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クラスで異世界転移したけど何故か俺のステータスだけ恋愛ゲームでした〜意外と戦えるみたいなので女子と仲良くなって魔王倒します〜  作者: 風野唄
第一章 囚われの姫君と裏切りの狂人

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020話 背負う物が重過ぎて

誤字脱字や文章の下手さについてはご了承下さい。投稿予定時間になるべく投稿できるようにします。

面白いと思っていただけたら評価やコメントお待ちしております!

「で?何でアンタ達がいる訳?」

「そんなに怒る事はないじゃないか?僕達も同じクエストを受けた。それ以上でも、それ以下でもないさ」


クエストを受けてギルドを出た俺達。

しかし、何故かそこにはクラン御一行がいた。

あれ程派手に戦った後に付いて来られても正直気まずいだけだ。


ハレートンは俺に興味を持ったのか一生話し掛けてくる。

敵意はなくなったのは助かるが、これはこれで面倒だ。

それにアルメノはさっきの事を根に持って、一生ミラを睨んでいる。

クランよ、こうなる事は予測出来なかったか。

誰がどう考えてもこうなる未来しか待っていなかったぞ。


街を出て、目的の場所へ辿り着くまでおおよそ30分。

その30分間、この地獄の様な空気に耐えないといけないかと思うと憂鬱である。


「何が目的なんだ?さっき色々あっただろ」

「きっと嫌がらせでクエスト横取りしようとしてるのよ。気に食わないわ」


こちらが心底良く思っていない事をようやく察したクランは苦笑いを見せる。

普段からマイナスな感情を向けられることはないのだろう。

戸惑いの表情を見れたので少し満足だ。


「ただ、僕は仲良くなりたくてね。ほら、特に君とは会った事もなかっただろ?えーと名前は・・・」

「俺とは住む世界が違う人間だからなアンタは。まぁ、良いや。士郎(しろう)、俺の名前だ」

「そうか!シローというのか!」


俺が名前を教えた事で許しを得たのだと思い、笑顔が戻る。

しつこい勧誘だったとはいえ、一貫してクランが敵意を向けてはいなかった。

その点だけは考慮して名前を教えることにした。


「ミラが強いのは知っていたが、シローもここまで強いとは」

「ガハハ!本当だな!まさか、あそこで負けるとは!俺もまだまだ実力不足だ」

「本気じゃなかったし。狭いギルドじゃなきゃ」

「勝ったかもね。だけど、結果が出てからあれこれ言うのは無粋だからやめておいた方が良いわ」


女同士はバチバチだ。

また今にも戦いの火蓋が切って落とされそうな勢いである。

宥める様にはハレートンが間に入った。

また喧嘩を始めない様に見ていて欲しいけれど、正直クランと2人にしないで欲しいとも思っている。


「お前も大変だな。ブレーキの効かない仲間を持つと」

「そうでもないさ。2人には助けられてばかりだからね」

「何で2人はあんなにクランの為に動くんだ?弱味を握ってる、なんて事はないよな」

「面白い発想だね、全く違うけど。2人は元々とある村の住人だったんだ。その村がある日魔物に襲われてしまってね。僕が駆け付けた頃には悲惨な状況だったんだ。それでも助けたのがあの2人だった訳だよ」


やはりコイツは根が優しい。

2人も生還者を出せた功績を喜ぶよりも、助けが間に合わず多くの人が死んだ事を悔いる表情をしていた。

仕方なかったなんて、口が裂けても言わないだろうな。


ただ、根が優しいからこそ悲しい話もある。


「僕は勇者の孫として当然の事をしたまでだけどね」


勇者の孫というレッテルがどんなに善行を積んでも、当然の様に扱われてしまう。

そして、その運命を本人が受けていれてしまっている。


「じゃあ、例えばクラン、お前が勇者の孫で無ければ、村なんて助けに行かなかったか?」

「・・・えっ?それは」


純粋な疑問だった。

きっとコイツはどんな人生であっても村を助けただろう。

出会ってたった数時間の俺でもそんな確信がある。


「多分、僕は助けてに行ってたと思う。どんな肩書きでも、どんな立場であっても」


クランは30秒に満たない時間考えた後にはっきりと答えた。

決して長くはない時間だけど、心の中で多くの自問自答をしたはずだ。

それでも答えは変わらなかったのだろう。


「だったら、勇者の孫とか関係ないだろ。クラン・クサカーベとして生きてるんだから」

「・・・そうかな。そうだと良いんだけどね」


人の心はすぐには変わらない。

生まれ持った固定概念がクランを縛っている。

それがどれほど辛くても他人に助けを求められない。

頑固で、厄介で、強力な深い深い呪いだ。


「おーい、そこの2人。目的の魔物がいたぞ」


話が終わった所でハレートンが俺達を呼ぶ。

どうやらクエストで対象となっている魔物を見つけたみたいだ。

そういえば、どんなクエストを受けたのか知らないな。


スライムくらい弱い敵だと個人的には嬉しいけど、ミラに限ってそんな物を選ぶとは思えない。

なので、せめて前に戦ったラピッドラビットくらいの強さであることを祈る。


「想定以上に多いなー」

「呑気な事言わないでハレートン。イレギュラーワークよ、これ」


まだ状況が把握出来ていない俺は知らない単語の登場に戸惑いながら尋ねる。


「イレギュラーワーク?何だよそれ」

「何かしらの原因によって、最初に指定されていたクエストのレベルを遥かに上回る事象が起きる事よ」


つまりは、敵強いから大変だぞって事か。

分かりやすい説明ですっと頭に入ってくるが、理解したくない内容だった。


目を背けたい状況ではあるがようやく目の前の光景を直視する。


「おいおい、嘘だろ。魔物を狩るってレベルじゃねーぞ」


森の中に開けた場所があった。

そして、その奥には見えるだけでも何万ものゴブリンの軍団が装備を着て整列している。

まるで今から戦争に行く前の様だ。


「この様子だと、ジェネラルゴブリンかゴブリンエンペラーが指揮を取っているはずだ。1人はそれを止める必要がある」


冷静な口調で敵の分析を始めたクラン。

幾千もの戦いを経験した男はこれくらいでは取り乱したりしないらしい。


しかし、名前からして強そうな魔物だ。

だけど、この多さは普通のゴブリンを相手するのも骨が折れる。

どちらにせよ、辛い戦いにはなるだろうな。


「やっぱり、僕が行くしかないか」

「待て、俺が行く」


ここは率先して敵のボスを倒しに行くと申し出る。

心配な目を全員が向けているが、俺だって少しは考えた。


まず、長期戦は俺の元々の体力では不可能だ。

運動のステータスは体力にも影響を及ぼすのか、試していないので危険な賭けは出来ない。

それに、そもそもスキルや短剣が大軍には不向きである。


もう1つはハレートンとアルメノの連携を取れるのがクランしかいない事だ。

あの数を相手をするなら連携は必須。


従って、俺が行った方が良いと判断した。

勿論、勝てるかどうかは怪しい賭けだ。

でも、この戦いに勝てれば俺は強くなれる。

そんな確証のない自信が心の中にあった。

ご覧いただきありがとうございました。

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