第128話 闘技大会先鋒戦
闘技大会当日
「えー本大会は辞退してしまったチームが多く、残ったのが【国境なき冒険者達】と【友情の船】のみとなってしまった為、今回はルールを変更して進行します。」
「代表者を5人にして1人ずつ戦っていただき勝者が多いチームの勝ちとなります。」
「第一試合、【緑炎】マドリー・ネーム、【風神の妖精】ブラック・ネーム」
「はぁ!?巫山戯んな!何でパーティリーダー同士が先鋒なんだ!!」
「黙な、小僧供!」
マドリーさんが色とりどりの炎を操っている。
会場が驚きの声を上げている。
「ある固有魔法の炎を参考にさせてもらったのさ。緑炎の魔法を改良した。まぁ、苦労はしたけどね。」
「そうですよね。負けず嫌いのおばあちゃんならその位はやると思ってました。『風の契約により我とともにありし者、その風、山へ轟き、我に力を貸したまえ。』」
え!?前に2人でやった嵐の精霊になるの?
「ほお?固有魔法風の精霊化かい?いや、違うね・・・一つ先にいるみたいだね。一体どうやって・・・あの子の仕業かい。」
マドリーさんは嬉しそうに僕の方を見た。
ラックさんが嵐の精霊へと変化すると雨が降り風が轟き、炎が消えていく。
「本来、マドリー様の炎は雨や風で消えない筈だが・・・」
え?そうなの?
「アタイもそう聞いたことがある。」
「ああ、実際に雨の日で野営する時なんか消えなかったしな。」
実際にマドリーさんの炎を目にした事があるエンさんが言うのだから間違い無いのだろう。
「魔力差だね。水と風を同時に・・・いや、もっと別の何かかい?」
マドリーさんは目を瞑り冷静に分析をしている。
多分だけど、試合開始前にラックさんは僕と融合して僕の固有魔法も得ている。
なので、思い違いの科学や薬品製造LV.Xを使い消火剤を製造して嵐の中に混ぜているのだろう。
「降参するよ。ラックの精霊化がどの位保つかわからないけれど、炎が消されるんじゃどうしようも無い。」
「勝者、ブラック・ネーム!」
「スゲェ、緑炎の婆さんに勝ちやがった。」
「マナミ、アンタならどうした?」
水や風で激しさが増す炎を作り出す。かな?
「私にはそんな事思いつかんよ。発想があってもイメージがしにくいしね。・・・歳は取りたくないね。」
マドリーさんはどことなく嬉しそうに呟いた。




