第12話 試験での失敗
紹介状を守衛さんに見せると事務方に連絡したようで
「・・・理事長を呼んで参りますので少々お待ちを」
と事務の人が、来てすぐに慌ててどこかへ行ってしまった。
数十分後そこに来たのは・・・
見るからに魔女の格好をした30代くらいの人族の女性だった。
「理事長のウィッチ・ハントです。」
え?魔女狩り?
「はい?」
うん。そう言えば、この世界では魔女ウィッチとは言わないんですね。
『魔法使い《ウィザード》って呼ばれてます』
「あの緑炎と笛の妖精の孫とはね・・・」
マドリーさん緑炎って通り名なんだ。
?笛の妖精って何?
「ジジィ様は話してないのね・・・。うん、忘れて頂戴。」
気になるんですけど・・・
『今度私が、話します。』
是非、お願いします。
「それよりも・・・軽い講義と試験は受けて貰うわよ。」
まず、詠唱と無詠唱の違いを初級魔法
(水、風、火)で見せて貰った。
詠唱は言葉がある分、イメージが安定して撃てるそうだ。但し、敵にどんな魔法が来るのか悟られやすい。
無詠唱は不安定になり失敗しやすいが、何の魔法か敵に知られる事なく撃てる。
「撃てる魔法を全部見せて。」
僕は使える魔法を無詠唱で片っ端から使った。
「アンタ何者?普通20年で無詠唱、複属性30年って言われてる位難しいのにのに・・・」
複属性無詠唱30年って理事長さん、何歳?
見た目は30代の人族ですよね?
まさか、美魔女?
「何か失礼な事を考えてませんか?」
「考えてませんよ・・・あはは・・・」
ふと疑問が湧いたので質問をしてみた。
「炎の色を変えたりできるんですか?祖母は緑炎と呼ばれてるみたいですし。」
「ええ。貴女の祖母、緑炎のマドリー様は火属性魔法に長けていて緑色の炎を使う事からそう呼ばれているわ。」
そうですよね。
この世界の炎の色は何で決まるのだろうか・・・。
この世界の炎って赤で良いんですよね?ラックさん?
『はい、そうです。火属性魔法の炎は赤や橙色の筈です。それと私は妖精さんです。(あ、間違えた・・・)』
(今、間違えたな。スルーしとこう・・・)
試してみようかな・・・
「緑色の炎を試してみたいんですけど、大丈夫ですか?」
「構わないけどできるの?」
魔法はイメージ・・・
そもそも、マドリーさんは何で緑色の炎を?
緑色は何のため?
森?森に仕掛ける罠?
そんなことしたら森は燃えるよね?
自然を燃やさず、味方を燃やさない、
だけど敵対するものだけを燃やす。
そういうイメージ?
とりあえず、緑色で100度くらいの的が燃えない緑の炎!
固有魔法《火炎》を会得しました。
「えい!」
僕の指から緑色の火属性魔法が出た。
的は燃えていない。イメージ通りだ。
「!?」
理事長さん?
何でそんなに驚いてるんですか?
魔法ってイメージなんですよね?
「生徒じゃなくて講師になってくれない?」
どうやら僕はやらかしたみたいだ・・・。
『固有魔法はその人が会得や開発したオリジナルの詠唱方法です。お婆ちゃんが100年単位で組み上げたものらしいです。』
うん、やらかしたな・・・
『日も暮れ始めたし、教師の件は保留にして今日は帰宅しましょう。』
講師の件は明日返事すると告げて帰る事にした。
帰り道
・・・・
他にやらかした事って何かある?
『本来は杖などを触媒にして魔法を使います。
素人さんは自分の肉体を触媒にはしませんよ。
私もできません!』
え?
・・・
先に言ってよ・・・・・




