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吸血鬼?

 昨今、色々ありますので、投稿する前はぶちぶち色んなことを考えます。

 本当にこの作品を投稿していいのか、誰かを不快にさせることはないのか。

 正直、悩んでる時間の方が書いてるじかんよりも長い時すらあります。

 しかし、悩みに悩んだそのときは、某魔法学校の校長のありがたいお言葉を思い出します。


 誰にも嫌われないようにしたいなら、一生誰ともかかわらないでいるしかない(要約)



 つまり、何が言いたいかと言うと、


 作者はこれからも好き勝手に無責任に書き逃げしていくので、読者の方々は各々自衛してくださいね!

 ってことです。

「げっ!」

 そう声をあげて、月夜(つきよ)が突然立ち止まった。しかし周りは見晴らしの良い草原。特に気になるものはない。

「どうした?」

 いつも飄々としてる月夜がこんな驚いたような声を出すのは珍しい。

 俺が聞くと月夜は、

「ちょっと消えるわ

 シーの街で合流しましょ」

 と言うと、言葉通り消えてしまった。

 俺は一人取り残される。

「またか」

 俺はため息をつく。

 月夜のやることにいちいち驚いてたら心臓がいくつあっても足りない。

 こんなことを言うとおかしな奴だと思われるかもしれないが、月夜はサキュバスだ。

 十二、三歳の少女という見た目だが、魔法が使えるし、他の魔物仲間と一緒にいるのも見たことがある以上もう疑いようがない。

 月夜はたまにこうして突然姿を消すことがある。何をしているのかはわからないが、大抵また突然戻ってくる。

 今回は合流場所がわかってるだけまだマシだ。

 仕方なく俺は月夜が言ったシーの街へ向かうことにした。

 知らない街だが、まあ聞き込みしながら進むしかないだろう。

 そう思い、しばらく歩いていると、

「ん?」

 遠くに煙が見える。

「火事、か?」

 焚き火とか焼畑の可能性もあるが俺は様子を見に行くことにした。

 火があるということは、人がいる可能性が高い。それならば、シーの街への道を聞けるかもしれない。







 俺は絶句した。

 向かった先にあったのは、火事ではなかった。

 火事ではなかったんだが·········。

 目の前に、地面に寝転んで、全身から煙を噴き出してる男がいる。

 燃えてるのとは違う。炎はないのに煙だけが出ている。

 ·····別にこれ、俺の目がおかしくなったとかじゃない、よな?

 え、ってか、これ、どう反応したら良いんだ······?

 とか考えてたら、俺の視線に気づいたらしく、男がこちらを見て、目が合ってしまった。

「あ···」

 俺がなんて言おうか迷っていると、男はかっと目を見開いて、

「私は吸血鬼ではない!!」

 誰もそんなことは言ってない。

「日焼けする代わりに煙が出る体質なのだ!!問題ない!!」

 どんな体質だ。

 俺は手でばたばた仰ぎながら無理矢理煙を視界から追い出して、男自身を見つめた。

 俺より少し年上だろうか。青白い肌に、ガリガリ、とまでは言わないが細い体つき。髪の色は俺と同じ黒で、何故かタキシードを着ている。あと、牙みたいな八重歯が、ってか牙だろ。これ。

 ·······違うって言ってるけど、多分吸血鬼なんだろうな。

「まあ、俺も合成獣(キメラ)だけど」

 ぼそっと心の声が漏れると、男は興味深そうに俺の顔をじーっと覗き込んできた。

「合成獣?それは珍しい」

 ぶしつけな視線に俺は憮然とする。

 警戒がとれたのは良いが、珍獣扱いされるのはちょっとな···。

 すると、男が突然、

「煙を出しすぎて疲れた。家まで送ってくれ」

 と、言い出した。

 いや、あんた、さっきまで平気だって言ってなかったか?

 しかし、顔色が悪いのは本当なので(元からかもしれないが)、ほっとくのも気が引ける。

 それに本当に吸血鬼だったとしても、そんなに凶悪そうには見えねえし。

「まあ、良いけど」

「礼を言う」

 男は左手を俺に差し出して、

「私は、シーシェという」

「俺はバセット」

 俺はシーシェの手を握り返した。

 冷たい手だったが、確かにそこにいる感触があった。



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