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∮人類餞別 共通A-1 Iamマリア
―――機械が開き冷気があがる。
目が覚めるとごつりとした岩間の上で、光のない暗闇だった。
「こっ古代人!?」
パッと顔にあてられたのは懐中電灯のライトだった。
今はいつの時代か、きっと私が眠ったときから随分経ったことだろう。
―――時計は電池が切れている。
機械の中からアイテムケースをとりだして腰につけた。
「あの……」
男が私にライトを当てながら話しかけた。
「私はセカイ=マリア。見ての通りコールドスリープから目覚めたばかりなの。貴方は?」
「おっ俺は探険家ヨーゼ=クエンだ!」
彼はさっきまでびびっていたくせに堂々と名のった。
とりあえずマシンは小さくしてしまう。そして外へ出よう。
兄の姿はみえないがおそらく私より先に目覚めてどこかに移動したはずだ。
「アンタはその……神様ってやつか?」
「さあ?」
未来の時代かと思えばまだ神様がいると信じている。
進みすぎたり発展しすぎると一度リセットがおきて退化して人は進化をやり直すものだから、きっと文明が退化したのだろう。