第75話 巻物《スクロール》作り1
アリシアと話した後、僕はラックさんがいる部屋に向かっていた。
端的に言うと呼び出されました。
「忘れないうちに巻物作成の説明をしようと思うので、私の部屋に来て下さい。なお、この念話はマナミさんが念話未習得なので私から一方的に話しかけてます。」
巻物だけじゃなくてソレも教えて下さい・・・。
「来ましたね。紙を用意して下さい。」
扉を開けたらやけにテンションの高いお義姉ちゃんがいた。
それよりも気になったのは扉を開けたらいる方々。
「どうしてこの部屋に来てるんですか?」
「気になった事があるので待たせて頂きました。」
「完成する所が見たいた思いまして。」
「遂に巻物を作るんだってな。」
「【固有魔導書】の魔法が見れると聞いて来た。」
「マナミちゃんが何かやるって聞いたから。」
侍女、執事、何ちゃって皇帝、似非侍、女騎士の5名もいた。
「巻物作りの説明をします。マナミさん、紙に付与魔法をかけて下さい。」
「え?このギャラリーに関してはスルーなんですか?」
「さ、早くやりましょう。」
「(失敗して事故でも起きたらどうするんですか?ラックさん?)」
取り敢えず、小声で聞いてみた。
「(多分、大丈夫です。失敗して大事故とかは聞いた事ありませんから。)」
と小声で返ってきた。
・・・失敗しても大丈夫そうな固有魔法でやってみますか。
まずは、固有魔法〈水〉を付与してみることにした。
固有付与魔法発動!固有魔法〈水〉!
ードノヨウナミズヲ、オノゾミデスカ?ー
いつもとは違って機械的なガイドが流れてきた。
ーヒツヨウナリョウ、コウド、オンド、ソレトアジヲ、セッテイシテクダサイー
設定するのは水の量と硬度、温度、味の4つか。
これならいつも使っている時より簡単に設定できそうだ。
取り敢えず50℃で・・・
ーソレハ〈ミズ〉デハアリマセン、ソレハ〈ヌルマユ〉カ〈ユ〉デスー
え!?ダメなの?
まさかとは思うけどマイナス以下は?
ーソレハ〈コオリ〉デス、〈ミズ〉デハアリマセンー
ーモチロン、スイジョウキモダメデスヨ?ー
固有魔法〈水〉を付与する場合、あくまでも水でなければ付与できないようだ。
・・・融通が利かない。




