陽斗の孤独の形
衝撃の中、透の脳裏に――別の感情が流れ込んできた。
それは修也のものではない。
“陽斗の孤独”。
明るい笑顔の裏に隠れ続けていた、
誰にも理解されない静かな痛み。
幼いころに家族が離れ離れになったこと。
人気者であり続けることでしか自分の価値を保てなかったこと。
“誰かに本音を言えば嫌われる”という恐怖。
(……陽斗……!)
透の胸が強く締めつけられる。
(あいつ……こんな気持ちを隠して笑ってたのか……)
喰感者が陽斗を狙う理由が、透にははっきりとわかった。
陽斗の孤独は“純度が高すぎる”。
喰感者にとって最高の餌。
修也の叫びが透の意識を引き戻す。
「光をよこせぇぇ……あいつの孤独を……喰わせろ……!」
影が膨張し、透へ向かって露骨な殺意を向ける。
しかし透は、逃げずにその闇を見つめた。
「修也――お前は陽斗の孤独に触れたんじゃない。
自分の孤独と重ねただけだ」
「黙れッッ!!!」
「お前は誰かに気づいて欲しかったんだ!
“寂しい”って言えなくて……でも誰かに見てほしくて……!」
「……やめろ……やめろ……やめろ!!」
修也の影が暴走し、精神世界がさらに崩れ始める。
透は一歩、前へ踏み込んだ。
「俺が見る。
お前の心は……俺が受け止める!」
透の胸から、強烈な“共鳴の光”が走った。




