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クラスで異世界転移したけど何故か俺のステータスだけ恋愛ゲームでした〜意外と戦えるみたいなので女子と仲良くなって魔王倒します〜  作者: 風野唄
第二章 金に囚われた人々

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038話 この街は金で出来ている

誤字脱字や文章の下手さについてはご了承下さい。投稿予定時間になるべく投稿できるようにします。

面白いと思っていただけたら評価やコメントお待ちしております!

レイピアの突きが容赦無く襲い掛かる。

しかし、直接的な攻撃は悪手だった。

運動のステータスを上げたことによってレイピアを天高く弾く。

相手はまさか力で負けるとは思っていなかったらしく、目を丸くして驚く。

武器を失っている今が攻める絶好のチャンス。


「この勝負、俺の勝ちだ」


ギムレットの顔前には鋭く光を反射させた短剣の刃があった。

この勝負は俺が勝ちをいただいた。


「どうやら僕は君の事を侮ってしまっていたみたいだ。認めよう、君の勝ちだ」


引き際は分かっているらしく大人しく敗北を認めた。

女好きが度を越していなければ、普通の優秀な冒険者と思えたんだけどな。


「お騒がせしてすまなかった。また機会があれば話でもしようじゃないか」


爽やかな笑顔を見せて立ち去ろうとするギムレット。

だけど、俺は誤魔化されない。

逃げようとするギムレットを捕まえて、邪悪な笑顔で語り掛ける。


「どこへ行こうとしてるんだよー、ギムレット」

「ど、どこって大事な様があったのを思い出してしまってね。君には悪いけど今日はこの辺で」

「そんなに寂しい事言うなよ。それにほら、勝ったら"何でも1つ"言う事を聞くんだろ?」


そこが1番重要な事だ。

勝った方が得をする賭けが、唯一この勝負に意味を持たせていたのだから。


何を言われるのか不安なギムレットは肩を震わせていた。

自分から提案したはずなのにそこまで怯えられると俺が悪い奴みたいになるだろう。

そもしも頼みたい事はギムレットにとって負荷の掛かるような話ではない。

寧ろ、それだけで良いのかと疑われてしまう様な内容だ。


一旦、みんなが待つギルドへと戻る。

扉を開けて中へ入った途端三者三様の反応を見せた。


結果が気になって駆け寄るベリー、無言ではあるが心配そうな白司録(はくしろく)、そして後ろで余裕そうに腕を組むミラ。


「どうだったの?勝った?勝ったよね?」

「まぁ、ギリギリ勝ったって感じかな」

「そうだよ!あれは殆ど奇跡みたいな勝ち方だった!だから、僕は負けてない!よし、引き分けという事で手を打とう」


またしても勝手に逃げようとするギムレットを捕獲する。

このまま縄で縛ってやろうかとも考えたが、流石に見た目が悪いのでやめておこう。


「だから、悪いようにはしないって言ってんだろ」

「君はつくづく愚かだな!敵だった相手の言葉を易々と信じる馬鹿がどこにいる!」

「敵どうこうの問題はお前が勝手に挑んで来たんだろ」

「あれだけ綺麗なお姫様を3人も連れていたら目に余るのは当然だ」


言いたい事は分かると頷く周りの冒険者共。

口に出さなかっただけで俺を敵対視している人間は多かったようだ。


「それで?君が僕に要求する事は何だ?限度は考えてくれると思って良いんだろうな」

「お前は俺を何だと思ってんだよ」

「・・・女性を脅して侍らせる最低野郎」

「よし、火炙りで」

「本性現したな!悪魔め!」

「さっきから仲良く漫才してないでさっさと話を進めましょうよ」


相変わらず腹立たしいギムレットのことは気に食わないが、ミラの言う通り話を先に進めるべきだ。


俺達4人とギムレットはギルドに併設されて食堂の椅子に腰掛けて本題に入ろうとする。

しかし、話はすんなりと進まない。

それ以前の段階で問題が発生したからだ。


テーブルは片方3人ずつの6人掛けテーブル。

俺達はギムレットを抜くと4人。

つまり、1人はあまり知らない男の隣に座らないといけない。

普通に考えるのなら女子好きのギムレットから3人を遠ざける為に、同性である俺が隣に行くべきだ。

だけど、今回は俺とギムレットの対話がメイン。

そう考えると横では話し難い。


となると女性陣3人の中で1人を選ぶ必要がある。

空気を察した3人が顔を見合わせた。

誰が行くのか小声で話している。

この間、ギムレットは気まずそうな顔をして待っていた。

隣の席を外れ扱いされたら誰でもそんな顔になるか。


「聞きたいんだけど、それ程僕の隣が嫌だったのかな?」


最終的に出た案が体格の小さな白司録がミラの膝に座るという物だった。

ギムレットが可哀想にも思えて来たが、最初の印象が悪かったので仕方ないといえば仕方ない。


「本題に戻るけど、俺が求めるのは情報だ。この街の内情を中心に教えて欲しい」

「この街についてか。君達はこの街の人にはあったか?」


あの店の奴に会った時の事を思い出して、腹立たしい気持ちになる。

激しい選民思想、金への異常なまでの貪欲さ。

偶々アイツだけがそういう人間だったという可能性もあるが・・・。


「その顔、どうやら会った事はあるみたいだね。会った事があるなら分かると思うが、彼等の基準は全てがお金だ。お金を持っている者を神と讃え、その逆をゴミと罵る。僕は元々この街の人間ではないから虫唾が走ったね」


話を聞く限りではやはり他も大差ないらしい。


「泥喰らいという蔑称で呼ばれている人達もいるみたいだな」

「そうか、そこまでは知っているんだね」

「本当に良くない事だとベリーは思う」


人一倍純粋なベリーが口を開く。

怒りとも悲しみとも取れるトーンだった。


「ここからはベリー様にとって聞くに耐え難い話になるかも知れませんがご了承ください」


そんなベリーに配慮して一言注意してから話を続けた。


「泥喰らいと呼ばれる人々も最初から貧しかった訳ではないらしい。新しく領主になった男によってこの街は変えられた。その領主の名は、ドルマニー・マルクポンド。彼が行ったのは単純且つ横暴な内政だった。金がある者を優遇し、それ以外から税収として金を巻き上げる。貧富の差が激しくなるまでに時間はそう掛からなかったようだよ」


ドルマニーという奴が、この街をここまで見苦しい物に変えたのか。

金銭面だけ見れば上手い内政に見えるが、住民を見れば言うまでもなく失敗だ。


「そこから悲劇は加速することとなる。この街の目玉である施設"ゴールドクライシス"。彼はこれを作った。ゴールドクライシスは敗者にチャンスをという名目で作られ、泥喰らい達に大量のお金を用意させ、色々な挑戦に成功すれば倍、負ければ没収という単純なルールの下で運営されていた」

「泥喰らいはそれに縋るしかなかった、という事か。冷静に考えれば、金をむしり取る為に作られたとしか思えないが、追い詰められた人間にそこまで判断は出来ないだろうな」


可能性が少しでもあるなら挑みたいと思うのが人間の性だ。

少しずつ見えて来た街の内情は、ギムレットの言った通り辛い物だった。

ご覧いただきありがとうございました。

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