漫才【欲しいもの】

●⇒ツッコミ　○⇒ボケ

●よろしくお願いします。

〇僕、欲しいものがいっぱいあって困っているんだよね。

●ちなみにどれくらいあるの？

〇欲しいものは家にある干し芋の数ほど。

●それぞれの家によるわ。欲しいものが干し芋の数ってダジャレか。

〇欲しいものは西暦の数字くらいかな。

●だいたい2000個ってことね。って干し芋が家に2000個もあるの？

〇そうだけど。欲しいものがいっぱいありすぎるからべスト10だけ発表するよ。

●分かった。

〇第10位は干し芋かな。

●完全に欲しいものっていう言葉に引っ張られてるじゃん。

〇そうみたい。

●じゃあ続き行ってみようか？

〇ああ、どうしよう。

●えっ、何かあったの？

〇干し芋に頭を乗っ取られた。乗っ取られて干し芋以外思い付かなくなっちゃった。

●そっか。じゃあ本当に欲しいものじゃなくていいから。とりあえず何か出そうか。

〇僕が欲しいものは乾燥イモ。

●同じだから。それは干し芋の別名ね。

〇僕が欲しいものは、きっぽし。

●それも干し芋の別名ね。まだ干し芋に頭を乗っ取られてるの？他に何かないの？

〇ドライスイートポテトかな。

●英語にしただけじゃん。それも干し芋だからね。

〇芋干し。

●干しと芋を反対にしただけね。

〇ほっし一さん。

●あっ、ついに干し芋にアダ名を付け出したか。もう、芋とかポテトとかが欲しいものの名前の中に入ってたらダメね。

〇分かったよ。

●じゃあ今パッと浮かんだ欲しいもの何？

〇僕が欲しいものはサーフボード型の甘いやつかな。

●それもたぶん干し芋だな、平たいタイプの。

〇僕が欲しいものは習字の時に使う文鎮みたいな棒状の黄色いやつかな。

●それもたぶん干し芋だな。スティック状の干し芋もあるからね。

〇僕が欲しいものはサイコロ状の美味しいやつかな。

●それもたぶん干し芋ね。キューブタイプの干し芋もあるしね。その黄色い食べ物を頭から取り除いてくれないかな。

〇僕が欲しいものはパープルの平べったいやつね。

●それはきっと紫芋で作った干し芋かな。黄色じゃないものでも、それ関連は頭から取り除こうか。

〇炊き込みご飯に入れても美味しい少し硬めのやつも欲しいな。

●それ細かく刻んだ干し芋だろ？発想を別方向に飛ばさなくてもいいから、せめて違うお菓子にしようか。

〇欲しいものはポテトチップスの油を指に付かせないように箸の代わりに使ってポテトチップスが全部食べ終わったらパクパク食べてゴミを最後に残させない魔法のエコスティック。

●ポテトチップスに行くかと思ったらまた干し芋かい。今度は棒干し芋2本かい。いっそ発想を思い切り飛してみようか。

〇欲しいものは口にくわえて大きいベロだよって言って遊べるやつかな。

●それは笹かまぼこ、だと思いたい。でもそれはスタンダード干し芋だね。違うやつないの？

〇欲しいものはカッチカチのゴムみたいな食べ物。

●干し芋はかなり硬いからそれも絶対に干し芋だね。頭を一度空っぽにしてから欲しいものを想像してみようね。

〇分かった。

●生活用品とか電化製品とかファッション関係のものとか。色々と考えてみてよ。

〇僕が欲しいものはオーブントースター。あとバーナーも。

●干し芋を炙るつもりだな。炙って美味しく食べようとしてるな。

〇あとは石油ストーブも欲しい。

●ストーブの上に置いて焼くつもりだな。ストーブの上で干し芋を焼いて美味しく食べようとしてるな。

〇干し網も欲しいな。

●自分で干し芋を作るつもりか。家の軒先とかで芋を干すつもりか。

〇あとビニールハウスも欲しいな。

●その中で干すつもりか。家の軒先とかで簡単に作るのではなく本格的にビニールハウスで芋を干すつもりか。

〇ピアノ線も欲しいな。

●芋を薄く切るときに使うつもりか。プロの技術で干し芋を作るつもりか。

〇茨城ツア一の招待状も欲しいな。

●干し芋を買い漁りたいだけだろう。茨城に行けば色々な種類の干し芋が手に入るもんね。

〇あと塩を使った少ししょっぱめのアイスも欲しいな。

●干し芋に乗っけて塩気で甘さを引き立てようとしているな。

〇あとしょさ、しょさくり、咀嚼力も欲しいな。

●干し芋を気持ちよく噛みたいわけか。安定感を求めているわけか。

〇あと滑舌も欲しいな。

●さっき咀嚼力っていう言葉を噛んじゃったからね。

〇ああ、どうしても干し芋に繋がっちゃうな。

●もういいよ。干し芋以外は出ないから終わりにしようか。

〇そっちも意外と干し芋に詳しいよね。

●そんなことないよ。普段干し芋とかあまり食べないしね。

〇逆にそっちは欲しいものとかないの？

●いきなり言われてもね。

〇パッと思い浮かんだものでいいよ。

●いきなり団子とかかな。

〇さっき言った、いきなりっていう言葉に引っ張られてるよ。

●そんなことないよ

〇っていうか、いきなり団子ってサツマイモだよね。

●うん、そうだけど。

〇そっちもサツマイモ好きなんかい！

●もういいね。ありがとうございました。