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今日から始まってしまった異世界生活  作者: ドロップスター
第1章エルフ生活始まりました
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第39話 強さの秘密

冒険者ギルドを出た僕達は中央広場に向かっている。

どうしてかと言うと、数分前

「ララさんとリリさんは中央広場にいるみたいです。」

お姉ちゃん(ラックさん)は魔力探知でどこにいるか探り当てたみたいだ。



「あ、ラックさん、マナミさん。2人とも探知しにくくてどう合流しようか悩んだんですよ?」

とララさん。

「隠蔽上手。色々聞きたいことある。あそこのお店、美味しいお菓子ある。」

とカフェを指差しているリリさん。


「そうですね。あそこのお店でゆっくりお茶でもしながら話しましょう。」

上機嫌だな。お姉ちゃん(ラックさん)


僕達は席に座り、紅茶とケーキを頼んだ。

ケーキと紅茶は元いた世界と変わらない味だった。転生者達が再現したものなのだろうか?



皆がケーキを食べ終わるとララさんが、

「単刀直入に言います。2人とも只のエルフではないですね?」

と質問をしてきた。

ララさんの隣にいるリリさんは、え?そうなの?みたいな顔をしながら、ケーキを追加注文している。


表情を変えず誤魔化そうとした時、声が直接脳内に流れてきた。

『マナミさん、私に任せて下さい。』


「私、レベル100を超えてまして、転生したんです。人族の方でも角の生えた人とかいらっしゃいますよね?そんな感じです。」


転生には2種類ある。

記憶を有して別世界から魂がやってくるのか強くなり姿が変わるのかの違い。

後者の場合、角の生えた人(コルトさん)は具体的な条件は言ってなかったが・・・


「確かに姉エルフ、強さ別次元。一体何と戦ってる?(モグモグ)」

と追加のケーキを食べながら言っているリリさん。

「影の狼の群れです。」

「影の狼!?あの災害って言われてる魔物の?」

「はい。」

「数日前、町に出た狼、1人で倒したエルフいるって噂で聞いた。姉エルフがやったのか?」

厳密に言うと違うのだろうけど、お姉ちゃん(ラックさん)はどう切り抜けるのだろうか?


「授業の時にお見せした、2人が1人になる魔法を使って協力して倒しました。妹のおかげでもあります。」


「疑問ある。姉エルフと違って妹エルフ弱そう。でも何故だか模擬戦闘で倒せてない。本気でやったのに。」

「マナミさんに失礼ですよ?ララ。でも、私も気になってるんです。()()()()《魔獣人の炎弾》と《剛雷の大槍》を防ぐ時に使っていた土属性や辛い味の水は固有魔法ですよね?」

固有スキル:ムゲンノマドウソウセイが失敗したからそうじゃないかとは思っていたが、やはり2人が使っていた魔法は古代魔法だった。

(そんなもの模擬戦闘の授業で使わないで下さい)


この世界で固有魔法を開発するのは魔法が得意かつ長命のエルフでも一生をかけて1つ完成するかどうからしい。(お祖母ちゃん(マドリーさん)談)

流石にこの問いにお姉ちゃん(ラックさん)は答えられない。


「研究者を目指してまして、魔法を開発するのが好きなんです。土属性は《土壌》と言う名前で畑の土を良くするために、お二人に使った、味のある水属性の魔法、《水》は前世の記憶を持つ方々の話を聞いて香辛料の代わりとして料理の味付けに利用できないかと思い創ったのです。レベルが低いのは研究してて外に出歩かなかったからです。」


ごめんなさい。がっつり嘘です。ララさんとリリさん(2人との)模擬戦闘で生み出した傷付けずに戦うための魔法です。

味に至っては固有スキルが勝手にやっただけです。

レベルの方は融合状態だとラックさんに経験値がいくからです。



「変わった(エルフ)ですね。魔導師は魔法を生活の向上の為になんて考えませんからね。それらの魔法を巻物(スクロール)にして売れば一生困りませんよ?」

「妹エルフ、魔法はそう使わない。でも、それなら便利。紅茶の味の水、作れる?」


どうやら、僕はかなり変わった人物らしい。


「マナミさん・・・理事長の反応を見ても理解してなかったんですね。(固有魔法を習えるとか巻物(スクロール)の方に注意がいってた様ですし)」


お姉ちゃん(ラックさん)はいつも以上に呆れていた。





「生活魔法なるものはあるんですよね?」

「何ですか?それ。そんな魔法ありませんよ?」

あ、ないんだ。


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