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003話 女子と話すと強くなるとか詰みました

誤字脱字や文章の下手さについてはご了承下さい。投稿予定時間になるべく投稿できるようにします。

面白いと思っていただけたら評価やコメントお待ちしております

異世界に来て数日。

俺達は冒険に出る前に基礎を学ぶ為、王国の騎士兵団達の訓練に参加させられていた。

それも男女や非戦闘員関わらずなるべく参加して欲しいようだ。


基礎も知らずに冒険へ出て、序盤も序盤に死にましたでは目も当てられないからな。

でも、運動は嫌いな俺にとってはこの訓練はキツイ。


「これから小休憩を取ります。そして、その後城壁の外へ出て実際に魔物を狩る訓練をしましょう」

「よっしゃー!これから俺の冒険が始まるんだ!」

「えー、なんか怖いかもー」


色んな反応を見せる生徒達だが、概ね喜んでいる人が多そうだ。

この体育の授業よりも過酷な訓練が終わるなら正直何でも良いのだろう。


「しかし、問題があるとするならこのステータスだよな」


自分のステータスだけはいつでも確認出来るらしく、訓練が終わると毎日確認している。

だけど、何も伸びていない。

分かるよ、分かる。

恋愛関連のステータスが多いから伸びないのは分かる。

それでも運動の欄は伸びても良いと思うのは俺だけだろうか。


一切伸びないステータス問題。

着々と成長していく大半のクラスメイト。

これはいよいよ非戦闘員として影を薄めて生きていく計画を本格的に進めなければ。


その前に水でも飲みに行くか。

確か食堂しか飲み水を貰える場所は無かったはず。

少し遠いが小休憩として十分な休憩時間を貰っているので、遅刻する事はないだろう。

寧ろ、理由を付けて遅刻して実践に行けない方が良い気までして来た。


自分が大金持ちにでもなったのかと錯覚するほど広い廊下を歩いていると、1人の少女が廊下で倒れているのが目に入る。


この場にいるのは俺1人。

面倒事は好まない俺も流石に反射的に体が動いて、助けようとする。


「おい、大丈夫か!?意識はあるか?」


体を揺らしながら返事があるか確認するも何も返ってこない。

これは大事なのではないかと急ながら脈を測るとしっかり動いている。


「生きては・・・いるのか?」


どうなっているのかと混乱していると、倒れていた少女が動き出した。


「んー?あれれ?貴方は誰?」

「え?あっー、俺は士郎。最近、呼び出された団体の1人だよ」

「ふぁー、また眠気が」


人に自己紹介をさせて置きながら欠伸するとは失礼な奴。

でも、身なりからしてかなり地位のある身分だというのは察せれる。

国王の娘とかだと怖いので口に出しては指摘しないでおこう。


「こんな所で寝てたら危ないって。こんだけ広い城なんだから寝室で寝ろよ」

「むー、ベリースト・タタルト。第三皇女だから、どこで寝ても大丈夫なの」


本当に娘だったとはな。危なかった。

首の皮1枚繋がった感覚がする。


彼女は俺に睡眠を邪魔されて不機嫌なのか、頬を膨らませて睨んでいる。

でも、そんな小さな背丈とあの国王とは似つかない可愛らしい大きな目で睨まれても少しも怖くない。


「あっ!そうだ!」


意外と感情豊かな第三皇女は俺を見て何か思い付いたらしく、両手でポンと電球を表現した古典的なジェスチャーをする。

この感じからして、嫌な予感がして来た。

俺はただ水を飲みに来ただけなので、さっさとこの場から立ち去ろう。


「じゃあ、生きてはいるみたいだし、俺はこの辺でー」

「ちょっと待ってよー。ベリーとここで会ったのも何かの縁だしさっ。部屋まで運んでくれない?」


今度は不機嫌そうな顔とは打って変わって、目をウルウルとさせた女の子の武器を最大限に活かした上目遣いのお願いをしてくる。

本当に表情豊かな子だと感心してしまいそうだ。


だけど、俺は二次元に引けを取らない美少女だからと言って甘やかすつもりは全くない。

歩ける足が付いてるのだから自分で部屋まで戻るべきだ。


よし、この口でしっかり言ってやるぞ。


「まぁ、しょうがないから良いけど」


俺の脳と口はどうやら直結していないみたい。

思っていたこととは反対の事が口から出てしまった。

だけど、不思議と嫌な感じはしないな。


「じゃあー、お願いね〜!」


両手を伸ばしてお姫様抱っこを所望する第三皇女。

しかし、流石にそれはまずいので俺は背中を向けて乗るように促す。


「ちぇー、シローはケチ」

「それではベリーストお嬢様、硬い床で快適な夢の旅をお楽しみください」

「わぁ、わぁー!冗談、冗談だよー!」


慌てる様子を見て満足したので、背中に乗せて案内に従い部屋まで案内する。

何とは言わないが俺も良い思いをしたので、それを運賃として受け取ることにしよう。


部屋に着いたので扉を開けると女性らしい可愛い内装の中に、ベリーの体に対して余りにも大き過ぎるベッドが置かれていた。

見るからに高そうなので慎重にベッドへ下ろして、これで俺の役目は終了だ。


「それじゃあ、ゆっくり寝ろよ」

「ありがとうシロー!今度はゆっくりお話ししようね!」

「まぁ、また会うことがあればな・・・って、もう寝てんのかよ」


どれだけ寝たいんだよ、この姫は。

って、そろそろ戻らないとやばい時間じゃないかよ。

水を飲むタイミングを失った。


["ベリースト・タタルト"のプロフィールを交友関係一覧に追加しました。今後、"ベリースト・タタルト"に関して得た情報は、交友関係一覧からご確認が可能です]

[異性との初めての会話を確認。100ptを付与します。ポイントは取得可能一覧から割り振りが可能です]

[異性と10分間の会話を確認。10ptを付与します]

[称号:始まりの1歩 を獲得しました。称号欄から変更が可能です]


「なんだ、なんだ!」


急に現れたログの波に驚く。

そして、冷静になって読んでみると何やら良さそうな事ばかり書いてある。

特にポイントに関しては、割り振れる物によっては今後の異世界生活を大きく左右させそうだ。


嬉しさのあまり飛び跳ねそうだったが、誰かに見られたら明らかに不審者なので心の中で留めておく事に。


「・・・あれ?待てよ」


俺はここで悲しい2つの事実に気付いた。


「俺、異世界に来て数日経つのに女子と話をしたの今日が初めてかよ。それなのに女子と話さないとステータス強化出来ない?少しは希望を残してたけど終わったんだな、俺の異世界転生」

ご覧いただきありがとうございました。

よければ評価、ブックマーク、いいねお願いいたします。めっちゃモチベーションに繋がりますのでどうか、どうか!!!

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