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第114話 到着、ノースの城下町

ノースの城下町の門


「帝国から来た、エルフ2人、ヒト族が1人それに罪人のハーフドワーフだな?話は聞いているが書類はあるか?」

「こちらが帝国からの書状です。」

そう言ってラックさんが2枚の紙を門番に差し出した。

「1枚は皇帝の結婚式の招待状か。もう一枚は皇后の名が記されているな。成る程、本物だな。」

そう、書状は本物。

皇帝には許可を取った。その上でラックさんが作成した。

その際、「危ない事はするなよ?」と釘を刺されたけど・・・。


「済まないが、君達のギルドカードと罪人を見させて欲しい。」


「リリアン・ハント、マナミ・クロセ、それに()()()()()()()()()。」


ギルドカードは細工しました。

ラックさんの名前が皇后と同じだと不都合が生じるので。

細工する際、元職員のリリアンさんは反対すると思っていたけど、

「本来はダメですけど、今は職員ではないので目を瞑ります。」

と言っただけで反対はしなかった。


「罪人の名前は・・・アリシ・・・はぁ!?」

うん、そりゃ驚くよね。

門番は顔を近づけて周りに聞こえない様に、こう質問をしてきた。

「お前たち、コイツ・・・この方は本物の姫様なのか?」

「そんなわけないですよ。」

「偽物です。」


顔を伏せていたアリシアが門番の近くまで行きヒソヒソと話し始めた。

「久しぶりだな、タイト。他の者に怪しまれてしまうのでそのまま、罪人として扱ってくれ。」

「いや、しかし・・・。」

アリシアは真剣な眼で門番を見た。

「・・・成る程、この者は帝国で盗賊行為を行い、あろう事かノースの姫を騙った罪人で間違い無いな?」


「はい。襲われたので返り討ちにしました。この娘が首領だった為、捕らえて情報を引き出した所、この国の出身だと言うことが判明し、おまけに姫殿下の名を騙ったので引き渡しにきました。」

と門番に返した。


「そうですか。本日、王は、もうお休みになられたとの事。宿をとって準備をすると良いでしょう。」

あの・・・罪人は牢に入れなくて良いのですか?


「罪人?憲兵ももう寝ているでしょう。彼女も宿に連れて行きなさい。」

このハーフドワーフが怖くて夜眠れないんですが・・・

と冗談半分で門番に聞いてみると、

「ギルドカードに記されている討伐情報通りなら大丈夫でしょう。」

と返されてしまった。


「後で覚えてろよ・・・妹エルフ」

とアリシアは小声で呟いていた。

勿論、マナミには聞こえない声で。


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