第24話 ここに来てテンプレ(ハーレム君)
指名依頼とは
依頼主が冒険者を指名して依頼する形式である。
余程の知識や技術があり、依頼主からの信頼がなければ、まず来ることはない。
信用に関わる事もあるので基本は断れない。
しかし、僕らにはそれらがない。
冒険者としての活動はまだ始まったばかりでこの町に来たのも数日前だ。
「2つ来てるな。」
依頼内容:ポーション等の作成
依頼ランクE〜D
依頼主:マジックショップウィズ店主ウィズ
報酬:応相談
・お店まで来て薬の作成をお願い。
昨日の今日で依頼してくれたようだ。
「どうやら昨日の騒ぎでポーションが不足してるらしい。」
とトレジャーさんが説明をしてくれた。
依頼内容:影の狼の報告
依頼ランクB
依頼主:
報酬:金貨1枚〜
場所:中心街の噴水広場
・今日の夕方、中心街で待つ。
「依頼主が抜けてるんですけど誰からですか?」
『怪し過ぎます。』
それなら当然、
「ウィズさんのご依頼は受けます。もう1つは依頼主が書かれていないのでお断りさせていただきます。」
「やっぱ、そうなるよな。」
トレジャーは頭を抱えながら、
「・・・守秘義務があるから本来なら依頼主の事は話せないんだが、ここから先は俺の独り言だ。気にするな。あー、この国で1番偉い人がお前に会いたがっている。お忍びで来ているらしく名前を書けないらしい。これ以上は詳しく言えねー。」
と続けた。
帝国で1番偉いのは・・・
『皇帝ですか。断れそうにないですね。』
国のトップから言われたら断れないね。
『変な目に合いそうなら彼に断末魔をあげて貰いましょう。』
ウボ…ですね。ええ、分かります。
『ウボ…って何ですか?』
気にしないで下さい。
「本音を言うと気乗りはしませんが、二件目も受けます。」
「すまねーな。この依頼書を持って受付の所に行ってくれ。そこで、指名依頼の受付をしてくれる。」
本当は瞬間移動を使って受付に行きその後すぐ瞬間移動でウィズさんの所に行きたい所だけど、見せると更にややこしくなりそうなので自重する。
「失礼します。」
と言って受付まで歩いて行った。
受付に着くと朝一と違い冒険者で賑わっていた。
リリアンの所が1番すいていたので、リリアンに処理してもらうことにした。(ラックさんは中年男性を嫌がってるし。)
「あ、マナミさん。指名依頼ですね。そういえば、例の素材は解体してギルドの方で解体しておくそうなので、受け取りや買取りは明日以降になるとの事です。」
「朝イチでも大丈夫?」
「はい、大丈夫です。お仕事がんばってください。」
「行ってきます。」
受付から少し歩くと声をかけられた。
「エルフのお嬢さん。見ない顔だね?新人さんだろ?もし、君さえ良ければ僕のパーティと一緒にクエストに行かないか?」
イケメンである。(好みでは無い。)
「急ぎの依頼がありますので、お断りします。」
指名依頼で割と緊急性が高いので先を急ぎたい。
「そんな事言わないでさ〜。」
(シバきますか・・・。)
『シバきますか☆』
妖精さんと意見が合致した。
彼のパーティを見ると全員女性だった。つまりそう言う事である。
2人でイラっとしていたら
LINK100%に到達固有スキルが強化されました。
と聞こえた。
とりあえず、イケメンを無視してステータスを確認。
ムゲンノマドウソウセイ(new)
LINK-ELF(Black Name)
・少ない魔力で魔法を行使できる。(消費MP1/10)
(召喚魔法は適用外)
・見た魔法を習得できる。
(ただし、このスキルで召喚魔法のみ習得不可)
・固有魔法を創り出せる。(召喚魔法不可)
・本来のスキル所有者(ブラック及びマナミ)以外が使用する場合のみ最大MPが10%減少する。(デメリット)
『ここ数日の固有魔法習得はコレのせいですかね・・・。』
妖精さんが呆れながら言った。
「ちょっと何無視してんのよ。チビ!」
ステータスを解除したらイケメンのパーティの女達に囲まれていた。
あれ?体と意識が・・・




