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学校

あと数ヶ月で卒業だった学校は休学することになりました

三つ編みメガネキャラの定番、成績は優秀だったのでこのまま休学、からの卒業です。


手続きとお世話になった先生に挨拶する為に1度学校へ行きます、久し振りですね


朝、いつもならデューク様と同じ馬車でお城へ出仕するのですが今日は学校なので別々です


「シンデレラ・・・」


「・・・」


デューク様が朝からしょぼんとしています

関係が深まるにつれて思うのですが、この人本当に氷の宰相って呼ばれていたの?

1度リュシエルお母様に聞いてみましたが、それは事実で淡々と法に従い仕事を遂行しているそうです

未だに私の前ではニコニコしている顔しかしていないので何とも信じ難いのですが、それを言うと・・・


「ふふ、シンディーちゃん、それはデュークが心の底から貴女を愛しているからよ

あの堅物デュークがここまで骨抜きになってしまうなんて、罪な女ね?

デュークを捨てちゃダメよ?」


なんてクスクス笑われてしまいました

そ、それは、まあ愛されている自信はとても、いえ、かなり有ります



仕方ありません、少し励ましてお仕事に行ってもらいますか


「デューク様」


「うん?」


チュっと、少しだけ大人のキスをします、少しだけです

あまり気合いの入ったキスをするとデューク様に火が着いて、腰が抜けます、私の・・・

今から学校へ行くのにふにゃふにゃにされては堪りません


「シンデレラ?」


「私、デューク様が机に向かって真剣に仕事を為さっている姿大好きです

いつもの優しいデューク様も好きですが、キリリとしたデューク様も素敵で、」


「行ってくる、定時に必ず帰って来るから」


こうかは、ばつぐんだ!


あ、本当に凛々しいデューク様も好きですよ

笑顔紳士なデューク様も好きですが、引き締まった顔のデューク様も良いです。


「・・・、いってらっしゃいませデューク様」


「・・・シンディーちゃん?」


「なんでしょうか、リュシエルお母様・・・」


「手綱、お願いね・・・」


「・・・はい」

私、まだ結婚前なんですけど?

既に手綱渡されても良いのですかね?



取り敢えず教室へと行きます


道中、何やら視線を感じます

瓶底メガネは、・・・掛けてますね、なんでしょうか?


教室へと行くと雪が駆け寄って来ました、御屋敷には何回も来てくれたのですが学校では数ヶ月振り


「シンディー!」


「おはよ、雪」


「おはよう、寂しいなー、今日でお別れかー・・・」


「まあ、こういう世界だからね」


「うん、あ、大丈夫?何もないよね?」


「うーん、なんかやたらと視線感じるんだよね、どうしたんだろ?」


「バカね、あの氷の宰相、大公様の婚約者って発表したらそうなるでしょ」


「あ、そっか」


忘れかけていたけど

デューク様ってロード大公家現当主にして、王国宰相だった

凄い人なんだよね・・・

一緒に居てもそういうのを感じさせない振る舞い

穏やか紳士で素敵な人だ。


「相変わらずシンディーは変わらないね、だからこそデューク様も惹かれたんだろうけど」


「え?」


雪が小声で話してきました

「デューク様も王子と似た立場で女性には苦労して来たんでしょ?

シンディーは王子に媚びるどころか逃げたし、爵位や財産を気にした様子もないから気になって気になって、いざ手元に来たら離せなくなったと思うんだよね」


「そう言われると、私は完全に礼儀知らずみたいな・・・」


「よくあるじゃん、王子がお忍びで出掛けた先で出会った天真爛漫な庶民に惚れ込む、って」


「えー・・・、私別に天真爛漫でもないよね」


「天然は入ってるから似たようなものだと思うけど」


「そうかなぁ?」


「そうなの、シンディー、大公家でもこう言われた事ない?「シンデレラ様、貴女はそのままで良いです」って」


「・・・、ある」


めっちゃある

身の回りのお世話してくれてる大公家侍女さんにも言われるし

料理長、侍従、セバスさん、馬長、御者さん、護衛、大体みんなに言われてる

今の内に大公家の為に覚えたおいた方がいい事ありますか?ってカイトお父様とリュシエルお母様に聞いた時も


「デュークの傍に居るだけでいいよ、必要な事はその都度覚えて行けば良いし」


「そうね、シンディーちゃんはそのままでいいわ」


なんて言われていた

待って、私天然だったの?

嘘だ、普通の娘だよ、前世OLだし

まともな感覚持っているよね?



「伯爵家に居る時と同じ様に、大公家でも気ままに家事をするような子が天然でなくてなんなの?」


「だって止められないし・・・、サリーにはお小言言われるけど、外に散歩出来ない分家事くらいやったって・・・

デューク様もコロッケパン美味しいって食べてくれるよ?」


「・・・デューク様にコロッケパン食べさせたの?」


「え、うん、あーん、って」


「違う・・・、「食べさせた」ってシンディー自らって意味じゃなくて、コロッケパンという庶民的な、ああ!もう!そういう所だって!」


え!?コロッケパンを食べさせると天然なのか、そうか・・・

メンチカツならセーフかな?


「メンチカツでも同じ事だから」


呆れた様子で雪にため息つかれてしまった、何故だ・・・





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