表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
勇者とチートと物語  作者: 紫藤 霞
物語の始まりと勇者と言う者
4/63

勇者と教会

 召喚された「勇者」保護を目的として少数精鋭で教会を襲撃中です。

 メンバーは私、アムド兄、カラド兄、アイリ姉の四人。

 普通なら此処で側近に止められるのだろうが生憎と「勇者」召喚ということであればとめるものは居ない

 教会の場所は城下町を外れた場所。

 普通に歩けば一時間程度だが、このメンバーであれば5分と経たないで到着することが出来る。

 本来ならば近衛兵を集めて襲撃をする方が安全なのだが事これに関してのみは時間が無いのだ。

 多分後詰めで近衛部隊が到着するだろうがそれまでにことの大まかな事を終わらせないといけない


 「勇者」


 先の神様と話した通り私がなれない特性の一つ。

 特性については後で詳しく説明するとして問題なのは「勇者の特権」


 現国王を殺しても誰にも処罰されない権利


 これが問題なのだ。

 基本的に「勇者」と呼ばれる類の物は異世界からの召喚でしかなることが出来ないとされている。

 理由は不明。

 教会としてみればこの世界から「勇者」が作り出せるのならば数多くの犠牲者が出ていたであろう。

 基本的に教会という場所は人々の心の支えとなり孤児を養っている場所。

 ただし、極々一部の狂信者は教会に国の支援がたりないと思っている人たちがいる。

 そんな人たちが国家転覆を狙っている為に「勇者」を召喚することを行っている。

 無論、その成功率は限りなく低い。

 そもそも異世界への門を開けること自体が難しく、其処からさらに人をこちら側に移動させるのがさらに困難なのだ。

 それ故、勇者召喚は事実上不可能とされている。

 ……とは言え、狂信者の類には稀に天才と呼ばれる特性を持つものが現れる。

 天才の特性を持ってして、努力を怠らず、才能に溺れなければそういうことも出来てしまうのである。

 

 できればそういう才能はもっと別のところで発揮して欲しいのだが


「アムド兄、カラド兄、アイリ姉」


 教会が見えるか見えないかの位置で三人を呼び止める

 魔法を使い中の様子を見ているのだが少々妙な感じだ


「なんか、あの教会、魔物に襲撃されてる」

「魔物?」

「あぁ。私の見立てでは現在30、増援100と言った所か」

「増援が100……少々骨を折りそうだね」

「だがやらねばならんのだろうな。アイリ、姫騎士装備をしておけ」

「そのつもりよ。それと「勇者」は?」

「……っ?!和也、徹夜!?」


 教会の一番奥で女の神官に話を聞いているのは……紛れも無く、私の友人”だった”「朝比奈あさひな 和也かずや」と「影虎かげとら 徹夜てつや」の二人であった。

 二人の様子は魔物に強襲されている教会の面々が右往左往している為に今の状況が理解できては居ないようだった。

 召喚した者達もこのタイミングで魔物の強襲があるとは思っても見なかったのだろう。

 説明をするものさえも居なくどうして良いのか困っている様子であった。

 そして何よりも


 行方不明になったときと全く同じ姿であったのが脳裏に移っていた


「クリス?」

「っ。ごめん勇者は既に召喚されてる。だけど魔物の襲撃に手一杯で状況説明はされて無いみたい。カラド兄、アイリ姉、とにかく周辺の魔物は教会の人たちでどうにかなるみたいだから増援部隊のほうをお願い。北に1㌔の地点からこっちに向かってる。魔物の種類はコボルトにゴブリン主体。一体だけゴブリンキングが居るからそれを叩けばかなり楽になると思う。」


 「勇者」の名前を知っている事に疑問をもたれてしまっているが状況が状況だ。

 それは後回しにしてくれるみたい。



 教会が視界に入り状況がさらに良く判るようになった。

 教会の入り口付近で既に教会の人達が奮闘してゴブリンたちを押さえ込んでいる。

 だが、状況が悪いのか指揮系統の長がいないらしく散発的な防衛しか出来ていない。

 このままだとそうそう遅くないうちに入り口が破られ中に突入されるのが見て取れる


「アムド兄」

「任せろ。此処は私が引き受けた。お前は中に突入し先ほど名を発した勇者の者達と会って来い。私達の知らない名前だったのだ、何か訳有りなのだろう?」

「ごめん、お願いします……後、黙ってて御免なさい」

「何、気にする必要など無い。父上も母上たちも皆お前のことを心配しているのだ。それだけの話しだ」



 アムド兄が此方の様子を見てそう言ってくれた。

 正直、非常にありがたいのでその提案に乗らせてもらう。

 この後で自分の正体、ちゃんと言わないとなぁ。


敵の数が少なく感じた方。

その説明も後回しになります~

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ