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影踏みのルミナス  作者: antild


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22/67

黒フードの“目的”

 黒フードは手を広げ、陽斗の精神世界を歪ませる。

 光がねじれ、闇が広がる。


「さて――

 本題に入ろうか、神代透」


 その声には、不気味な優しさが混ざっていた。


「お前の力を“目覚めさせる”ためには、

 陽斗の感情が邪魔だったんだよ」


「……邪魔?」


「そう。

 お前と陽斗の絆は強すぎる。

 お前が恐れる“暴走”を抑えつづけるほどにね。


 お前は陽斗に触れると、必ず“優しさ”を持つ。

 支配の力が芽吹く前に、必ず止まってしまう」


 黒フードの声が低くなる。


「だから、陽斗から“お前への感情”を奪った」


 透は叫ぶ。


「ふざけるな!!

 陽斗の気持ちは……陽斗のものだ!!

 お前なんかが奪っていいわけない!!」


 陽斗が震えながら言う。


「透……それ、言われても……

 俺は……感情が思い出せないんだ」


 透は陽斗の手を握ろうとするが、

陽斗は一歩、無意識に後ずさった。


 その距離が、透の胸をえぐる。


(……俺が……陽斗を……傷つけてる?)


 透の指先が震える。


 黒フードが囁く。


「透。

 お前の力は、誰よりも美しい。

 だが“怖れ”が邪魔をして、半端な力しか使えていない」


「俺は……支配なんて……!」


「違うだろ?」


 黒フードが陽斗の肩に手をかける。


「お前は――“守りたい”んじゃない。


 “救いたい相手を、自分の手で正しい方向へ導きたい”。

 その願いこそが、支配の根源だ」


 透の息が詰まる。


(そんなつもりじゃ……ない……)


 でも。

 守りたいと思ったとき、相手の感情を変えたことがある。

 それが優しさなのか、利己なのか――透にはもう判断がつかない。

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