第19話 買い物2
マジックショップウィズ
僕は今、ここで魔法薬の製造を手伝っている。
『買い物に来ただけなんですけどね・・・。
あ、その材料は潰してから混ぜ合わせてください。』
どうしてこうなったんだっけ?
1時間前
ロッド・ケイン杖専門店をでて斜向かいにあるマジックショップウィズにやってきた。
皮に書かれたメモによると、ここは安くて上質な魔法薬を取り扱う店との事。
「いらっしゃいませ〜」
幼い感じが抜けないヒト族の少女(豊満)が愛想良く声をかけてきた。
『中々、上等な品物ですね。あの店主いい仕事をしてます。そういえば、村を出るときに自作したのが一本あったはずなんですけど、なんでないんですか?』
最初にこの身体に入った時に飲んだアレか。
そういえば苦かったな・・・。
他の薬も苦いのだろうか?
魔法使いにとって魔力切れは怖いので、魔力回復薬(50)を3つ買う事にした。
「銀貨6枚になります。」
僕はアイテムボックスから銀貨を6枚を取り出して店員に渡した。
「お買い上げありがとうござます。
ところでお客さん、エルフィアのエルフ?」
「はい、そうですけど・・・」
「ブラック・ネームさんって知ってる?
風の噂で薬品造りが上手だって聞いてるのよね。」
え?そうなの?
『私も知らないですよ!誰ですか、そんな噂を流したのは?』
大分焦っているな・・・
「一応知ってる方ですけど・・・」
「ホント!?」
少女はカウンターから身を乗り出してきた。
「良かったら、彼女について話しながら薬品作りを手伝ってくれない?給金は弾むわよ?」
別の所が弾んでる。なんか悔しい。
『くっ。なんか悔しいです。』
冗談はさておき、どうします?妖精さん妖精さん。
『いい機会です。薬品作りは教えるのでやっていきましょう。私の事は行方不明にでもしておいてください。』
それで良いの?
『それで、良いんです。』
「まずは自己紹介だね。私はウィズ。種族はハーフエルフ。この店の店主兼看板娘だよ。」
この人、見た目がヒト族なのにハーフエルフなんだ。
(この人何歳なんだろう?)
『ハーフエルフはヒト族の見た目になる方もいます。ただ、成長速度は個人差があるそうです。
・・・何歳なんだ?とかかんがえてないですよね?』
ごめんなさい。考えてます。
『エルフの年齢は見た目通りとかほぼ無いので考えないほうがいいです。』
「僕はマナミ。エルフィアのエルフです。」
そして現在に至る。
「マナミちゃん。ありがとうね。あなたのお友達のラックさんの事は心配だけど、もし捜すなら無茶はしないでね?」
本人の身体で本人と会話できるんですけどね。
『本当のことは言えませんからね。』
「これは報酬の銀貨6枚とさっき造ったポーションと魔力回復薬ね。」
と言って銀貨6枚とポーション1本、魔力回復薬を差し出した。
そして、彼女はこう続けた。
「驚いたよ。初めての割には手際は良いし、上質なものが出来上がってるし。良かったら学校のない日にうちにこない?」
「冒険者の登録をしているので・・・」
「ギルドを通して指名依頼するわね。」とほほえんでくれた。
まだ、本格的に活動してないげど僕達は冒険者だからね。
スキルを取得しました。
薬品製造LV.4(new)
・ポーション製造
・魔力回復薬製造
・下級解薬
・一時能力上昇薬
『・・・』
どうしたんですか?
『こんな簡単に取得はできない筈なんですけど・・・マナミさんだから仕方ないか。』
え、それってどういう意味?
『(そのうち能力上昇薬や万能解薬、エリクサーとか造りそうな気がします。)』




