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透の「選択」
透はアイン・凪・陽斗の三人を見渡した。
胸の奥で、何かがようやく定まる。
「……俺は」
アインが静かに笑う。
「答えるんだね。
透。
君の未来を――どこに置く?」
透はひとつ深呼吸し、
しっかりとアインを睨んだ。
「俺は――
コーラスなんかに行かない。」
アインの目が細くなる。
「ほう?」
「世界とか……遺伝子とか……
そんなのはどうでもいい。」
透は陽斗の手を握った。
「俺は……“陽斗の隣”にいたい。」
陽斗の目が大きく開き、震える。
「透……!」
凪もほんの少し微笑む。
だがアインは――笑わなかった。
むしろ笑みを消し、容赦なく冷たく言い放った。
「残念だよ、透。
君には選択権なんて――最初からない。」
「……!」
「透。
君は“世界に影響を与える存在”だ。
陽斗の隣にいるだけで済むと思うな。」
アインは手を広げる。
「なら――力ずくで連れて行く。」
次の瞬間、無数の影が透たちを囲んだ。
黒の渦。
冷たい殺意。
そして――新たな戦いの幕が上がる。




