陽斗の“恐怖”が露わになる
陽斗が透に向き直り、
その瞳には隠しきれない不安があった。
「透……
俺、お前が“どっかに行く”のが怖ぇんだよ……」
「陽斗……」
「コーラスとか……世界とか……
そんなのに巻き込まれたら……
俺はお前を追えなくなる……」
陽斗の言葉が胸に刺さる。
「お前がここから離れたら……
俺……また一人になる……
そんなの……嫌だ……」
透の心がぎゅっと締め付けられた。
(陽斗……
お前は……俺を失うのが……
本気で怖いんだ……)
アインは陽斗を冷たい目で見下ろした。
「陽斗。
君のその“感情依存”こそ、透の負担になる。
君の存在が透の力を不安定にしている。」
「黙れ!!
俺は透を不安定にしてねぇ!!」
「では聞くが――
透がコーラスへ行くと言ったら、君はどうする?」
陽斗の顔が青ざめる。
(陽斗……
お前の心が揺れてる……)
陽斗は透を見つめ、震える声で言った。
「透……
俺は……お前がいないと……
本気で……無理なんだよ……」
その言葉は、陽斗の弱さをさらけ出す痛ましい叫びだった。
透は陽斗を抱きしめた。
「陽斗……
俺はお前を置いていかない。
どこにも行かないよ」
陽斗は透の胸に顔を埋め、震えた。
「絶対だぞ……透……
絶対……」
透は強く抱きしめ返す。




