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アクトの嘲笑と、心の決戦へ
アクトがゆっくりと拍手した。
「素晴らしい。
陽斗の闇は透への“渇望”と“憎悪”が混ざり合った
とても美しい感情だよ」
透は陽斗を抱きしめたまま、アクトを睨みつける。
「アクト……
お前は勘違いしてる」
「何が?」
「陽斗がどんなに俺を怖れたり、
憎んだりしても――」
透は陽斗の手を握る。
「その全部が、“陽斗が俺を大切に思ってる証拠”なんだ。」
陽斗が透の胸元で泣きながら頷く。
透はゆっくりと立ち上がり、アクトに向き直った。
「アクト。
お前がいくら陽斗から“闇”を引き出しても――
それは俺たちの絆を強くするだけだ」
アクトの影が揺れた。
「……ふざけるな」
「陽斗の闇は、俺が受け止める。
陽斗の光も、俺が守る」
透は一歩踏み出す。
「お前に陽斗を渡す気は――ないッ!!」
陽斗が透の背中に手を置き、並んで立つ。
「透。行こう」
「ああ。陽斗、一緒に!」
二人の心が重なり、
精神世界に大きな“共鳴の光”が生まれた。
アクトが影を広げ、牙をむく。
「なら……僕が壊してあげるよ。
二人まとめてね」
光と影が、ついに真正面からぶつかり合う。




