表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
クラスで異世界転移したけど何故か俺のステータスだけ恋愛ゲームでした〜意外と戦えるみたいなので女子と仲良くなって魔王倒します〜  作者: 風野唄
第一章 囚われの姫君と裏切りの狂人

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

19/125

019話 勇者の孫

誤字脱字や文章の下手さについてはご了承下さい。投稿予定時間になるべく投稿できるようにします。

面白いと思っていただけたら評価やコメントお待ちしております!

ギルドに着くといつもより人が多い事に気付く。

どうしてこんなに多いのか気になる。

クエスト選びはミラがしたいと言ったので、俺は聞き耳を立てて情報収集に努めた。


「聞いたかよ。あの話」

「あー、聞いた聞いた。あのパーティがメンバー募集掛けたんだよな?」

「お陰で王都のギルドはこの様よ。若手がこぞって入り浸ってやがる」

「俺達も今から挑戦すりゃ遅くねーかもな」

「やめとけ、やめとけ。メンバーになれても死ぬのがオチよ」


どうやら理由は有名なパーティのメンバー募集らしい。

冒険者で生きていく為には安定して魔物を討伐出来る必要がある。


そうなると力が必要だ。

そこで人は2種類のタイプに分かれる。

自分で強くなろうとする人間と他人に頼ろうとする人間。

後者が悪いという訳ではない。

人はそうやって生きているのだから。

でも、ここにいる奴ら頼ると寄生するのを履き違えた悪い例だろうな。


「やっと取って来れたー。人多くて大変だよ」

「どこかのパーティがメンバー募集しているかららしいぞ」

「あぁ、初代勇者の孫のパーティでしょ?今、最も魔王討伐に近いとか言われてる」


初代勇者の孫がいるのか?

魔王討伐が可能な存在がいるなら、どうして国王は俺達を呼び出した。

それも1人2人ではない。

クラス全体を呼び出したのだから、相当焦っていたと思う。


「まぁ、親の七光りなんだけどね。一度会った事あるけど、アタシの方が100倍は強いわよ」


嘘か真か。

腰に手を当ててそう言ったミラ。

彼女は負けず嫌いな一面があるからな。


「ふふふ、君は面白い事を言うね、ミラ」


俺達の話を聞いていた男が後ろから声を掛けて来る。

水色にクセ1つないサラサラの髪と全く開いていないのでは無いかと錯覚する糸目。

そして、何よりその風格は一目見ただけで勇者の孫だと理解させる。


「あぁ、いたの?クラン・クサカーベ」

「勿論さ。僕も冒険者の一員だからね。そうだ、君を見つけたら言っておく事があったんだ」

「パーティの勧誘ならお断りよ?アタシ、バディ登録してあるから」


会話を先読みして釘を刺すミラ。

しかし、相手は勇者の孫。

そんなにすごい人から誘われるのなら普通は喜んで返事を返してしまいそうだけどな。


「おっと、それは残念だ。しかし、君みたいな孤高のA級冒険者と一緒にバディを組める人が誰か気になるね。その人は幸運だよ。君もそうは思わないかい」


断られたというのに、言葉とは裏腹に残念そうな顔はしていない。

寧ろ、最初から断られるのを知っていたみたいだ。


俺の方へと話し掛けて来たのは、バディがどんな奴か品定めする為か。

そうだとすると白々しい演技をするものだ。


「ねぇ、そんな2人放っておいて早くクエスト行きましょうよ」

「俺も珍しくコイツの意見に賛成だな。この2人はクランが気に掛けるレベルの相手ではない」


後ろから現れた口が悪い吊り目女と筋肉ダルマ。

おっと、相手から仕掛けて来たからと言ってこちらの口が悪くなる必要は無かったな。

まぁ、心の中で吐いた毒なので許して貰いたい。


「いや、僕は彼女に・・・」


そう言いながらも手を伸ばして来た。

ミラは乗り気では無いのに、強引にでも話したいらしい。


「お前、振られたんだぞ?それに気付かず迫るのはみっともないからやめておけって、お母さんに教わらなかったか?」


無理矢理手を出すのは、流石にやり過ぎなので間に入る。

腕を掴んでやろうかと思ったが、俺が見えた瞬間に手を伸ばすのをやめたので掴みはしなかった。


「中々、忠誠心の高い仲間を連れてるみたいだな」

「そこまでにしておいてね。ハレートン、アルメノ」


口悪女と筋肉ハゲがそれぞれ杖と斧を俺に向けて来る。

あの勇者の孫であるクランに失礼な態度を取ったら許さないって訳か。

対等は言うよりも忠誠で出来たパーティだったとはな。


ミラを口説くだけに留まらず、公衆の面前で武器を向けて来るとは。

それがどういう意味か分かっていないはずもない。

いつでも殺せるというアピールなら、こちらにも考えがある。

俺も人の子、流石にこれは湧き上がる怒りを止められない。


「悪いけど、始めたのはそっちからだぜ?」


アルメノと呼ばれた女の方は恐らく魔法スキルを使ってくるタイプ。

なら、ハレートンとかいう筋肉ハゲを抑えれば下手に魔法スキルを使えないはずだ。


目と鼻の先に向けられた斧を【護身術】を使って避ける。

しかし、相手は戦闘に慣れており、それくらいの事では動じない。

懐に入れば意味を成さない斧を手放して、拳で迎え撃って来る。


「【硬化】"アイアンボディ"!」


腕が鋼の様な輝きを放つ。

空を切る音が聞こえる。

これで殴られたら一溜りもないのは誰が見ても明らかだ。

しかし、俺は敢えて真正面から殴り合う。

ぶつかり合う拳同士。ステータスのお陰で拮抗する力。

両者一歩も譲らない単純明快な勝負。

俺達の周りはビリビリと痺れる空気を放っていた。


先程までは俺の事を見下していたハレートンはニヤリと笑う。


「ここまでやるとはな。そのパワーがどこから出るのか知りたいものだ!」


強者の余裕ではなく、俺を認めたが故の言葉。


もう1段階入れている力を上げるハレートン。

まだまだ本気ではないと言いたそうだ。


だけど、俺には分かる。

それはただの強がりなのだと。

拳を交えているからこそ、全ての力を出し切っていると。


「俺もアホじゃないからな。これ以上は正面から戦うのはやめだ」


これ以上の力比べは俺が不利になると判断して、拳を受け流した。


力勝負は俺の負けだ。

でも、この戦いの勝利は俺がいただく。


腰から隠し持っていた短剣を取り出す。

この世界は危険が溢れている。

いつ何時も襲われて良い様、常に武器を持って歩いているんだよ。


ここまで拳での勝負に拘った俺がまさか武器を持っているとは思っていなかったハレートン。

一瞬の戸惑いを見せた後、防御の体勢を整えるが遅い。


首下にしっかりと当てられた短剣。

少しでも動けば刃に当たってしまう。


「ハレートンッ!こうなったら!【水魔・・・「はい、そこ動かない」


アルメノからの攻撃はないと油断していた。

しかし、味方の負傷覚悟で攻撃を仕掛けて来るとは。

あのまま彼女が攻撃を続けていたら、確実に俺に当たり形成逆転されていた。


だけど、忘れてはならない人がいる。

彼女は誰にも負けない強い女だ。


気付けばアルメノの背後を取っていたミラが、言葉1つで動きを制する。

オーラ、威圧、覇気、その類の物理的には計り知れない何かが、アルメノを言葉の通りに動かした。


「降参だ。総じて、君達の無礼をここで詫びよう」


クランの深い謝罪。

それを聞いてしまったら、俺達も喧嘩腰になるのを辞めざるを得ない。


「君達を不快にさせるつもりは無かったんだ」

「分かったわ。でも、本当に入るつもりはないからね」

「余程、気の許せる相手と出会ったのだろう。・・・羨ましいよ」


クランの消え入る様に呟いた最後の一言。

それにどんな意味があるのか。

勇者の孫として持て(はや)されるコイツは気に食わないが、少しだけ知りたいと思った自分がいた。

ご覧いただきありがとうございました。

よければ評価、ブックマーク、いいねお願いいたします。めっちゃモチベーションに繋がりますのでどうか、どうか!!!


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ