笑顔で告げた。

「あ、あぁ・・・」

さてとほのぼのしてる場合じゃないな。

エルフの姿に戻り固有魔法を発動する。



さぁて派手にやりますか。(ボウズと言われたストレス解消を)






屋根の上で獣人らしき人物と交戦中。

まだ誰も救援が来ない。

・・・いや、来れないのか。

さっきからお婆ちゃん達がいる方から魔物の群れを感知している。

魔物を止めに行きたいけれど義妹(マナミさん)を狙っているので逃すわけにはいかない。

あれ?この魔力は・・・

「我が主人の反応が戻ったな。・・・また消えたな。」

そしてもう一度反応が現れた。


「にゃ!?凄い魔力!?お前、まさか固有魔導書ではないな?」


敵対者に私がマナミさんではない事を気づかれてしまった。


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