050話 魔の者について
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荷物を置いてから、他の人が帰ってくるよりも先に街へ出る。
事情を説明した置き手紙を1枚残しておいたので、それを見れば大体察してくれるだろう。
それよりも今は泥喰らいの抹殺が本当なのか調べる必要がある。
人を大量に殺す計画を立てているなど嘘であると信じたいが、嘘を証明する為にはそれなりの確証が必要だ。
宿屋を出て向かったのはギルドだった。
ここなら情報が日常茶飯事の様に出回っている。
1つくらいは聞きたい事が聞けるだろう。
扉を開けて中に入る。
中はこの間来た時よりも静かだ。
冒険者はクエストにでも行っているのか?
「やぁ、また会ったね。今日は姫達はいないのかな?」
このタイミングでやって来たのはギムレットだった。
こいつパーティに属していると言っていたが、本当に仲間はいるのか怪しい。
1人でいる所しか見たことないぞ。
「この辺の噂話とか詳しいか?」
他に人もいなさそうだし、ギムレットに訪ねるしかなかった。
噂と聞いて少し眉を顰めるギムレット。
どうやら心当たりはあるみたいだ。
街の人も知っていたし、街中に広まっていると思って良いだろう。
「その件を嗅ぎ回るのはやめておいた方が良い。これは一度武器を交えた仲として忠告させてもらう」
何かを知っているギムレットは深刻そうな顔をしてそう伝えて来た。
「大した仲じゃないだろ。ナンパ師め」
「なっ!折角、危険だから親切に止めてやってるのに何だその不名誉な呼び方は!」
「危険って事は魔族が関わっているというのは本当なんだな」
「あぁ、その通りだ。今、我々の優秀なパーティメンバーが街を見張っているが、魔族を何回か見かけたと報告が上がっている」
どうやら本当にパーティメンバーはいるみたいだ。
疑ったりして悪かったなと心の中で謝っておこう。
それよりも気になる事が1つある。
魔族の見分け方だ。
ゴールドクライシスでギャウルと会った時は、俺が偶々顔を知っていたから分かった。
しかし、側から見れば普通の人間にしか見えない。
「何か魔族だと見分ける方法でもあるのか?普通の人間の格好をしてたら分からないと思うけど」
「はぁー、これだからルーキーは」
わざとらしくため息を吐いて、両手でやれやれとポーズを取る。
その腹立たしい態度に苛立ってしまうが、ぐっと我慢した。
殴るのは教えてもらってからにしよう。
「ご主人様、魔族は戦闘のスペシャリスト」「高い身体能力と高い魔力を持ってます」「「だから、見ただけで分かるんです」」
「どうやら、君の小さな従者の方が賢いみたいだ。ついでに補足説明すると、奴等は高い魔力故に制御出来ない。常に外へ出していないと身体が爆散するからな。同じく高い魔力を持ってエルフ族もいるがアレは例外だ」
「魔力を感じ取れる物なら誰でも分かるって事か」
「そこの従者は獣人族だから分かるが君は魔力を感じ取れないのか?」
感じ取れないのかと聞かれても分からないものは分からない。
最近異世界に来たばかりで、魔力に目覚めたのも最近だ。
「ちなみに言うと君からも魔力が僅かに漏れ出ているから、魔力操作のレベルを上げた方が良い」
「ご丁寧にどうも。それでギムレットはこの残虐な愚行を止めるつもりがあるのか?」
「質問がナンセンスだね君は。当たり前だよ、人が死ぬと分かっていて、黙ってはいどうぞなんて言えないだろ」
やはり、ギムレットも善良な心を持っているみたいだ。
いざという時は、彼に頼る選択肢もあると覚えておこう。
その後もいくつか質問をしてみたが、あまり調査を進んでいないらしく欲しい答えは返ってこなかった。
それでもあの噂が本当である可能性が高いと分かっただけでも大きな収穫だ。
後は泥喰らい抹殺の正確なタイミングと敵の勢力を知りたい。
少なくともタイミングさえ分かれば、後は待ち構えて返り討ちにするだけ。
ある程度情報をくれたギムレットに感謝をしながらもギルドを後にする。
「次はあそこしかないよな」
情報を集める為には人が集まっている場所へ向かうのが1番だ。
そして、この街で1番人が集まるのはゴールドクライシス。あそこしかない。
3度目のゴールドクライシスへ向かうと、溢れんばかりの人が集まっていた。
どうしてこんなに人が多いのか。
立っていた男に声を掛けて事情を聞いてみる。
「どうしたんですか?この人集りは」
「あぁ、泥喰らいが押し寄せて来たんだと。何でも噂を耳にした奴らがパニック起こして、我先にゴールドクライシスへと来たらしい」
最後の最後に縋るのが運要素の激しいギャンブル。
金を得る手段が乏しい為そうなる気持ちも分かるが、それなりのリスクを伴う。
リスクを回避出来たとしてもその先に待っているのは変わらない未来だ。
きっと金は儚い雪解けの様にゆっくりと消えてなくなるだろう。
それ程扱いが難しいのがお金である。
「ご主人様」「あ、あそこ」
震えた手で指を指すリルとラル。
その先にはギャウルが見えた。
ここで何をしているのだろうか、目的は一体。
直接接触して聞きたい所だが、それよりも先にリルとラルを落ち着かせる。
「大丈夫だ。こちらに気付かなければ何かしてくる事もないはず。とりあえずこの場から離れよう」
一度は見かけたがもういなくなったと思っていたのに。
リルとラルはギャウルに深いトラウマを植え付けられている。
目の前で人が死に掛けたのだから無理もない。
大人だってトラウマになるのだから、こんなに小さな子供なら尚更だ。
2人を優しく抱えてその場を後にした。
得られた情報は少ないけれど、それでも噂は本当だという確証が得られたので十分だ。
「「ごめんなさい。ご主人様」」
ゴールドクライシスから離れている途中でしょんぼりとしながら反省するリルとラル。
「なんで謝るんだよ。気にすることはないだろ?それにあれだけ人がいたんだから、まともに話も聞けなかったさ」
一応、励ましてはみたけれど、それでも反省してしまっている。
そんなに落ち込む必要はないんだけどな。
どうすれば2人の気持ちを上げられるか考えながら宿へと戻った。
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