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相談。

「まあ、私の案は全部対策よ、王子の行動に対してどう動くか」


「具体的には?」


「そうねえ、例えば舞踏会で逃げる時に王子から走って逃げられると思う?」


「普通に考えてドレスとヒール、しかも男女の体力差を考えると無理」


「でしょ? だから、ドレスで走る練習とか、ヒールは脱いで走った方が無難であるとか、事前に出来る練習対策、行動の確認よ」


「ふむふむ」


「シンデレラと王子がダンスした後、王子は高らかに宣言するわ「国王陛下!私はこの娘と結婚する!」ってね」


「うん」


「「こ」の部分で漏れるからトイレ!って被せて、トイレに行くふりをして逃げる!」


「ええっ!?」


「だってそうでしょ?言われたら負けが確定するわ

王族の言葉を遮るのもアレだけど、こっちだって人生掛かってるんだから形振り構ってられないわね」


「う、うん」


「この際、ダンス終わった瞬間にトイレ!でもいいわ

そこに私が割り込むから」


「割り込むって?」


「適当に周囲の令嬢をけしかけて、王子を取り囲むから、その隙に」


「逃げる!」


「うん、あの子に王子取られるわ、今がチャンスとか言えば王子に憧れる子は突撃する筈」


「やだ、白雪姫わるい顔してる」


「だって、シンデレラの最高の見せ場を壊せるのよ、楽しくない?」


「私は人生掛かってるから・・・」


「それはそうね、ごめん少し浮かれた」


「ううん」


「あとは逃走経路、貴女が乗った馬車が家に入ったなんて見られたら台無しだから、途中で降りて、馬車は適当にグルグル王都を回るの。

貴女は、途中の路地辺りで従者と合流、物陰で着替えて家へと戻る、とかね」


「そう言えばガラスの靴って・・・」


「多分、妖精のおばあちゃん現れるんじゃない?

現れなかったらそれはそれでシンデレラに辿り着く要素が減るし」


「そうだね」


「それにしてもシンデレラ、貴女私の予想の遥か上を行っているわね」


「え?」


「容姿よ、容姿。

そんなド派手な金髪で透き通った碧眼じゃ、そりゃ王子も一目惚れするわ

私なんて黒髪だから、美人と言っても埋没出来るの

でもシンデレラの金髪はランドマークと言うか、目を引くもの・・・」


お休みの日なので、今日の私は元の金髪碧眼姿を披露している

確かに金髪って光るから目立つんだよね・・・


「でも白雪姫も・・・」


「あー、ソレやめよ?雪って呼んで、私はシンディって呼ぶ事にする」


「う、うん、でも雪ちゃんこそ、今日屋敷に来た時に後ろに男の人が数人居たけど・・・」


「うそ!?ほんと!?」


「本当、チラチラと様子伺って・・・」


「うあー、此処でもかぁ、どうしよう・・・」


白雪姫は頭を抱えて突っ伏した

此処でも、という事は今回が初めてでは無いのだろう

少し同情、いや、凄く共感を感じてしまう。


バーーーンッ!!

「話は聞かせてもらったわ!!」


ビクッ

「え、シア姉様?リゼ姉様も」


突然部屋の扉が開け放たれて姉様達が入って来た


「シーラさん、貴女もウチに住めばいいのよ!」


「んん!?」


「だってシンディと同じ学年同じクラス、学校に通うのも無理はないし

ウチなら男対策はシンディが居るからバッチリよ?」


「美少女が増えるっ!」


「あら、楽しそうな話してるわね」


「お母様!?」

お母様まで乱入して来た、これはみんな覗き見てたな・・・


「シーラさん、貴女ウチの子にならない?」


「・・・ほえ?」


「聞けば、貴女身内も居ないのに他国に渡って来て、学校卒業したらどうするの?

国の仕事に着くにしても後押ししてあげられるし」


「え、でも、なんでそこまで・・・」


「あら、シンディと同じ転生した人なんでしょう?

シンディも同じ境遇の友達が近くに居た方が良いでしょうし、死んでからも苦労なんてする事ないわ」


「ちょっ!シンディ!?貴女転生者って教えたの!?」


「え?うん」


「貴女、豪胆と言うかノー天気と言うか・・・

いつ頃話したのよ」


「うー、いつだっけ?」


「義父様の葬式の日か、次の日くらいじゃない?」


「早っ!!嘘でしょ!?」


「え、何かおかしい?」


「おかしっ、いえ、そうねお母様とお姉様を見る限り、貴女の目は正しかった、でもホイホイ人に教えちゃダメだからね!」


「へへ、うん」


「じゃあ手続きしてくるわ」


「あれえ!?そう言う話でした?」


「良いじゃない、嫌なら出てって良いわ、馴染まないことも有るでしょうし」


「やった!美少女妹が増えた!」

「シーラちゃんよろしくね、今日はお風呂皆一緒に入ろー!」


「ええー・・・」


「イヤなら断って良いよ?」


「イヤではないけど、驚きを禁じ得ないわね・・・」


「これから宜しくね、雪ちゃん」


「ええ、お世話になります義母様、義姉様、シンディ。

正直な所、お家が出来るのは本当に助かるし嬉しい・・・」


困惑しきりの白雪姫は最後にふにゃりと笑った事で

姉様達に「キャー!可愛い!」と絡まれてました。


なんと白雪姫が家族になりました!

ストーリー破壊が続きますが、まあ流れのままになるようになりますかね?



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