052話 領主マルクポンドという男
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薄暗い洞窟に紛れて1人、また1人と倒す。
相手も何が起こっているのか分からないまま戦力を削られている。
ウゥーー!!!
耳に入る嫌な機械音。
そろそろ20人は倒したかと言うところで、洞窟全体から警報音が鳴り響く。
流石にこれだけ好き勝手に暴れたら相手も気付かないはずがないか。
こうなれば地道に音を立てない様、相手を削る必要もない。
「敵襲だ!迎え撃て!」
洞窟の奥から何人もの敵が溢れ出てくる。
だけど、1人も例外なく強そうな者はいない。
そうなるとこの悪党達のリーダーはまだ顔を見せていないはず。
下っ端ではいくら相手にしても経験にならないので、コイツらを一気に片付けて、さっさとボスを引き摺り出してやりたいところ。
片手を前に出して魔法スキルを放つ準備をする。
「【闇魔法】"シャドウ・・・」
魔法スキルを発動しようとしたタイミングで何かが後ろから近付くのが分かる。
それも凄まじいスピードだ。
敵は驚いた様子を見せていない。
つまり、今こちらへ向かっている何かは敵側の人間という事になる。
「テメェーら、ここは俺の庭だぜ?好き勝手やられたら困るな」
ドスの効いた低い声で制止する男が1人。
姿を見せたのは、見覚えのある人物だった。
確か、今日の昼間に宿屋のおばさんと話していた男。
それがどうしてここにいる。
まさか、コイツが人攫い集団のボスなのか。
「マルクポンド様!」
敵の1人が嬉々としてその名を呼ぶ。
マルクポンド、それがコイツの名前なら大問題だ。
マルクポンドは領主の姓と同じ。
本人にしろ、身内にしろ放置して良い話ではないのは事実。
「おっ、テメェーは今日の宿屋にいた奴だな。つくづく俺の邪魔しやがる男だぜ」
「邪魔?犯罪を咎めに来ただけだ」
「迷惑だって言ってんだ。コイツらは金を生み出す道具の一部。つまり、俺の財産なんだ。それを勝手にドブへ捨てるなんて黙って見過ごせないだろ」
飛んだイカれ野郎だ。
己の利益の為に犯罪を許容する。
そんな事があって良いはずがない。
無言で拳銃と短剣を構える。
これ以上の言葉は必要ないと判断した。
互いに持っている信念が違うのだから、どれだけ話しても分かり合えるはずがない。
悲しい話だが、そうなれば力でねじ伏せ者の言葉が正義だ。
だから、負ける訳にはいかない。
「みんな、アイツは強い。油断するなよ」
俺は真っ先に飛び出す。
まずはみんなにヘイトが向かない様に、相手をするべきだという判断。
「テメェー、中々良い攻撃だな。だけど、俺には敵わないぜ」
軽々と短剣による攻撃を受け止める。
相手の武器は大鎌。
何ともトリッキーな武器だ。
「この距離でそんな大きな武器振り回せるのかよッ!【剣術】"ハイスラッシュ"!」
大きな武器だと小回りが効かない。
だから、至近距離の真正面から剣術スキルを発動。
これで普通の相手なら勝ちを確信していたのだが、彼はそれを感じさせない。
こちらの方が有利な距離感のはずなのに、常に首下に刃先を当てられている様な感覚だ。
「よっ!俺も随分と甘く見られたな」
大鎌を支柱にして、高く飛び上がる。
相手の攻撃を躱しながら、自分の攻撃転じる。
教科書に載る程、見事な動きだ。
ぶつかり合う刃。
だが、相手の攻撃の方が重量がある。
全力で踏ん張っているがジリジリと後方へ動くのがその証拠だ。
このままだと後ろへ吹き飛ばされるのも時間の問題。
それを回避する為には、こちらからアクションを起こすしかない。
「新しい俺を見せてやるよ!」
スキル【護身術】を発動させ、身体が勝手に鎌を避ける。
しかし、このまま【護身術】で殴り込んでも勝てる見込みは少ない。
そこでキャンセルを発動させる。
最近気付いた事実だが、ドキラブと異世界のアクティブスキルは同時に使用出来ない。
片方を使っている最中に使おうとすると、前に使用していたスキルはキャンセルされてしまう。
この性質を上手く利用すれば、【護身術】のオート回避後に生まれる隙を完全に消せるのだ。
「【光魔法】"光弾の射手"」
空中に浮かび上がる魔法陣。
一斉に放たれる光の弾。
攻撃はそれだけに留まらない。
右で持っていた火属性の魔石がセットされた拳銃をぶっ放す。
どちらを防いでも確実にどちらかの攻撃は当たる。
これは約束されたダメージなのだ。
相手には焦る様子が1つも無い。
どちらも避ける事無く馬鹿正直に受けたマルクポンド。
どんなに強い相手でもこれ程強い攻撃を喰らえば一溜まりもない。
はすだった。
「思った以上の出費だな。計算外だ」
攻撃は確実に当たったにも関わらず、無傷で立っている。
「くははは!俺の固有スキル【金貨交換】。ありとあらゆる物を金と交換する。今のは金と引き換えにその攻撃を全て掻き消した。分かるか?万が一にもお前等には勝ち目がないんだよ」
白司録と同じ固有スキル持ちだったとは。
厄介な奴が邪魔をして来たな。
コイツを倒さない以上は奴隷の解放も叶わない。
ここが俺達の正念場という訳だ。
「全員武器を構えろ!気を抜いたら一瞬でやられるぞ!」
「反応が遅せーな!まずは2匹退場だ!」
真っ先に狙われたのはリルとラル。
獣人とはいえまだ子供。
相手の攻撃に耐えられるとは思えない。
「2人を守れ!」
必死叫ぶ。
だけど、その声は無意味に終わる。
誰も間に入らずにマルクポンドの攻撃が2人を襲った。
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